【Nick Drake "Road" 研究】第6回 構成
前回のリフの分類を踏まえた上で、Roadの楽曲構成を俯瞰してみたいと思います。
セクションの構成
・イントロ (0:00~)
・ヴァース 1 (0:37~)
・ヴァース 2 (0:44~)
・間奏 (0:54~)
・ヴァース 3 (1:31~)
・アウトロ (1:43~)
という簡潔なものになっています。
リフ単位で見た構成
上記のセクションの中に、前回分類したリフを入れてみましょう。
・イントロ(riff 1 - riff 2 - riff 1)
・ヴァース 1 & 2 (riff 1)
・間奏(riff 2 - riff 1 - riff 3)
・ヴァース 3(riff 1)
・アウトロ(riff 2 - riff 1)
と、このようになります。
*
数字だけを並べてみると、1211213121。
整理すると、121 121 3 121。
つまり、「riff 1 - riff 2 - riff 1 」が必ずセットになっているという規則性があります。
まとめ
リフ単位での構成が121→121→3→121ということは、AABAの二部形式を意識しているように思われます。
最後の「121」が縮小されているのは、山場であるriff 3が8小節と短めなので、バランスを取るためではないでしょうか。
補足:ヴァースの長さについて
歌のある部分(ヴァース)のriff 1は毎回長さが異なっています。
イントロと間奏のriff 1(8小節)をababとすると、
・ヴァース 1(4小節)ab
・ヴァース 2(6小節)abb
・ヴァース 3(8小節)abbb'
と表すことができます。
ヴァース 1とヴァース 2は2つで1セットで、そのあとに後半bをもう一度繰り返します。
ヴァース 3はaは1回のみで、bを3回繰り返し、最後のb'は半分の長さで2/4拍子となっています。
(2021/1/19に公開した記事を再編集)