医師におすすめのサイト,アプリ
こんにちは.
たまには臨床医らしく,臨床医として僕が普段使用しているサイトやアプリを紹介したいと思います.
〈対象としている読者〉
・これから臨床医となる医学生
・研修医
・若手の指導をしている指導医
1.uptodate
まぁみんなご存知uptodateですよね.これなしには臨床できないと個人的には思うレベルで必須アイテムです.ガイドラインももちろんいいんですが,やはり本は出版されるまでの期間updateされないという欠点があります.常時updateされるという点でオンラインの二次文献は必須ですね.個人で契約すると高額なので,契約できる病院で勤務して,ログインすると一定期間使えます(uptodate anywhereって機能です).
もう今年のマッチングは終わってしまっていますが,これから初期研修の病院を選ぼうとしている5回生は,病院がuptodateと契約しているかを必ず今働いている研修医に確認しましょう.あるのとないのとでは,2年間の研修に雲泥の差がでます.
英語なんて読めないよ...とか思ってる方.問題ありません.次に紹介する翻訳ソフトにぶち込めばほぼほぼきれいな日本語になります.でも英語で読めたほうが絶対いいですよ??
2.DeepL
まぁこれも知ってる人多いと思いますが,翻訳ソフトですね.Google翻訳を少し前までは使用していましたが,正直レベルが違います.日→英,英→日ともにかなりの精度です.僕は論文書くときもまずは,これにぶち込みます.その後,他の文献とか参考にしながら,自分好みの英語にして,英文校正に出します.論文で大事なのは英語ではなく,内容なので(ここ大事).英語を理由に論文書いてない人.絶対に書きましょう!(自分にも言い聞かせている)
3.HOKUTO(メモアプリとして)
これは医学生の方は研修病院の口コミサイトとして知っているかも知れませんね.僕は医師になってからしかこのアプリを使っていないので,口コミサイトがどうなっているのか,むしろ気になりますがw.医師になると,臨床お役立ちアプリに変化します.無料で配布されているガイドライン,DI(Drug Information),サンフォードの薬剤調整表,スコアリング計算ソフトなどのお役立ち機能もあるのですが,メモアプリ機能が無料で使えるのが嬉しいですね.
メモアプリというとEvernoteを使っている人が多いと思いますが,同期とかしようとすると,課金しないと行けないし,結構な額なんですよね...それを無料で使えるので,それだけでもおすすめです.
既にEvernoteを使っている人は移行に手間がかかるので,そのままでもいいと思います.
4.Scansnap+GoodReader
Scansnapはスキャナー
GoodReaderはPDFを読むアプリですね.
色々やり方はあると思いますが,研修医の時に人それぞれ必ず立ち返るあんちょこ本が必要になります.僕は「総合内科病棟マニュアル」ていうあんちょこ本を研修医のときから使用していて,低Na血症の鑑別は○○○で提出する検査は△△△で...みたいなのを確認しながら今でもやってます.
でも,本を持ち歩くのって重いんですよね...なので,一度書物で読んで,辞書的に使うことがありそうだなって本はスキャンしてPDFにして,PCとスマホに入れてます.そこに目次をつけて,GoodReaderで検索しながら読むって感じにしています.最初,裁断したり,スキャンしたりが面倒くさい人は,「本 自炊」で検索して,外注すれば楽ちんです.体感的には10秒以内には欲しいページが出せるようになります.
全部メモアプリに書き起こせばいいじゃん...って人もいますが...僕は参照したらいいだけのものをわざわざ自分で手打ちするの嫌いだったのでしていません.なんだか時間のムダ感があって...
5.Radiopedia
画像の検索サイトです.
そこまで使用頻度は高くないですが,似たような画像を呈する鑑別疾患ないかな?とか典型的な画像なのかな?とかを検索する時にたまに使っています.
6.Blogtrottr
医師ブロガーもだいぶ増えて,論文に対する批判的吟味までされておられる方もいて,臨床に役立てているかたも多いのではないでしょうか.ブログ記事をメールにアラートしたければ,Blogtrottrを使えば自動でブログ記事がメールに送られてくるので,読み忘れることはありません.いろんな人のブログ記事をまとめてくれて検索できるアプリとかできたら,不要になりますね.
7.EvidenceAlerts
専門分野も決まってくると,自分の専門分野の新しい論文が出たら通知してほしいものです.
ジャンプを毎週読んでいる学生は多いと思いますが,上級クラスの医師たちはまるでジャンプのようにNEJMなどを定期購読しています.
あなたに関連する新しい論文が出ましたよって通知してくれるアプリがEvidenceAlertsです.まぁ初期研修医の間はいりませんね.
8.Google Scholar
文献検索にはpubmedを使っている人が多いと思いますが,僕はGoogle scholarも使っています.何がいいかというと,検索した論文を引用して出版された論文を表示してくれるんです.
検索した論文「が」引用している論文ではなく,検索した論文「を」引用している論文ですよ.
これはGoogle Scholarにしかない機能です.どんどん関連論文を芋づる式に保存して,(DeepLに突っ込んで)読んで,メモアプリに内容をまとめていきます.
9.Connected Papers
これはさらに周辺の論文を検索してくれるサイトです.
網羅的に検索したい時に役立ちます.例えば論文書くときとか...
読むときはそれほど網羅性って気にしないんですけど,書くときって網羅性気になるんですよね...自分がきちんと文献探せてないだけじゃないかって...
もちろんPubmedでMesh termとか駆使しながら網羅的に検索する方法もあるので,そちらも是非身につけたいですね.
10.最後に
臨床医をしていると,臨床的疑問点は必ず毎日でてきます.
それが,解剖と生理学とかなら教科書を読むしかありません.
でも,治療法についてとかなら文献を検索しないといけません.
疑問をそのままにせず,かならず検索して答えを探しましょう.
答えがないなら,上級医の意見に従いましょう.(上級医のexperienceをrespectしましょう)
答えがあるなら,きちんと上級医にも伝えてあげましょう.Evidenceをrespectしましょう.上級医はそれをきちんと受け入れましょう.活発な議論をしましょう.
なんだか最後あつくなってしまいました.もっといいサイト,アプリあるよって方はぜひともコメント欄で教えてください.ではでは.
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