2020.03 卒業旅行小笠原<1日目>
友人2人と「卒業旅行」として小笠原を訪ねた。
通常期のおがさわら丸は1週間に1往復なので、1航海分という形だ。
浜松町駅で山手線を降り、友人らと合流。近くのまいばすけっとで食料を買い込んだ。
竹芝桟橋へ移動すると既にたくさんの人が揃っていた。まずは検温から。離島という特性上、ウイルスを持ち込まないよう細心の注意を払わなければならない。
時間になりいよいよ乗船。
ターミナルの外から見えていたが大きい船だ。客室は4階から7階まであり、離島航路最大の船らしい。
いったん部屋に荷物を置いた。「船=雑魚寝」のイメージがあったが、24時間という長さやコロナのことも考え、半個室にした。
出航15分前に甲板へ。写真を撮っているとすぐに出航時刻となった。
竹芝 1100→父島(二見) 1100 小笠原海運 おがさわら丸 父島行
しばらくするとレインボーブリッジの下を通過した。高1で大島に行ったとき以来だ。
中央防波堤では海の森の建設が進んでいる。当時はこの年にオリンピックが行われるものだと思っていたので、メモ書きにはそんなことも書いてある。
羽田空港が近づいてきたのでフライトレーダーを開いて良いタイミングを狙った。船をチャーターして飛行機の写真を撮る人の気持ちが少しわかった気がする。
結構な時間をかけて羽田空港の沖合を通過した。
多摩川の河口を見つつ、川崎沖へ。製鉄所の夜景を見に来る行程も立てていたが、叶わずに東京を離れることになりそうだ。
横浜の街も綺麗に見えた。ベイブリッジやランドマークタワーなど海から見ても分かりやすいのは港町らしい。
ダイヤモンドプリンセスも停泊していた。連日ニュースになっていたのを今でも覚えている。
続いて見えてきたのは海堡。首都防衛のために明治時代に造られた3つの洋上要塞の遺構が今でも残っている。
横須賀を過ぎると観音崎が見えてきた。訪れたことのある場所を海から眺めるのもまた面白い。
久里浜の街が見えてきたあたりで客室へ戻った。
段々と電波が弱くなってきたので勉強をした。高校で履修していなかった化学に手を付けてみたが全くわからず、1時間ほどで飽きてしまった。
友人の1人が甲板で写真を撮っていた。電波も少し入るようになり、伊豆大島の島影が見えた。
大島の向こうには利島・新島・神津島も見えた。
再び客室へ戻ろうとしたが、次の三宅島は思ったより近かった。
2時間ほど睡眠し、夕日を見るために甲板へ出てきた。
八丈島近海は黒潮が流れているため、波が高くなってきた気がする。
八丈の島影を眺めているうちに空が紅くなってきた。上のデッキが開いていないためか、人がたくさん集まってきた。
水平線に雲があったので綺麗な夕日は見えなかったが、この後わずかな切れ間で沈む瞬間は見えた。
青ヶ島は見えなそうなので客室へ戻り、夕食に島塩ラーメンを食べた。
地図で航行位置を確認するも、まだ半分も過ぎていなかった。伊豆諸島は意外と近いのかもしれない。
ゲームと勉強で時間を潰したがひたすら暇だった。
22時の消灯前に少し甲板に出てみた。
案の定綺麗な星空が見えた。しかし外洋で揺れが激しいため、写真を撮るのは難しかった。
22時就寝の健康生活。
翌朝。
5時半に目が覚めたが、起きる気力が起きず日の出を見るのは断念した。曇りで見えなかったらしい。
ずっと寝ているのも苦痛なので6時半頃に外へ出てみた。上部デッキも開放されており、風は強かったが気分は良かった。
周りにはこの船のほかに何もない。
凄いところに来たことを実感しつつ、この先にも人が住んでいる事実に改めて感嘆する。
朝食を食べ、早めの下船準備。その後甲板へ出ると、聟島列島が見えてきた。
無人島なので電波は入らない。
しばらくすると父島列島も見えてきた。だが、弟島と兄島の先に父島があるため入港まではまだ1時間以上かかる。
鯨が見えてきたのでガイドさんによる案内が始まった。
尾びれとブローを見れた。この日はテイルスラップが盛んに行われていたらしく、何頭も見ることが出来た。
二見湾に入るといよいよ集落が見えてきた。伊豆諸島では街並みは見えなかったので、久里浜以来の街だ。
ほぼ定時で父島の二見港に入港。桟橋では多くの島民の方が出迎えてくれた。
ついに小笠原諸島に上陸した。
話題の小笠原空港の横断幕がお出迎え。村内の他の場所でも見かけた。
宿の方の車で宿まで移動し、昼食。
荷物を置き、天気もあまり良くないので中心部を散策する。
まずはビジターセンターへ。
コロナの影響で休館。貼り紙の期間を見ると、この後何年もこの感染症と付き合わなければならない事実が嘘に思えてくる。
世界遺産センターも休館していた。海洋センターの屋外展示だけ16日から再開するらしい。
雨が強くなってきたのでひとまずお土産屋さんへ。入荷日が限られているため、早めに買っておいた方が良いらしい。
一度宿へ戻り雨宿り。弱まってきたところで大神神社へ。
雨なので石段は滑りやすかった、というか滑った。
大神神社は社務所が入港日と出港日しか開いていない。島の生活は船が中心で動いていることを実感した。参拝して御朱印をいただいた。
近くの展望台へ。晴れていたらもっと綺麗なのだろう。
街と比べるとおがさわら丸の大きさが際立つ。
展望台からの帰り道、不思議な植物を見つけた。タコノキらしい。
小笠原は本土と気候も違うし、孤島なので固有種も多い。
近くには戦時中のトーチカの跡があった。市街地のすぐ近くに戦争遺跡が残っているのに少し驚いた。
だんだん雨が強くなってきたので早めに宿へ戻った。
夜は自炊。勉強したり雑談したりして、0時前には就寝した。当時としては健康的だ。
2020/03/13・14
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