日曜日の音楽 #1 / At the Chime of a City Clock - Nick Drake
日曜日にリスニング日記をつけることにした。
今日はたまたま移動中に聴いていてはっとしたのがこの曲だった。
変則チューニング(BEBEBE)、クリシェ進行、同主調への転調等ニックドレイクのシグネチャーがちりばめられている。その一方で、アレンジのお陰でニック・ドレイクの楽曲のなかでもおしゃれな印象を受ける。
自分がニック・ドレイクに影響を受けてギターや変則チューニングに興味を持ったせいでうっかり忘れがちだが、Bryter Layterではドラムの入ったニック・ドレイクが聴けて、彼にだってグルーブがあることを思い出したりする。
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ニック・ドレイクは歌の譜割やタイム感が特異だ。
伸ばすところをやや長めにして、動くところではちょっと跳ねるような感覚がある。
初めてHazey Jane IIを聴いたとき、8ビートに対してスクエアな8分では正確に記譜できない不思議な歌メロに驚き、きっと体に染みついた普段話しているときのリズムで歌っているのだろうと思った。
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改めてAt the Chime of a City Clockを聴こう。
出だしは半拍削られているので和音を1拍目裏で鳴らしているように聴こえる。ちょっと歪なアクセントを感じていたら、ドラムが入ってきてからは2拍目にきちんとアクセントがあるのでピタッと息の合った印象を受ける。
ジャジーなニュアンスを感じ取れるのはライドシンバルのせいだろうか。
ギターが低音弦でクリシェ進行の保続音を細かく刻んでいるので、ベースは休符を活かしたアプローチになっている。
Bメロから長調の性格を帯び始めると、ギターは性急な跳ね気味の16分のリズムから大らかな8分のリズムになる。
Cメロの後は、短いインタールードで再び16分になってAbマイナーに戻る。
近いうちにコードを分析してみたい。
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サックスもドラム同様ジャジーだけれど、ストリングスはソウルかなと思う。そう言えば、Northern Skyもソウルのような気がする。特にこのカバーを聴くと。。
余談だが、多分Lampの空想夜間飛行のサックスはAt the Chime…を意識しているのではないだろうか?