(追記あり)ショートエッセイ:ゲーム実況もGMも「預かって」「させてもらっている」
Vtuber活動としてゲーム実況やTRPG・マーダーミステリーのGMをするのですが、その時に心がけているのが、
「大切な作品を預かっている」
「実況・GMは、作者様にさせてもらっている」
ということです。
私も小説という形で創作をするので、作品がクリエイターにとってどれだけ大切なのかはわかっているつもりです。「わが子」という表現をされる方もいらっしゃいます。また、自分の作品をぞんざいに扱われた方や、理不尽な非難を受けた方が苦しみ、場合によっては創作をやめてしまうことがあることを私の周囲で幾度か見てきました。私はゲームレビューを書きますが、その時の文章の選び方にはかなりその時の経験が反映されていると思います(そのうえで単なるヨイショにならないようにどうするかはまた別の記事で書きます)
特に、私が実況する機会の多いインディーゲーム・フリーゲーム、あるいは個人作成のシナリオでは、個々人のクリエイターの思いが強く反映されていることは少なくありません。それを蔑ろにするということは、想定以上に作者を刺す刃になりうるのだということを、常に心に留めておきたいし、他の実況者様などもそうであってほしいなと思っています。
それゆえに目指している私の理想像は、「自分は作品の後ろ、少なくとも横に立つ」感覚で活動をするということです。
言いかえれば「作品を自分を目立たせるための背景にしない、自分が作品を生かす、知ってもらうための背景・触媒になる」ということです。ゲーム実況を巡って実況者が起こす問題の少なくない部分が「作品を使って自分が目立とうとした結果」起こってしまっている様に感じるのです。「こんなことする俺すげー」「作者より自分が偉い」みたいな。私自身がそういう態度で自分の作品を扱われたらやはり嫌です。
ただこれは、もしかしたらVtuberとして大切な「自分が伸びる」ということとはまた違う態度なのかもしれません。やはり自分が伸びることを目指した人の方が短期的には伸びるのは間違いないでしょう。
実際私も伸びないよりは伸びた方がいいです。昔記事にも書いた通り、迷惑系Youtuberとか炎上商法とかに全く惹かれることがないかというと嘘になります。
とはいえ、長く続けていくとしたら私のスタンスが自分には合っているし、長期的にはこっちの方がいいのだという確信は持てています。
これは個人的な思いですが、自分を映えさせるためにゲームを使うなら、せっかく今はビッグタイトルで実況許可出てるものいくらでもあるのでそちらを遊ばれる方がいいかと思います…。その方がwin-winな関係作れると思います。大手のVさんや昔の実況者さんが大作でそういうことをしている姿に憧れてやっている人もいるでしょうから…。
(追記:とはいえ、個人製作作品の中に明らかに「ツッコミ待ち」な作品があるのは間違いないので、そういうのを見定めてというのはあるでしょう。私自身もそのような作品を実況したことがあるので言葉足らずだったと思います。ただ、その見定めというのは意外と簡単じゃないとも思っています)
また、私自身が常に前述の意識を維持できているのかといえばそうとも言い切れないです。実況した後、こういう感じでよかったかな?あそこはちょっと茶化しすぎたかな?という思いを抱くことはよくあります。特に、個人の作家さんは立場が弱いので、思うところがあっても言いづらかったりしないかな…という不安もあります。そのあたりは常に自分を顧みつつ、色々な人の言葉に耳を傾けられるようにしていきたいです。
もう一つ、GMの場合はここに「プレイヤーのしたいことを叶える」ということが入ってきて、そこのバランスを考えることもまた大切になってきます。どこまで改変やアドリブをしていいかなど、このあたりも常に考え続けて、よりよきものを提供できるようになればと考えています。
おまけ
最近実況した「雨にして人を外れ」の実況を貼ります!