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37日目 落とし物から始めよう
2日前に落とした免許証入りの名刺入れが見つかった。入れ違うようにクレジットカードがなくなった。と思いきや宇陀市役所の玄関に落としていたようで届けてくださった。
寒くなるとポケットの多い服になり、つい物を入れてしまう。すると、スマホを出し入れする際に落としてしまう確率があがる。
これまでで一番焦った落とし物はスロベニアに着いて直ぐに財布を無くしたとき。奇跡的に空港バスの座席の隙間に挟まっていて、ことなきを得た。
ちなみに、これまでで一番ときめいた落とし物は阪急の終電に駆け込んだ際、CDウォークマン(時代だなあ)をホームに落として、それを拾い上げてくれた女の子にありがとうと言うと同時に扉が閉まって発車したとき。
だんだん小さくなる名前も知らない彼女を見送りながら、頭の中で松任谷由実の「卒業写真」が流れた、と記憶をすり替えてしまいそうになる。
唐突だが、ここで日記の登場人物紹介。37日書いてみて「妻が息子」が、と書くのがどうもしっくりこない。名前があるので恭子さん、とうわ、と書こう。それがよい。
とうわは、朝から月曜日に塩屋で覚えた歌をうたっていた。「外国の家、こいのぼり、風の音楽、カレー♪」音程もよく覚えている。私が歌詞を間違えて指摘を受けた。朝ごはんを用意して、お弁当の仕上げを恭子さんにお願いして家をでた。
出がけに「チキンナゲットは2個ね」と、とうわに催促されたので追加してあげたら、朝食べる分も要求されて仕方なしにもう一個焼いた。お友達のお弁当に入っているのを見て、食べたかったのだろう。昨日、「これこれ!」と、スーパーで静止を振り切って買い込んでいた。
朝7時に家を出てバスと電車を乗り継いで榛原駅へ。名刺入れにはICOCAも入っていたので、電車にはピタパ付帯のクレジットカードで乗った。比布のバス停から徒歩で拠点へ。河に鯉の魚影を見つけた。
宇陀ではマルシェの準備や事務局のミーティング。拠点にある三角ログ(食と農の図書館)の設備確認や配置のイメージをする。地元への事前連絡も終わり、来週からは告知も始められそうだ。
お昼はご挨拶がてらに大宇陀にある久保酒造さんの酒蔵カフェで。家に一本お酒も買って帰る。
起業メンバーの宮本さんと立ち話。宮本さんが摘んできた野草のエディブルフラワーの束のなかに金木犀が混ざっていて香がとても甘い。
おすそ分けに、事務局の生田さんから白茄子をもらった。市役所に手続き書類を届けた後、電車に乗ろうとしたら、クレジットカードを落としていた。来た道をとぼとぼと戻った、そんな秋の日。
20231012