2023バス帰省<3日目:大間→野辺地>
3日目。下北半島に来るのは初めてなので、本州をゆっくり南下していく。
始発のバスまでの間に大間町役場を訪れた。曇りだというのに蒸し暑い。
上町 0550→赤川 0632 下北交通 下北駅行
下風呂温泉に向かうが、直行すると朝早すぎるので一度通り過ぎる。
ちぢり浜は奇岩が多くジオスポットに選ばれている。潮位が高くあまりわからない。
近くを流れる赤川は本当に川底が赤かった。鉄分が多いなどだろうか。
40分ほど歩いて下風呂温泉へ。途中で風間浦村に入った。
湿度が高すぎるせいか、まだ朝なのに汗だくになってしまった。
早朝から開いている海峡の湯で入浴し、さっそく着替える。
湯上がり後は集落の裏手にあるアーチ橋へ。大間へ至る鉄道計画があった頃の名残だ。
集落の端には海峡いさりび公園がある。津軽海峡をモチーフにした池のほか、新島襄が寄港した記念碑もあった。
バスに乗車し、再びむつ市を目指す。
下風呂温泉 0832→浜関根口 0916 下北交通 下北駅行
大畑の街を過ぎ、国道が内陸へと入る手前で下車。天気も良くなってきた。
近くには旧下北交通大畑線の廃線跡があった。
猛暑の中歩くこと40分、急に原子力関連の施設が増え、むつ科学技術館に着いた。
原子力船「むつ」に関する展示が主で、原子炉の密閉管理も担っている。
遮蔽された上ではあるが、本物の原子炉の内部やかつて使われていた管理室を見るのは非常に面白かった。
館内からは「むつ」の新たな母港である関根浜港を望めた。使用済み核燃料の中間貯蔵施設への荷揚げも行っており、一般人は入れなそうだ。
科学館に近いバス停から大畑へ向かうバスがちょうどある。あまり歩きたくないので、一旦大畑方面へ戻る。
浜関根 1043→川代 1047 下北交通 大畑駅行
大畑まで行く時間は無いので川代で下車。集落の中を少し歩くと、大畑線の川代駅跡があった。
廃止から20年以上経っているが、ホームは綺麗に残っていた。
すぐのバスでむつへ。このバスは浜関根を経由しない。
川代 1104→むつ 1118 下北交通 下北駅行
函館以来の都会にやって来た。夕方までむつ市を観光するので荷物をコインロッカーに入れたい。
運悪くバスターミナルが閉鎖された直後であり、重い荷物と共に行動する羽目になってしまった。むつのバス停まで戻る時間はなさそうなので途中から乗車。
まさかりプラザ前 1131→恐山 1159 下北交通 恐山行
バスは徐々に山に分け入り、恐山へ。東北一の霊場な上、自分が東北に多少のゆかりがあるからか、神聖な雰囲気を感じる。
帰りのバスまでは1時間10分。少々急ぎ足で恐山菩提寺に参拝した。
強酸性で知られる宇曽利山湖は、神秘的なほどに澄んでいた。
意外にも10分ほど余った。菩提寺の入り口、現世とあの世との境である三途の川にかかる太鼓橋を見に行った。
親切なことに太鼓橋の前からバスに乗ることができる。
太鼓橋から乗る人は他におらず、菩提寺から乗った人で混んでいた。
太鼓橋前 1306→むつ 1335 下北交通 下北駅行
むつの街に戻って来た。
昼食はむつ名物・貝焼き味噌。帆立の貝殻の中に海鮮や野菜の味噌煮込みが入っており、美味しかった。
食後は田名部の街を散策。中心部にある代官山公園は、江戸時代の田名部館の跡である。
会津藩が戊辰戦争後に移封されてできた斗南藩はこの地に置かれた。
菩提寺の本坊であり、斗南藩庁が置かれた円通寺に参拝。
下北半島総鎮守とされる田名部神社にも参拝した。
南に向かうバスの本数が少ないため、次は大湊を訪れる。
ここはJRバスだ。
柳町 1450→海上自衛隊前 1529 JRバス東北 宇曽利川行
元は別の街であった大湊と田名部なので、バスで30分ほどかかった。
市役所は中間にあり訪問しづらく断念。
大湊は元海軍の港町。今も海上自衛隊の船が停泊しているのが見える。
北の重要拠点として北日本の海を守ってくださっているが、改編により大湊地方総監部の名称は消えてしまうようだ。
自衛隊の資料館の開館日ではないが、隣接する水源池公園を散策した。
軍艦の水を確保するための水源池で、日本最古の石造アーチ式ダムらしい。
近くには石造りの倉庫もあり、博物館や交流施設として活用されていた。
ちょうど自衛隊の退勤時間のようで、隊員の方々が基地から出てくるところだった。
先ほど来た道をバスで戻る。
海上自衛隊前 1622→田名部 1658 JRバス東北 田名部行
田名部中心部のバス停はJRバスと下北交通がバラバラでわかりづらい。
一本道にいくつかあるので迷わないのはありがたいが。
1日楽しんだ下北地方を後にする。JR大湊線に乗ったことはないが、もちろんバスで南へ。
むつ 1717→野辺地中央 1839 下北交通 野辺地駅行
むつの市街地を出るまでに他のお客さんは降りていった。
陸奥湾の美しい日没を見ながら南下。
野辺地に着く頃には暗くなりかけていた。
この路線に長距離乗る人はほぼいないようで、運転手さんと少し話してしまった。JRと完全に並行している上、JRよりも運賃が高く時間もかかるので仕方ないだろう。
夕食を街の食堂で食べ、市街地の北にある宿まで歩いた。ビジネス向けの宿なので洗濯機が充実しており困らなかった。
2023/08/23