夜明けの煙草
嫌な夢をみた早朝。
引き摺られてはいけないと思いつつも、私を否定する言葉が、私が邪魔だという言葉が頭の中で反響して離れない。
夜明けの空が綺麗だ。絶望の闇と、希望の光がグラデーションで混在している。
そんなものだ。ずっと上手くいくことはないし、ずっと悪いことばかりでも無いんだろう。
焦りと、浮足立ってるのと、勝手な期待と、失望と、神経過敏を全部混ぜて白い錠剤を飲み込む。
これで幾分かマシになるだろう。
転んで、立って、転んで、立って。いつになれば立ち続けていられるんだろう。
夏はまだ来ない。
揺らいでいるのがわかる。ささやかな願いが強欲だったことも、嘘つきなのも、言い訳ばかりなのも、わかった。
確かなものなど何も無いことも。
私は存在していいのだろうか。私は生きていていいのだろうか。それも贅沢な悩みなのだろうか。
人それぞれなのも。
あの淡い空目指して飛んでいきたい衝動に駆られて、結局は地面を思い、諦める。
天国には行けないのも。
人を救いたい側だったのに、もう救われたい側になっている。
誰かに愛されたいのも。
笑って、泣いて、また笑って。そんなものなんだろう。
いつになれば私は。