向きを変えずに矢印を広げる。 ー今後のVtuber活動についてー【ショートエッセイ】
はじめに
力を入れていた「北海道ボドゲ博6.0勝手に応援企画」が落ち着いたのもあり新しい活動を始めたいと思っています。具体的には
ネットプリント
朗読
本の紹介
などを考えていて、それに向けて準備をしたいという話を雑談配信でしていました。
その際に「色々活動を広げていく中で、ゴールとしてその矢印はどこに向かいますか」という趣旨の質問をいただきました。
そこで答えた内容を一言で表すと
というものでした。「あっ我ながらいいこと言えたな」と思いました。
矢印の向きはしっかりと
「矢印の向き」とは
活動の軸やコンセプト
と言い換えてもいいと思います。
私は「文化系物書きVtuber」を名乗り、「言葉」や「物語」を大切にして活動しています。また、自己紹介動画で使っている文言や、依頼をする際に先方に提出するコンセプトの説明書きでは
と書いています。
(自己紹介動画も撮り直しですね…)
基本的には上記のコンセプトを意識してゲーム実況する作品を選んだり、雑談をしたり、noteの記事を書いています。他のVtuberさんとは近いようで違うことをやっていると思いますし、個性になっているかなと思います。
流されたい時だってある
とはいえ「今流行っていることや、周りのVtuberさんがやってることを私もやりたい…!」って思うことは普段からいくらでもあるんですよね。なんなら先ほどの動画でやらないといっていたFPSだってやりたくなったことはあります。
私にも承認欲求とかチヤホヤされたいという思いはあります。一般の平均と比較すれば承認欲求が強い「かまってちゃん」に入るでしょう。Vtuberになることを決めたのも「より多くの人に広まっていきたい」という思いが最大の理由でした。なのでいつだって最低限の伸びは欲しいと思っています。ただ、その最低限を手に入れるのも決して簡単ではありません。
そんな時に周囲で流行に乗ってバズっている人を見たり、コンサル・アドバイス系のアカウントに「流行のゲームを追ってyoutubeのおすすめに載るのが大切!」とか言われると「自分も普段やってない流行ど真ん中やったら普段見てくれない人も見てくれてコメントくれたり登録してくれたりしないかな?」と思って踏み出したくなることもありました。というより過去にはそのようなこともしたこともあったでしょう。今となってはあれとかそうだったよね…とか思ったりします。
また、周りのVtuberさんで歌が結構人気になっている人も多いですし、Vtuberにある前には歌配信もしたことはあるので、歌をやることを結構本気で考えたりしていました。
ただ最近、方向性を曲げてでも一瞬の伸びや爆発を得ること以上に、活動に共通性を持たせ、一つに束ねられるようにした方が長期的にはいいだろうなと改めて考えています。
歌について普段から活動について相談している人に話した際「歌をやるなら本気で取り組むべきだし、あなたは絶対そうしたくなる。でもその時間で雑談したり文章書いた方がいい」とたしなめられたのを覚えています。それに私が「そうだね」としか言えなかったので歌はやらないことになったのですが、今考えると「連続性」「優先順位」を私に問いていたのでしょう。
また、私は自己PRを作る時の参考にしたり、自己肯定感を保つためいただいたお褒めの言葉をnotionという情報管理アプリに集めるというやや気持ち悪い習慣があるのですが、そこでゲームレビューやエッセイなどの「文章」や雑談・ポッドキャストなどの「言葉」に関して褒めていただいていることが明らかに多いです。もちろん私が「文章」「言葉」を打ち出しているので目立ちやすいのもあるでしょう。私を見てくださっている方も期待しているものはやはり「言葉」「物語」という方向性の中にあるのかなと思っています。あまりにそこからずれると「別にそれはいいかな…?」「最近変わっちゃったな…」となってしまうかもしれませんね。元来私はとても流されやすい人間ですので、「とりあえず今これやった方がいい」ということに飛び込み続けるような活動をしていると気がついたら帰ってこられなくなるかもしれません。あと褒めてください。
変えるのではなく、広げる
とはいえ新しいことにも挑戦したいです。
流されやすいということは裏を返せば好奇心旺盛ということです。また、私は何か新しいものに飛び込むことで得るものが多いタイプだと自負しています。それに「案内人・キュレーター的な存在」を目指すなら常に新しいことにアンテナを伸ばしていく必要もあります。
そこで大事にする考えが「矢印の向きを変えずに、矢印を拡大する」ことだと思っています。
前述した矢印の向き、つまり「共に物語や文化の世界へ飛び込む、案内人・キュレーター的な存在」というコンセプトを変えないのは前提にしたいです。ただし、その上で「これだって物語や文化の世界に取り込めるよね?」「このままやってもだめでも少し方向性変えればコンセプトに包摂できるのでは?」と、矢印を拡張して方向性に取り込んでいくことができるだろうと考えています。
そのため、やりたいことがちょっと自分の矢印の向きと違うかな、と思ったときは、その行為の本質を考え、変えるところは変えたりしながら行動の矢印を自分のコンセプトの向きに揃えていくということをする必要があります。そうやって揃えた先に出てきたのが「ネットプリント」と「朗読」になります。「本の紹介」は自分のコンセプトど真ん中ですしもっと前からやるべきですし過去にもやったことありますので…。
具体的に話すと、他のVtuberさんが写真をネットプリントにしたりアクスタなどのグッズを出しているのを見て、「やってみたいけど自分ならどうする…?」と考えることがありました。このようなものは
「オフラインで入手できることで自分を身近に感じてもらう」
「より範囲を絞った発信ができる」
などのよさがあるでしょう。
だとしたら、それを私らしく「言葉」「物語」に当てはめていけばいいのでは?と考え、折本での雑誌風、あるいは新聞風にして、ネットプリントでしか読めない言葉を届けるのがいいんじゃないかな?と考えて準備を始める予定です。
朗読は前述した歌の代わりとして考えたものです。Vtuberをやっている中で、やはり自分の「声」と向き合い、それを打ち出すことって必要なんだなという気持ちが沸き上がってきました。ありがたいことに声にもお褒めをいただくことも出てきました。もともとは自分の声が本当に嫌いでしたが、最近ではみなさんのおかげで少しはありかな?と思えるようにもなっています。だったら、自分の声を生かすようなコンテンツを一つ試してもいいのかなという気持ちが湧いてきました。その中で「歌」というのを考えたのですが、自分がやるなら声で物語の世界を表現する朗読の方がいいかな、と考えています。もちろん朗読だって相当準備や訓練が必要ですが、例えばそこに作家について語る動画や記事を同時に出すなんてしたら自分らしいかな…?なんてアイデアもあります。
このように現在の自分の矢印の向きを維持しつつ、矢印を広げてより多様な活動を包摂できるようになったら、あくまで自分らしく、でも新しい自分を皆さんと自分自身に見せられるんじゃないかな、なんて思って色々試してみようと思います。
あと、これを言ったら元も子もないんですが私には「とりあえずやってみてnoteで記事にする」という切り札もありますので、新しいことがうまくいったり、うまくいかなかったりして、それをまたnoteに書いて…なんていうサイクルを回して矢印を広げていきたいです。