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3日目 塩屋から始めよう

幼稚園に子どもを送り届けたあと、塩屋に向かう。ユブネの共同代表の山森さんが暮らしているまちで今年は長屋の一室をユブネのアトリエとして借りた。フリーペーパー専門店の只本屋島根浜田店の塩屋出張所(長い!)として棚出しするためのダンボールがごっそり置いてある。中身は、もちろん大量のフリーペーパー。車が入れない路地の奥にあるため、搬入の日は塩屋のメンバーが手伝いに来てくれた。いわゆるバケツリレー作戦を決行。御礼は好きなフリーペーパーのお持ち帰り放題プランである。それにしても長い店名だ。只本屋島根浜田店塩屋出張所、只本屋島根浜田店塩屋出張所、只本屋島根浜田店塩屋出張所、果たして噛まずに言えるだろうか。

小一時間作業をしてから高架下の「みき」でモダン焼きを食べ、グッゲンハイム邸の長屋でデザイナー・作家のmannaと打ち合わせ。10月7日神戸市西区で企画している「西神中央クロッシング」の「チラシづくり」回の講師をお願いしている。アプリや技術がなくても素敵なちらしはつくれることを学べる回にしたいね、と話しているとmannaがファイルブックを取り出した。同系色ごとにファイルされたボール紙や型紙などの切れ端。絵の具がなくなりそうになると、紙に塗ってかすれ模様などを出した風合いを残しておき、作品づくりに活かしているのだという。「みんな絵の具の最後はこれやった方がいいですね」と。まず絵の具を買うところから始めたい。

「西神中央クロッシング」には8月の末に出店したフリーペーパー専門店のお客さんも参加してくれる。新神戸サンデイマーケットに立ち寄ったお客さんがずっと読みたかったフリーペーパーを発見して喜ばれていた。お話すると西区で働いているという。出会いって面白い。

打ち合わせが終わり、グッゲンハイム邸の庭で大家のアリさんと立ち話。新開地アートひろばでの企画の話を聞く、イベント各回ごとにチラシをつくりホッチキスで10枚ひと束にしてZINEにしたそう。ユブネでも何か企画したいと言うと「つなげます」と。家に帰る頃には早速紹介のメールを送ってくれていた。ありがたい。そういえば10年以上も前の夕方のニュースで、神戸で洋館保存の活動をしているアリという人の特集を見たことがあったはず。

メールに国土交通省から空き家対策モデル事業採択の通知がきていた。「ネットワーク型空き家相談窓口と分散型ストックヤードの運営」事業。これを展開するまちは、もちろん塩屋だ。

20230908

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