フィリピンの民間医療保険(HMO)の保証範囲と内容について
こんにちは。今月末のセブ島移住に向けて、医療保険について調査しています。私の場合は、フィリピンの企業に雇用されるので、福利厚生として医療保険(HMO)に無料で加入できるのですが、その保険の保証範囲は十分なのか、特に高額医療への対応が可能なのか気になったので調べてみました。
この記事は、以下の英語の動画を参考にして作成しました。より詳しい内容が気になった方は元動画もご覧ください。
まず先に結論を述べておきます。
結論
風邪や軽い怪我などの普段の医療サービスには、HMOで十分対応可能だが、交通事故やがんなどの高額医療に関しては、HMOでは不十分。
以下、HMOのより詳しい内容について解説します。
HMOの基本
HMOとは、Health Maintenance Organizationの略で、Health InsuranceやLife Insuranceとは異なり、より低額の保険料で幅広い医療サービスを保証する保険。Maxicare社やIntellicare社などのいくつかのHMOプロバイダが存在する。外来の診療のみならず、入院費用や予防医療もカバーする。
Affiliation(提携先医療機関)の医療サービスが保証される
HMOには、Affiliationという考え方がある。HMOはいくつかの医療機関や医者(フィリピンの総合病院では、複数の医師が個人開業している形態を取る場合が多いらしい)と提携しており、この提携先でサービスを受けた際に、HMOが医療費を保証してくれる。非提携先(Non-Affiliated)の医療機関にいった場合は、一旦、自己負担したのちに後からHMOプロバイダに請求することで保証してもらえるケースもあるらしいが、ここは契約次第のため、契約時に要確認。
保証金額は一つの病気あたり最大P200Kほど
HMOを契約する際の重要な要素に、MBL(Maximum Benefit Limit -最大保証金額)がある。MBLは、P200,000 per illness per yearというような形で提示されることが多い。つまり、年間あたり同じ病気に対して最大20万ペソ(現在のレートで50万円ほど)まで保証される計算になる。
外来だけでなく入院や予防医療も保証される
保証範囲には一般的には以下が含まれる
Out Patient Care(外来)
In Patient Care(入院)
Emergency Care(緊急医療)
Preventive Care(予防医療)
Life Insurance(生命保険)
よって、一般的な診療や検査だけでなく、入院費用や健康診断、ワクチン接種など幅広い範囲がカバーできる。ただし、歯科とマタニティは保証に入らないので要注意!
PhilHealth(フィリピンの公的医療保険)との住み分け
フィリピンにはPhilHealthと呼ばれる公的医療保険があり、雇用主は従業員に加入させる義務がある。PhilHealthは、通常、医療費の15%-30%程度をカバーする。HMOに加入することで、残りの費用をMBLの範囲まで保証してもらうことができる。PhilHealthだけでは、保証金額が少ないのでHMOに加入しておくと安心。
まとめ
以上のようにHMOは、幅広い範囲を一つの病気あたりP200Kまで保証してくれるので、普段、病院に行く際には十分の保障内容だと思いました。なので、追加加入するとしたら、高額医療に対応するような保険になるかと思います。日本の海外保険がいいのか、フィリピンのHealth Insuranceがいいのかは、引き続き検討していこうと思います。