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19日目 兵庫津から始めよう

午後から兵庫津ミュージアムで開催中のレゴ展に家族で出かける。昨日は私のサッカー観戦に付き合ってもらったので今日は当然のごとく家族デイである。実はJapan Brickfestというレゴのハブイベントがデンマークとポルトガルと日本で毎年開催されているらしく、日本は神戸が開催地なのだ。そいう縁もあっての展示というわけだ。

自分の作ったレゴを展示場に飾ってもらえるとあって、私たちもそれぞれにブロックを組み合わせて作品をつくった。私は飛び込み台、息子は船、妻は山。山??レゴはフリースタイルが一番だ。最近のレゴは完成品やキャラクターが前に出すぎていて一度作ってしまえば陳列するしか遊びようがない。今日のようにパーツをたくさん用意して気の向くままに作るのがいい。息子もいつにない集中力を発揮して、よだれを垂らしながら組み立てていた。よだれが垂れるのは集中している証拠である。

2018年に8ヶ月の息子を連れてデンマークに行ったことがある。そのときレゴの現在のロゴをデザインしたコントラプンクトというデザインスタジオを訪問した。コントラプンクトは昨年まで使われていたJリーグの背番号数字のデザインも手掛けている。デンマークらしくミーティングルームにはお水と果物がたくさん置かれていて、小粒のリンゴをかじりながら社長のBOさんのレクチャーを聴いた。息子がぐずりだしたので部屋をでて若いデザイナーたちにあやしてもらったことも懐かしい。多少のリップサービスもあるだろうが、BOさんがギリシャ的な装飾のデザインから機能的でシンプルなバウハウスのデザインへ変遷した背景に日本のわびさびの哲学も関係していると説明してくれた。いずれまたコペンハーゲンを訪ねたい。

兵庫津ミュージアムを出ると吸い込まれるように隣のイオンモールに流れこむ。この導線はよくできている。若い頃は取材記事のインタビューで休日の過ごし方を質問したら「子どもとイオンに行く」という答えが多く、何てつまらないんだと思っていた。今なら土下座で謝りたい。フードコートひとつにしても座敷席、個人席、乳幼児と親が二人で座れる専用のテーブル、大きめのベビーカーも通れる充分な道幅。いたるところに工夫だらけである。反対に街中がどれだけ家族連れに不自由にできているかを思い知る。

食事の後、モール内のお菓子屋で「1個だけ」買うことを許可して立ち寄った。息子が買い物カゴに次から次へとお菓子を入れていく。約束がちがうぞと諭すと反論がくる。「このおみせのお菓子をぜーんぶ1個ずつ買うって言ったでしょ」それは無理だろ!んー、じゃ3個までね。「わかったよ、3個ね」!

あっ・・・・まんまと5歳児の策略にはめられた私であった。

20230924

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