5月7日 会社と社会保険労務士との話し合い


さて社会保険労務士と会社との対決です。
僕は調べに調べた資料を持ち、慣れないスーツを着て会社に向かう。

そこに居たのはお洒落で高そうなスーツを着た専務でした。髪はキレイに撫で付けられ50代に見えます。
そこでしばらく待つと、社会保険労務士が来ました。小太りで眼鏡をかけてます。

まず僕は専務に退職届を出しました。すると横からその社会保険労務士がひったくって、僕の退職届を読み始めました。
「なぜ貴方がみるのだ関係ないだろ」と言いました。退職届は会社との関係です。
でも見るのをやめません。
「いや出したから」と、言います。お前に出したんじゃない、専務に出したのだ。
これ以上言っても無駄だと思いました、しばらく退職届を見た後、話し合いになりました。いきなり、険悪なムードです。

「まず10時から11時までの深夜手当を払ってください」と2年分、6万円弱の請求書と、仕事をしていた証拠を示す。22時から23時までの作業は明らかでした。
「ほー、23時まで」と言ってそのまま書類は置かれました。特に応えはありません。
そして僕は続けました。
「ではまず、先生が文書では調査しますと書かれてましたが調査の結果どうでしたか?」
「いやそれを今日聞きにきました」

僕はそれを聞いて頭にきました。僕が文書を出してから2週間以上経ってます、その間何をやっていたんだ!と。
「2週間も何をやってたんてますか?」僕はそう言った後仮眠時間の説明にはいりました。根拠と裁判例をあげていきます。
「これまでの裁判例では〜」そこまで言った所で社会保険労務士かバカにしたように笑いながら言いました。
「いや貴方、何やってるんですか」と。
多分某ビルの状況を説明するとでも思ったのでしょう。でもそんなものは既にやってなくてはいけないし、会社にでも聞いておくべきでしょう。
「だから、某ビルの労働性を説明しているんです、専務とか法律に疎い人の為に、裁判例がどうなっているかから」
苛立ちを隠せませんでした。
続けました。

まず僕は労働者が負けた事件から出して行きました。あえて自分に対して不利な主張からです。
ビソー工業(複数人で仮眠室に警報装置など無かった)
ビル代行事件(複数人同様)
日本ビルメンテナンス事件(宿直2名で仮眠室は休憩とするが、警報装置の裏での仮眠は休憩時間としない)

〜これら、労働性が認められのかった事件は大抵2名以上そして警報装置が仮眠室にありませんでした。

そして認められた事件。
大星ビル管事件(電話、警報にひとりで対応)
八王子桐朋学園事件(警報装置に強固に固定)
ジェイアール総研サービス事件(年に一度か二度の頻度の主張が退けられた)
これらの裁判例からみても、某ビルは間違いなく労働です!と言いました。

それで返事が返ってきました。
「寝れなかったのですか?」
彼は何を言ってるんだろう、本当に社会保険労務士なのだろうか。
「確かに眠れません、でも寝れるか寝れないかって関係ないですよね、状態によって労働性は決まりませんから」
と言いました。良いですか明文で義務規定があり。。とそこで口を挟まれます。
「いや明文では無いですよ」バカにしたように笑います。「あります」と僕。
いやそんなものは。。とここで気が付きました、社会保険労務士は労働基準法の事を言っていて、僕は業務委託契約書の事を言ってました。「ん?労働基準法の事を言ってます?労働基準法にそりゃそんなものないでしょ」と言いました。
呆れました。そりゃ義務規定が労働基準法にある訳ありません。

そして社会保険労務士が言いました。
「これらは裁判例ですからね?裁判例はあくまで法律じゃありませんよ」
「ええ、違いますね、ただしこれだけ積み重なった裁判例は同じ道をたどる可能性が高いという意味で意味がありますし、最高裁判例は法的に意味を持つはずです」

そして続けました、僕が取っておいた虎の子を出します。

「そしてこれだけ積み重なれば、行政も確認表を出します」
そこで厚生労働省が出している、仮眠時間等に関する労働(就業)時間と休憩時間の区分確認表←欲しい人はググってね。
これは求職者情報を出す企業用の、労働時間の確認表でした。

「いいですかこれで見ると、対応義務があり代わりの人間が居なければ労働にあたるとなっています、某ビルは明らかに労働です」

文書を突きつけました。
それを見たあと社会保険労務士は言いました。
「それは貴方が考える労働ですよね」
と。その通りですが、考える論拠をこれほど提示されても良く言えるものです。
「ええ、でも会社が考える労働が労働と言う訳では無いですよね、本来この話は労働基準監督などの第三者、厳密には裁判で決まるものですから」

「裁判まで考えてますか?」と社会保険労務士。
「労働審判までは考えてます、裁判に関しては今の所は考えてません」

「そうですか、これから社内で検討していきます」と専務が言いました。
「もう僕が請求を出してから2週間近くが過ぎました、1週間以内に答えが出なければ、労働基準監督署に行きます」と言った所で話し合いは終わりました。

正直、社会保険労務士の態度は頭にきていて、話し合いの最中「先生、あんた今まで何をやってきたんだよ、就業規則もずっとそのままで放りっぱなし!現場の状況も見に来ない!予防法務があんたの仕事だろ!顧問って取るの大変だよな、社会保険労務士で食うの大変だよな、だから取った顧客はちゃんとケアしろ!」と何度も説教しました。
たまに他の職業でもありますが、資格を取り、仕事を取ったあと油断して勉強も仕事も疎かにする人は駄目だと思うのです。

次に続く

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