見出し画像

助言とか苦言とか泣き言とか要らねーのよ-とある別居親の成長

親が子どもに対して出来ることって、実は、そんなに、ない。

もちろん。
赤子や幼児や児童の頃は、それなりに世話も必要。

もちろん。
生活を整えることや金銭的バックアップも必要。

でもさ。

親子と言えども所詮は他人。

相手の領域に踏み込んだり
子どもの意思を無視してコトを進めたり
親の望む通りに動かそうとしたり

ましてや。
それを怒りの感情や暴力で左右するようなことは。

絶対にしちゃいかんのですよ。
マジで。

したことのある私が言える立場ではないのですが。
マジでやめとけ。

子が病みます。


でね。

子が不登校になったり
引きこもったり
逆に外に出っぱなしで帰ってこなかったり
そんな親としての経験を積み。

また。
自分も「健やかではない」思春期を過ごしてきて。

思うことは。

「子どもにとって親の影響は多大である」
ということ。

私の母は。
世間様が一番大切で。
かわいそうな自分(母)が2番目に大切で。
その足を引っ張る家族が常に悩みのタネで。
毎日毎日「こんなはずじゃなかった」と愚痴をこぼし。
ヒステリックに私を怒鳴りつけていた。

そんな暮らしの中で
「人生って楽しいなぁ」
なんて思えるわけがない。

生きるって辛いことだと思い続けた。
だって一番近くにいる大好きなお母さんが言うことだもん。
「生きることは辛く苦しいこと」
それは絶対に、そう。
そんなふうに思い込んでいた思春期も、あった。

色々な経験を経て私が出した結論。

親が子どもにできることは。
楽しくて幸せな自分の姿を子どもに見せて
将来への生きる希望を持たせること。

もう本当に。
これに尽きると思う。

てか。
コレしか、できないしな、私には。笑


んでもって夫2は。
娘たちの「別居親」であるわけなのだが。

別居寸前からずっと連絡を取り合っていた長女に
「せっかくだから高校生のうちにこれだけはした方がいい」とか
「若いうちにこれだけはしておかないといけない」とか
「そんなことをしていると将来良くないことに繋がる」とかの
助言や苦言をばりばりしていたらしい。

ま、世に言う「クソバイス」な。笑

そしてさらに。
「自分はこんなに不幸なんだ」と
「自分はこんな目にあって辛くて仕方ないんだ」と
辛い心のうちを切々と
長女に連絡していたのらしい…。

・・・。
アホか?

お前、親だろ?

いや、そりゃあ苦しかろうよ。
妻が子どもを連れて逃げていったんだから。

でもさ。
「自分は何も悪くない」
と思い込んでいる限り。
お前はずっと辛かろうよ。

バカだなぁ…。

しかも。

その苦しみを。
子どもに吐露する弱さ。

お前のせいで。
長女が病む寸前だったよ。

アホか…。

自分が苦しいからって
子どもを道連れにすんなよ💢

てな事が数年続いていたらしく。

しかも長女も私に内緒にし続けてくれて…。

その事実を知ったのは。
離婚して3年ぐらい経ったとき。

久々の再会で。
私は元夫に静かに怒りをぶちまけた。

「あなたが不幸なのはあなたのせいだ」
「その不幸を長女に押しつけるのは止せ」
「お前のせいで長女は不幸になる」

神妙に聞いている元夫。

でも、きっと、理解はできないんだろうなぁ。
理解できるような人だったら…。

まだ、夫婦、やってたかもな。笑


でもって先日。
父親との面会交流後の末娘との会話

娘「お父さんが卒業式に来たいって」
私「へー。あなたはどうなの?」
娘「来たかったら来れば?って言っといた。ママは良い?」
私「あなたが嫌じゃ無いなら、私は大丈夫よー。」
娘「でもなんか、話しかけられたりはしたくないかな?」
私「なんで?」
娘「なんかしつこく喋ってきそうでウザい。笑」
私「なるほど。笑。お父さんと私に、一緒に並んでいて欲しい?」
娘「いや!それは大丈夫!笑」
私「ま、それならそれで、同じ会場にいるぐらいならね。」

そんな話のあと。
末娘が放った言葉に、私は驚いた。

娘「まあ、楽しそうに生きてるから、それでいいんじゃない??」

ん?

私「楽しそうに生きているって、お父さんが?」

娘「そうそう、なんだか楽しそうだよ、いつも。」

おおおおお!
そ、それは…。

成長できたのだなぁ…。

私の言葉が伝わったのかはさておき。

「自らの不幸を子どもに押しつける父親」
から
「なんだか知らないけれど楽しそうに生きている父親」
に変化を遂げた、元夫。

それはそれで。

めちゃくちゃ感動した!!!!←嘘

いや。
褒めてつかわす←ナニサマ?笑


人は成長する。

離婚して傷ついて自分のせいじゃないと弁明しまくって、我が子に自らの不幸を切々と訴えていたバカな男が。

求められてもいない「クソバイス」を偉そうに連発して娘に軽蔑されていたかわいそうな男が。

年月を経て。

「なんだか知らないけれど楽しそう」な姿を「父親」として、子どもに見せることができている。

なんという素晴らしい変化だ!!!

そうして。
その事実を知って。

ああ。
世の中も。
クソみたいな男も。

なんもかんも。

捨てたもんじゃないし、成長できるんだな。

そんなことを思った、希望に溢れる、夜。