シューマン クライスレリアーナとベト7(ベートーヴェン Sym7 op92)
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クライスレリアーナ 第8番
この終曲中、
タ、タータタ、タータタ(これは ベートーヴェンsymphony 第7番 第1楽章で繰りかえされる シチリアーナ律動、もしくはその亜種だが、これを以て、シューマンの同ピアノ曲終曲へと変容を遂げる。
クライスレリアーナの終曲8番に不気味に刻まれるこの律動には、ベートーヴェンsym7に、この頃のベートーヴェン自身の意識感情の骨組みが貫通している。
そのため、じつはこうしたリズムの躍動感は、この交響曲の意識的な緩徐楽章(第2楽章)以外のすべてに――1の他 3,4楽章 にも――伏在しているといえよう。が、同時に興味深いことには、メロディラインのバックグラウンドはというと、主に2楽章由来と思われる。
シューマンのクライスレリアーナは、この一見トリッキーな‥と言って悪ければゲシタルト的な、骨組みが引き継がれており、それにシューベルトの死と乙女が混じっているのである!
死と乙女が ということは、メンデルスゾーンの も同時に混じっている。
ただ、たんにこれらの結合と言って片づけられるより、いつものことながらニュアンスは深く、同時に「幽霊(op70-1)-遙かなる恋人(op98)」
※これらはしばしばベートーヴェン自身にも通底するし、シューマンの中でも癒着する。ふたりはポテンシャルの中で結合している‥ベートーヴェンは顕在意識寄りに、シューマンは潜在意識寄りに。
私は霊-愛の旋律と呼びたい。
op98(遙かなる恋人)由来の頻出する<例のもの>が混じっているともとれる。
シューマンの潜在意識の複雑さと、懐深さ‥。。。
ベト7(op92)は、
曰くロマンロラン。
と。これはまちがっている。op70-1 幽霊~ベト7,8 に至る時代は、ベートーヴェンは恋愛感情のため、多作である。が生涯を通じて行っていたある種の諜報行為――メッテルニヒ対策――で、作品番号と制作年代を、偽わった。がこれは、事の性質上、自分の処世術を兼ねても居るであろうが、身分違いの恋人の立場と身を守るためととらえたい。窮地におかれていく彼女に送金しているからである
いずれにせよ、この「sym7の代表的旋律」とは、換言すると「不滅の恋人」旋律である、といえる。事実この時期、双子のような旋律の、こちらもシューマンの好んだ「遙かなる恋人に寄す(op98)」も作られている。繰り返すがふたつはしばしば癒着する。
ベト7op92の2楽章を長調化すると、遙かなる恋人op98の最終曲――シューマンの好んだ、幻想曲・sym2・pianotrio2,etcetc...のモティフになっている旋律――に似てくる。
逆に言うと「遙かなる…を短調化すればベト7の2楽章に近づくのであるが、それと同じ基(エクリチュール)がクライスレリアーナの8に流れているのである。シューベルトの死と乙女(レソラシドレソレ)と合体しつつ=メンデルスゾーンの P Trio 番と合体しつつ、なおかつ幽霊op70-1を伴いながら(ここは、8の旋律内に重複しているところの、「死と乙女-フロレスタン的跳梁でない側」、すなわち「オイゼビウス的半音階性の強い側面の旋律」=ファ♯ソラシドレ…(もとのベートーヴェンでは*{ファーー}ファ♯ーソララード♯レミ)を伴いつつ跳躍したゆたう。
注)*これはベートーヴェン自身にとっても
・遙かなる恋人op98=同じ調で言うとファーファソラ♭ーミ♭ミーレ♭ード、
・不滅の恋人=sym7-2 op92(同じ調でいうとファ♯ーファ♯ソラ♭ーラ♭ー、ミーミファ♯ソーソー)
・第九ファソララド♯レミミソラシ♭/ファ♯ファ♯ソララ(ソファ♯ミレ)レミファ♯…[Ode to Joy ]導入部
にまで通じていくもの。
ちなみに第九ということはすなわちこれはシューベルトのグレイト=ドレミラシドにまでも(シューマンの中では)受け継がれる。なぜならクララというメタファに於いて合体させているから‥。
【参考資料】
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