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出会って2年の記念日に-中高年の恋愛の終着点
今日は彼と出会った日。
2年前の今日、共に恋活中だった年若い友人が「アプリで面白そうなひととマッチしたけど、私には歳上過ぎるから、さくらさんに譲る」と飲み会をセッティングしてくれたのだ。
今夜は出会った記念に、そのお店に行ってお祝いすることになっている。
ところで。
私が休みの日の朝は、早起きして彼の家に行って、彼の出勤前にコーヒー&いちゃいちゃ。というのが、このところのふたりのルーティン。
シングルマザーである私は、自由時間を「早起き」というカタチで捻出している。夜、子どもを家に残して頻繁に家をあけるのは心苦しいけれど、休日の朝、子どもがまだ寝ているあいだに恋人と会うのは罪悪感が少なくて済む。
子どもの年齢にもよるだろうけれど我が家の小学六年生は、休日の朝起きて母親がいなくても別に泣いたり寂しがったりしない。もちろん私が彼の家に行っているのは知っている。私の行動を当たり前のこととして受け入れてくれているのが、ありがたい。
フツーの会社員である私は、土日祝日きっちり休み。
といわけで昨日(土曜)の朝も、私は彼の家にいた。
この記事にも書いたけれど。
この前酔っぱらって喧嘩して仲直りしたあと、彼が「次に会ったとき」指輪をくれると言っていたので、帰り際に聞いてみた。
私「このまえ、指輪くれるって言ってたよ?そして、明日の出会って2年のお祝いに、一緒に付けていこうって言ってたよ?」
彼「ああ、酔っぱらって、そんなこと言ってたねぇ…。でも、せっかくだから、付き合って2年の日まで、とっておいてもいい?」
そうなると、あと一ヶ月弱、先か。
でもまあ、それが彼の本来のタイミングなんだろうから、それまで待つか。
私「うん、もちろん、いいよ。楽しみにしてるね」
モノとしての指輪が欲しいわけじゃなくて、彼の「指輪を渡したい気持ち」が欲しかった。
すぐにでも、もらえると思っていたので、ちょっと残念…。
でも、お楽しみは先延ばしでもいいよね。
それまでは些細なことで喧嘩しないように心がけるかもしれないしね。笑
そして今朝。
早起きして彼の家へ。
ドアフォンを鳴らす。
玄関をあけて迎え入れてくれた彼とハグをしてキスをして。
靴を脱いでリビングへ。
椅子に座って「おいで」と両手を広げる彼。
その胸に飛び込んでハグ。
すると「はい、これ」と言った彼の手には。
小さな赤い包み。
指輪!?
「あけてみて」と彼が言ってくれるけど、嬉しくて動けない。
この手に渡るまで一ヶ月かかると思っていた欲しかったものが目の前に!
「ちょっと待って。嬉しくて…。」
包みを手にして彼にぎゅっと抱きついたまま、幸せを噛みしめる。
そのうちに涙がこぼれてきた。
私「嬉しい~」
彼「泣かないでー。あ、いや、嬉し涙なら良いか。」
さらにぎゅっと抱きしめてくれる。
数分間、幸せに浸ってから身体を離す。
私「あけてもいい?」
彼「もちろん!」
私「あ、でも、写真撮ってから!」
赤い包みを画像に残し、いざ、開封。
ちょっと、ドキドキする。
彼と一緒にいて緊張することって、あんまりないけど。
さすがに、指輪をもらえるとあってはね…。
箱を開けると。
そこには2つのリング。
あ、大丈夫な感じのデザイン。
彼「永遠に続くって意味のデザインなんだって。」
ううう…。
嬉しい。涙
彼「サイズがわからないから、フリーサイズしか選べなかったんだけど、さくらに聞くのも野暮かと思って。」
私「私も最近測ってないから、聞かれても自分のサイズ知らない。笑」
彼「僕、指輪なんて久しぶり~」
2年前の今頃は元カレとのペアリングを付けていたことをふと思い出し、口をつぐむ私。笑
彼「どっちがどっちの指輪だろう?」
私「石がついている方が女性用だと思う」
彼「じゃあ、これが、さくらのだね。僕が付けてあげる」
私「ありがとう」
と言いながら、両手を出す。
どの指に付けるかは彼に任せよう。
ドキドキ…。
すると。
迷わず私の左手をとって、薬指に指輪をはめてくれる、彼。
左手薬指!
めちゃくちゃ嬉しい。涙。
私「嬉しい…。ありがとう。」
彼「僕にも付けて?」
同じく彼の左手をとり、薬指に指輪をはめる。
彼「指輪って…。思っていたより、いいもんだねぇ。」
私「この指輪、ものすごく付け心地が良いね。」
彼「うんうん。ぴったりだね。僕とさくらみたいだね。」
もう、言葉になりません…。
彼に抱きつき、溢れる涙を拭わぬまま、ハグ。
「嬉しい」
「幸せ」
「ありがとう」
何度も何度も、繰り返す。
彼「出かけるときは、いつでもしていればいいよ。本屋さんでおじいちゃんにナンパされないで済むかもよ?笑」
私「ああ、そうだね。左手薬指に指輪をしていたら「結婚してるのか」って思うよね」
彼「僕も仕事のとき以外はつけていることにする。僕にはさくらがいるって証だから。」
私「私も、いつもつけていることにするね。私には、しんちゃんがいるってことの証にね。」
いま。
久しぶりに私の左手薬指に指輪が光っている。
人生で3回目。
1回目は最初の結婚指輪。
2回目は2度目の結婚指輪。
この指輪が3度目の正直。
そうなるような人生を。
彼と続けていきたい。
生きている限り、彼と恋をしていたい。
私「末永くよろしくお願いします。」
彼「僕たち一緒のお墓に入ろうか。」
私「うん、それがいいよ。」
彼「ずっと離れられないね。」
私「ずっと離れないのが良いよ。」
中高年の恋愛の終着点は「お墓」
人生の最後まで恋をするって、そういうことだよね。