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お月さまとランプ

くろい ちいさな虫が ひとり さまよっていました

そよそよ 風の吹く晩に 月夜の晩に ふらふらと
あたりをさまよい おどっていました ……

    * * *

やみのなかに、ほんのりと明るい、ともしびがみえました。
それは、村と町とのさかいに立つ、外灯でした。
ろうそくの炎が、灰色の鉄格子(てつごうし)のなかで、ちらちらとゆらめいています。

きれいだなぁ。あかるいなぁ。あんなランプ、ぼくもほしいなぁ。
小さな虫はいいました。けれども、そんなことをいっても、どうにもしかたがありません。

虫はまた、夜空をふらふら、どこかへ飛んでいきました。


町のはずれに来ました。

ちいさなおうちでしたが、お部屋の中には、あかりがともっていました。
そのあかりの上には、教会の窓にも似た、色とりどりのガラスの傘がかぶさっていて、それがまるで時のとまりかけたメリーゴーランドのように、部屋ぢゅうをほんのりと、赤・青・黄・緑、さまざまな光を放っては、ゆわんゆわん照らしていました。
部屋のなかには、子供たちの影が、はしゃぎ声といっしょに、ちらついていました。

きれいだなぁ。ゆめのような世界だなぁ。ぼくもあの傘の中へはいってみたいな。
小さな虫はいいました。けれども、そんなことをいっても、どうにもしかたがありません。

虫はまた、ぴったりとつけていた黒いからだを、窓ガラスからはがしますと、そっと よそへ飛んでいきました。


大通りにさしかかりました。

クリスマスでもないのに、無数につらなるまぼろしの壺(つぼ)のような、青い光と赤い光が、交互に街を照らし出しながら、おしゃべりしていました。


あの女の人には、あかちゃんがうまれたんですって。
あの犬は、荷馬車にひかれたんですって。
あの男の人は、さいふを落として、さがしまわっているようだね。
あのステッキをついたおじいさんは、今夜もどうやらお酒をのみすぎたらしい……
などと。

そのむらがる光とおしゃべりは、いつまでもどこまでも、つづいていくようにみえました。
こんな夜中だというのに、ひとびとはまだ、通りを行き来しています。そうして時々、どっとどよめくような笑いや、けんかをする声、乾杯(かんぱい)のグラスの音、女のひとのひめい、馬のひづめの音などがひっきりなしに聞こえてきます。

こんな夜でも、きれいなあやしい光がむらがっている。きっとねむることがないのだろうな。虫は思いました。
それにしてもきれいだなぁ。ぼくもあの中のひとつになりたいよ。
小さな虫はいいました。けれども、そんなことをいっても、どうにもしかたがありません。

虫はまた、どこかへ飛んでいきました。
こんどはもうすこし、空気のきれいなところがいいかしら…などとひとりごちながら。


翌日も、黒い虫はさまよいました。

朝も、昼の間も町と村の間をさまよいつづけました。

夕方になると、海辺に近づきました。

ザザザー…さざ波が、ざわめきわたっています。
背の高い白い灯台が、陽のしずみかけた岸辺から、のっぽのからだをにょっきりともたげていました。

灯台のあたまは、ゆっくりゆっくり、ななめの光をまわしながら、あれた海でもまよわぬよう、ちいさな舟がわたっていくのを、照らし出してやっていました。

やくにたつ、すばらしい光。ぼくもやくにたつ光を、だれかにともしてあげたいなぁ。
それになんだか、きれいだもの。ぼくもあんなのっぽの頭のてっぺんから、海に射しこむりっぱな光になりたいよ。
小さな虫はいいました。けれども、そんなことをいっても、どうにもしかたがありません。

夜の闇がせまっていました。

飛び交うカモメたちに食べられないよう、ちいさな虫はいそいで、海辺をはなれていきました。


とうとう虫は、山の方へ入っていきました。

森をつたって、いつものように川べりにちかづきました。

いつもここで、しばらくゆっくりしていくのです。
そういえば、ここで生まれたような気もします。
チラチラときらめきゆれるふしぎな光が、いちばんすばしこく、おいかけっこをしている所にやってきました。
それはじつにせわしく、しきりにはなれたり重なったりしながら、あそんでいます。

なんてやつらだ。すこしもじっとしていない…。
でもなんてきれいなんだろう。小さな虫はこれに出会うたび、いつもそう思うのでした。

辺り一面に、くすぐったい水の音がしています。

ふと見上げると、きれいなお月さまが、青白い光をこうこうと、夜空にはなっていました。

それはもうあと数日で満月になろうとする、すこし欠けた月でした。

「私のひかりが、ちいさな川面に映って、おじゃましています」
ふいに、お月さまがよびとめました。
虫はすこしおどろいてから、
「お月さま、こんばんは!」
ていねいにあいさつしました。
「ぼくもあなたのように、こんなうつくしい光をからだからはなって、まわりを照らしてみたいです」
小さな虫はいいました。


ふと、お月さまがけげんそうな顔をしました。


が、小さな虫はそれに気づきませんでした。

「さあ。こう言っていてもしかたがないし、なんだかねむくなってきたから、そろそろお宿へかえろう」
小さな虫はつぶやきました。
「どこかにいいお宿はないかな」
くろい小さな虫は、しばらくの間考えながら、あちこち気にして飛びまわりました。

黒い虫は、ランプの形をした花たちが、とくにお気に入りでした。

花たちはたいてい、夕から夜になるとはなびらを閉ざしてしまいます。そのほんのすこしまえに、からだを入れて休ませてもらうのが、なにか心地よいのでした。

それにしても今夜は、すこし時が遅すぎました。どこかにまだ空いている宿があるとよいのだけど…ひとりごちながら、虫は辺りをさまよい回りました。

すこし行くと、おだまきの花がまだ花びらのカーテンを開けているのが見えました。

「やぁこんばんは。ぼくは幸運だ。とめてくれる?」
「空いていますわ。ようこそ」
おだまきの花は、プロペラみたいな花びらの、まんなかあたりの五枚が、ちょうど黄色い壺のようにのびていて、奥にもぐってぐっすり寝るには、いい場所のようです。
「ふぅ。やっとひと息つけるよ」
くろい虫は、やんわりと黄色い花びらのなかに、もぐり込みながら言いました。

「よかったですわ。いつもならとっくに花びらを閉じている頃ですけれど、今日は待って、じっと咲いていたのです。きっと何かがあるような気がして…」

「そうですか。それはありがたいです。もっと早くに山へ来ようと思ったのだけど、何だか色々寄り道してしまって」

黒い虫は照れながら、ちょっとだけ言いわけしました。


「ねえ?——あのう、虫さん。知っている?」
しばらくすると、おだまきの花が、はなしかけました。
「何をだい?」
虫がききました。
「森の妖精がこんなしらせを送ってきたの。あなたはもう、ご存じかと思ったけれど」
「知らない。どんなしらせ?」
「こういうの。
『満月の夜にまけない、うつくしいランプをさがしています。あなたのランプをみせてくださいませんか? この森ぢゅうでいちばんきれいなランプがみつかりますよう、待っています。お月さまより。』 って」
おだまきの花が、しらせをよみ聞かせました。

「ふぅん。」くろい虫は、首をかしげました。
「お月さまは、その光があんなにうつくしいのに、それにまけない、森の中のきれいなランプをさがしているのかい?」
そう言うと、虫はなんだか不思議がりました。
「そういわれれば、たしかにそうね。でもあなたが私のおうちに泊まると、まるでランプがともったようにとてもきれいだわ」
おだまきがいいました。

「あんまりすてきでもったいないので、まるでランプの花のような心地で、こうして咲いているのよ。」
「いったいきみはなにを言っているの?」
小さな虫はとてもおどろいて、ききかえしました。
「まぁ。へんかしら。あなたはそう思わないの?」
おだまきがたずねました。
「ぼくはいままで、きれいなきれいな光をさがして、うらやましがって飛んでいたくらいなんだよ。街へ行ったり、海へ行ったり…。そしてやっと帰ってきたんだ。もうねむいよ。寝かしておくれ」
くろい小さな虫は、だだっこみたいにそう言うと、すやすや眠ってしまいました。

おだまきは、しかたなさそうに、黒い小さな虫を花びらにつつんで、一晩じっとしてやりました...。

さて次の日の夜でした。

おだまきの花に、とめてくれたお礼を告げると、
小さな黒い虫はまた、いろいろな所へ出かけ、いろんな灯や光を見てはあこがれて、

やがてまたしかたなく、森ふかい山へともどって来ました。

しばらく輪をえがいて飛びながら、つぶやきました。
「あぁつかれた。今夜はどんな宿にとまろうかな」
「空いていますよ」
だれかの声がしました。

みると、それはツリガネソウでした。
「やぁ。ここはどれもお部屋がちいさいけれど、いったい何階だてなんだい? じつにかわいいすみれ色の部屋をいくつも、かしてくれるんだね」
小さな虫がいいますと、ツリガネソウは、どれでも気に入ったのをお選びなさい、とすべての部屋をチリチリゆらして、さそいました。
「ふむふむ。じゃぁいちばん、てっぺんのに」
小さな虫がごそごそもぐり込むと、ツリガネソウはうれしがりました。

「よかったこと!ほんとうならこんな夜更けはとっくに花びらを閉じてしまうけれど、今日は待って、じっと咲いていたのですよ。きっと何かがあるような気がして…」

「そうですか。それはありがたかった。もっと早くに山へ戻ろうと思ったのだけど、今日も何だか色々寄り道してしまって」

黒い虫は照れながら、ちょっとだけまた言いわけをしました。

ツリガネソウは、ほほえむと、さっそく黒い虫にたずねました。
「ねぇ。あなたはもう知っている? 森の妖精がくばってまわる、おしらせのこと」
「どんなのだい?」
虫がききました。
「こういうのよ。
『満月の夜にまけない、うつくしいランプをさがしています。あなたのランプをみせてくださいませんか? この森ぢゅうでいちばんきれいなランプがみつかりますよう、待っています。お月さまより。』 って」
おだまきの花がそうしたように、ツリガネソウもまた、同じしらせを、くろい虫によみ聞かせました。

「ふぅん...。お月さまは、ごじぶんの光があんなにうつくしいのに、なんだってそれにまけない、森の中のきれいなランプなぞを、さがしたがるのかな?」
小さな虫は、今夜も不思議がりました。
「そうねぇ…。だけどあなたが、私のちいさなお部屋に泊まると、とてもきれいよ。お月さまにだってまけないくらいかもしれないわ!」
「きみはなにを言っているの?」
小さな虫はひどくおどろいて、さけびました。
「あら。ご自分でそう思わないの?」
こんどはツリガネソウが、おどろいてききかえしました。
「だってぼくはいままで、きれいな光をさがして、うらやましがって飛んでいたんだよ。街へ行ったり、海へ行ったり…。そして今日もやっと、帰ってきたんだ。ランプはぼくの頭のなかだけでたくさんさ。すっかり飛びつかれてね、もうねむいよ。寝かしておくれ」
くろい小さな虫は、だだっこみたいにそう言うと、今夜もすやすや眠ってしまいました。

その次の日の夜でした。

小さな虫はまた、いろいろな所へ出かけ、いろんな灯や光を見てはあこがれて、しかたなく森へもどって来ました。
「ふう。今夜はどこの宿に泊まろうか」
「空いていますよ。よろしかったら、およりなさい」
だれかが言いました。

それは、はたざおぎきょうの花でした。
「おお、これはありがたい!」
小さな虫は思いました。まんなかのしべにかくれると、ちょっとふわふわして、じつにいい夢み心地だろうと、思えたのです。
「ありがとう。ではえんりょなく」

「どうぞどうぞ。まあよかったこと。ほんとうならこんな夜更けはとっくに花びらを閉じているけれど、なんとはなしに今日はこうして待って、じっと咲いていたのですよ。きっと何かがあるような気がして…」

「そうですか。ありがたかった。じつはもっと早くに山へ帰ろうと思ったのだけど、やっぱり何だか色々寄り道してしまって」

黒い虫は照れながら、またちょっとだけあの言いわけをしました。


小さな虫がさっそくもぐり込むと、はたざおぎきょうがそっと、ささやきました。
「ねぇ。知っていらして? 森の妖精がこんなしらせを送ってきましたの。
『満月の夜にまけない、うつくしいランプをさがしています。あなたのランプをみせてくださいませんか? この森ぢゅうでいちばんきれいなランプがみつかりますよう、待っています。お月さまより。』 って」
はたざおぎきょうは、よみあげました。

「またその話かい。」
小さな虫はあきれました。
「なんだってお月さまは、その光があんなにうつくしいのに、それにまけない、森の中のきれいなランプを、さがしたりなどするんだろう?」
「まぁ…。けれど、あなたが私のおうちに泊まると、とてもきれいに思いますよ。外からながめたわけではないけれど、きっとそうにちがいありません」 はたざおぎきょうがおおきな声で言いました。
「やれやれ。どこがきれいなんだ? ぼくはいままで、きれいなランプやきれいな光をさがして、うらやましがって飛んでいたくらいなんだよ。街へ行ったり、海へ行ったり…。そしてやっと帰ってきたんだ。もうランプはたくさん。ねむいんです。寝かしてください」
くろい小さな虫は、だだっこみたいにそう言うと、今夜もすやすや眠ってしまいました。

そのまた次の日の夜でした。

今夜も、小さな虫はまた、いろいろな所へ出かけ、いろんな灯や光を見てはあこがれて、しかたなく森へもどって来ました。

「ああつかれた。もしもし。空いていますか」
「空いていますよ、どうぞいらっしゃいな」

今夜のお宿は、ホタルブクロでした。
すこし大きめの、いくらか先のすぼんだふくろの中は、ホテルのようにゆったりとしています。なんてぜいたくな居心地でしょう。
「では、おじゃまします」
小さな虫は、すこしあらたまると、おずおず入っていきました。
でも、中はひろくて、じつにのびのびできます。くろい小さな虫は、思い切りからだをのばして、あくびをし、休みました。

「よかったわ。こんな夜更けまで、花びらを閉じずに何かを待っていて。きっといいことがあるような気がしていたのですもの」

「そうですか。それはありがたいです。もっと早くに山へのぼろうと思ったのだけど、何だか色々寄り道してしまいました」

黒い虫は照れながら、ちょっとだけまた同じ言いわけをしました。

しばらくすると、ホタルブクロがささやきかけました。
「知っていますか。森の妖精がこんなしらせを送ってきました。
『満月の夜にまけない、うつくしいランプをさがしています。あなたのランプをみせてくださいませんか? この森ぢゅうでいちばんきれいなランプがみつかりますよう、待っています。お月さまより。』」

「その話は、いろいろなところでききました」
小さな虫が、ねむい目をこすりこすり、いいました。
その口調は、すこしいらいらしていました。

「ぼくにはお月さまが、ご自分の光があんなにうつくしいというのに、それにまけない、森の中のきれいなランプをさがしたりする、その気持ちがわかりません」
「まあ! そうですの?… でもあなたは、私のおうちに泊まると、とてもきれいなのですよ」
「きれいって、どういうことでしょう?」
くろい虫は、首をふりました。
「ぼくはいままで、きれいなランプやきれいな光をさがして、うらやましがって飛んでいたくらいなのです。街へ行ったり、海へ行ったり…。そしてやっと帰ってきたのです。うらやましがるのはやめて、もう寝たいです。寝かしてくださいな」
くろい小さな虫が、目を閉じながら、すこし泣き声になってそういうと、ホタルブクロがいいました。
「あなたはお気づきでないのですか? あなたのからだから、ほんのりと、それはうつくしいあかりがともっているのを」
虫はとつぜん、目を見はりました。
「ぼくのからだが光っているって?」
くろい小さな虫は、だれにともなく、ききました。
「おしりが、うつくしいみどりいろに、光っています。あなたはホタルなのですから、それがあたりまえなのですよ。」
ホタルブクロがこたえてやりました。
「やあ、ちっとも知らなかった!」
ホタルは、思わず自分のからだをふり返りました。
おしりですから、よく見えませんでしたけれど、なるほど言われてみれば、なにやらやわらかなあかりが、ともっているようにみえました。

今まで、くろい小さな虫は、自分よりつよい光のもとへばかり出かけていて、自分のからだの後ろの方で放たれる かすかな光に、すこしも気づきませんでした。
でも、森のお花たちはほめてくれたのです。

ホタルは、部屋からそっと出てくると、ふと飛び立って、高いたかい空を見上げ、お月さまをよびました。
「お月さま。こんばんは!」

今夜は満月でした。

「まあ。いつかのホタルさん」
すこしすると、すっかりまんまるになったうつくしいお月さまが、夜空のうえからこたえました。
「森のしらせをききました。ちょっと、見ていてください」
ホタルはさけびました。
そうして、もういちどいそいでホタルブクロの中にもぐり込むと、それはそれは美しい、薄みどり色のほのかなあかりを、おしりから放ってみせました。

やすらぐようなそのあかりは、ほたるぶくろの赤むらさきの花びらを透かして、夜の闇に浮かびあがり、なんともいえずやんわりとした光の輪を、あたりに照らし出しました……。

「まあ。なんてかわいらしいこと!」
お月さまは、高いたかい夜空の上から、ためいきまじりに言いました。
「小さいけれど、よくみえますわ。あれはまるで、天使さまのランプ。このわたくしの光にもちっともまけない、うつくしくてやさしい、天使さまの光だわ?」
お月さまは、ほほえんでいます。

この光景をまえに、オダマキや、ツリガネソウ、ききょうの花たちも、みんなちいさくゆれながら、にこにこわらっていました。

お月さまの声が、とおい夜空に響きわたりながら、ホタルのもとへと降りてきました。
それは、こう言っていました。
「きっと、夜になると、この森のあちこちには、お月さまの光がむかしから宿っていらっしゃるのよ。だから、あなたを泊めてくれる、この森のお花たちはみな、あなたのランプで、お月さまのランプでもあるのね…」

ほんのりすけた、ホタルブクロの花びらの中で、ホタルはちょっとはずかしそうに、こたえました。

「みんなは大事な、ぼくのお宿だけれど、ぼくのあかりが、きれいなお花たちを照らしていて、お月さまにもほめられるような、ランプになっているなんて。こんなにうれしいことはありません。お花たち、ぼくを泊めてくださっていつもありがとう。これからもよろしくおねがいします」

ホタルは、夜空にひかるお月さまにむかって、ちいさなおしりのあかりをつけたりけしたりしながら、そうさけびました。


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Reinetten(夏秋レイ)
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