VOWWOW live memorandum
VOWWOWとの出会い以降
2024年6月29・30日のクラブチッタ川崎でのVOWWOWの約14年ぶりの講演は「Beat of Metal Motion 発売40周年記念講演・新見俊宏1周忌追悼ライブ」だった。
今回、どこからともなく知ることができて、何とか2日目のチケットをゲットできたわけだが、買えない方も多かったようだ。そりゃそうだよ、武道館埋めた人たちをクラブチッタで見れるなんて、これはもうバグだもの。
これが、私にとっては初のV-Vowどころか、BもWILD FLAGも山本さんのソロも何も未体験で、初の動く山本恭司さんであり、厚美玲衣さんであり、そして人見元基さんであった。
私がVOWWOWと出会ったのは今から39年くらい前になるかな。洋楽・メタル系が流行っていた時に友人たちから聞いたバンド名で、たまたまFMか何かのライヴをエアチェックして聞いて気に入ったのが最初だったように思う。
その出会いのライブはⅢのころのものだったけど、まず惹かれたのはキーボードの美しいメロディーであり、MoondancerのArabesque 、Mask of flesh、Too Late To Turn Back なんかを曲名もわからないまま聴き入っていた。ギターとヴァーカルの凄さに気づくのはこの後になるが、これが標準だと思って聞いていたのだから、それはそれでありがたい出会いだった。
当時はいろんな音楽を貪欲に欲していたものの、今のようにネットがない時代。音源はLP、MT、CD、そしてFMしかなかった。TVはこの手のジャンルは、あまりオンエアがなく、(VOWWOWは夜ヒットで何回か見たが)見られたら狂喜乱舞だった。
ちなみに私が人生最初に買ったアルバムはMTでⅢ、最初に買ったLPは”Beat of Metal Motion”、そして最初に買ったCDは”VIBe”という気づけばそんな音楽人生のスタートなのだった。これは必然なのである。
高校生の頃はHR/HMにのめり込みつつも、アメリカンヒットチャートや日本のロックシーンも必死に追っていた。そしていつもVOWWOWが傍にあった。
その後、HR/HMをあまり聞かなくなった時期があり、VOWWOWもあまり聞かなくなった。
2006年5月、全曲デジタル・リマスターの2枚組ベストアルバム”Rock Me Forever”が発表された。曲はほぼ持っているものだったがデジタルリマスターなので買ってみた。そこのライナーノーツに、山本恭司さんの言葉があった。それは、VOWWOWが80年代を駆け抜けた”奇跡のバンドであるとした上で、
”奇跡は一度しか起きないから奇跡なのだろうか?もしも奇跡が二度起きるとしたら、それこそ真の奇跡なのかもしれない”
と。何らかの可能性を感じるものだった。
この年にアルバムのリマスターと映像4作品が再発されている。
そして、2009年のアックスの奇蹟と、2010年12月のVOWの総て、と子育て真っ只中のなか、再結成ライブが行われていた。恭司さんの発言はこれを示唆したものだったのだろうか。これらライヴのことは、当時知ることもなく、あとで知ることとなった。私もこんなこと呟いていた。(栄ちゃんってのは永ちゃんのことで2009年に恭司さんが紅白にギターで出てたことを指す)
最近になってまたHM/HRに回帰してきた矢先の2023年、Twitterでドラマーの新美俊宏さんが亡くなったことを知った。一度見たかったなぁ、と心の中で弔った。
二度とオリジナルVOWWOWは見られないのかと落胆した。
チケット争奪戦
そして、今回3度目の奇跡が訪れたのだ。
クラブチッタ川崎での2DAYS。
チケットはPIAでの先着順だ。先行発売当日、PCの前にスタンバるも見事につながらず、両日瞬殺。そして僕は途方に暮れてツイッター(現X)で同じ境遇の人を探して、あなたもですかーということを始めたのだが、復活で取れた!という人がちらほら。またPCの前に戻り、2日目だけに狙いを定めてリロードを繰り返した。(2日目に狙いを定めたのは日曜日で宿泊が安かったから)
取れた!!!
奇跡だった。
チケットを争奪するのはまるで一昔前のようだ。(できれば先着ではなくて抽選にして欲しかった)
当日までがこんなに楽しみなライブはなかったように思う。にもかかわらず、グッズは前週まで調べもしてなかった。
ライブ当日 (いざ、クラブチッタ川崎)
1日目の情報を入れるかどうかも、悩んでたけど、行きしながこだまのグリーン早割のため時間を持て余し、結局目に入ってしまった。道中は”Beat of Metal Motion”40周年ならあんまりやらないかな?思いながら、”Mountain Top”からさかのぼって聴いていたが、あとでよかったと思うことになった。
現地につくと少し小ぶりの雨。ホテルに荷物を預けてから物販に並ぼうかと思いきや、すでに列がすごいとの情報のため、そのまま並ぶことに。しかしながら限定キーホルダーが早めにソールドアウトし、列が詰まったこともあり、1時間程度でお目当てのTシャツがゲットできた。いったんホテルにチェックインして写真を撮った。新美さんのin Heavenに気づき、目から汗が。
ライヴまで時間があるので、恒例の準備体操で散歩をしようとしたが、雨のため、やむを得ずキリンシティーかHUBで迷うもHUBのピザクーポンがあったので、HUBへ向かう。
チケットはAの1100番台なので、慌てることなくチッタへ向かった。
中に入るとドリンクには目もくれず、中に入り場所どり。流石に1100番台は前の方にはもう行けない。ずるずる空いているところを詰めていって前を見るとかなりデカい人がいた。しゃーない。ライブ始まったら少しは動くやろと。
終始圧巻のパフォーマンス
イントロから"BEAT OF METAL MOTION"が始まった。感極まってうるうるするが、心は笑っていた。
元基さんの声が聞こえる。パワーがある!すげ〜。
恭司さんのギターや。この音や。
玲衣さんの要塞!かっこいい!
2曲目の往年の代表曲”SIREN SONG”を経て、ほとんどやらなかった曲との紹介でファーストの1曲目”BREAK DOWN”が。この曲は私もあんまり聞き込んでない(笑)
”I FEEL THE POWER”、”TOO LATE TO TURN BACK”と好きな曲が続く。特に”TOO LATE TO TURN BACK”を聴けたことに痛く感動した
そして前半の最高潮、ノリノリの代表曲”ROCK ME NOW”とビートルズのカバー(というより自分の中ではVOWWOWの曲)”HELTER SKELTERへ。
コールアンドレスポンス
周囲もノリノリ
おっさんも叫びまくる。
ここで新美さんへの追悼ソングとしての
”I'VE THROWN IT ALL AWAY”
新美さんの肖像がステージに掲げられた。
おそらく多くの方はここで涙しただろう。
泣かない方がおかしい。
ここで、この曲の良さを再認識して、このライブの後しばらく聞きまくることになる。
ここで、第1部終了。
元基さんのパワフルなシャウトは少し喉を休める必要があるからと。
これからも聞けるのであれば、そうしてほしいです。それは絶対。
そして、元基さん、その間「恭玲」でって。「麗蘭」意識してんのかな。知らんけど。
恭司&玲衣さんで4曲、これはこれでとても贅沢な時間。2人でまさに再生されるVOW WOWの楽曲。
恭司さんも玲衣さんも歌ってくれたしね。(玲衣さん、後で元基さんに突っ込まれてたけどw)
後半は”DON'T TELL ME LIES”から”DON'T LEAVE ME NOW”そして”MOUNTAIN TOP”へ。
実は”MOUNTAIN TOP”はあまり聞かない曲なので、
ちょっと戸惑うも、この難しい曲でコールアンドレスポンス!
ちょっとついていけなかった(😂)
そして絶対聴きたかったバラード”PAINS OF LOVE”へ
この曲を生で聴けたなら、もう…
もう汗か涙か鼻水かなんかわからない。いろんなもんが出る(笑)
そして、”YOU'RE THE ONE FOR ME”、代表曲”NIGHTLESS CITY”と”HURRICANE”(代表曲多いな💧)で再び歌い叫びまくる。
普段はクールに見てる方が多いので、自分でこんなに歌うんだー?って思った。
本編最後はⅢからの超名曲”SHOT IN THE DARK”
”HURRICANE”からの繋ぎが最高にCOOOL
♪ショーッ、ショッインザダー
♪ショーッ、ショッインザダー
♪ショーッ、ショッインザダー
♪ショーッ、ショッインザダー
できれば一生やってたいよね🤘
アンコールでⅢの名バラード”SHOCK WAVES”
これも聴けたの感動。
最後はスペシャルゲストとの紹介の後、斉藤光浩さんが登場し、”SUMMERTIME BLUES”へ。実はこの曲もあんまり知らないんですが、途中色々やってくれてとても楽しかった。初日よりも見所のあった2日目だと勝手に思いつつ、ここで2時間45分に及ぶ圧巻パフォーマンスは終了した。
2日間来れなかった人もいるので、1月に東京ドーム(シティーホール)で2DAYSやるとのアナウンスもあった!!
(みんなもう知ってるだろうけどって)
これは嬉しいニュース
一回でも見られればもう冥土の土産や、ありがたやと思っていたが、あと2回も公演があると聞くと、人間とは煩悩の塊である、是非とも2DAYS行きたい、となる。
エピローグ的な
やはり、元基さんの声は日本では無二であり、最強であった。いつか世界的に有名なヴォーカリストが往年のライブで当時のキーが出てないのを聞いて少しがっかりしたことがあったが、元基さんはそんなことなかった。こんなことってある?
恭司さんのギターはエモーショナルでしなやかで強か。そしてテクニカル。日本で一番好きな至高のギタリスト。アーミングなんて国宝級だし、優しい人柄がMCからも伝わってくる。
玲衣さんのキーボードは本当に美しく艶やかで華麗で耽美でとか、いやもう陳腐なフレーズいらない、まさに王子様。ほんと華麗(華玲衣?)
冥土の土産なんて、なんぼあってもええですからね、1月もチケット争奪から参戦します。
今度は”SIGNS OF THE TIMES" と”STAY CLOSE TONIGHT”を聴けることを願いながら。
当日のセットリスト
1. BEAT OF METAL MOTION
2. SIREN SONG
3. BREAK DOWN
4. I FEEL THE POWER
5. TOO LATE TO TURN BACK
6. ROCK ME NOW
7. HELTER SKELTER
8. I'VE THROWN IT ALL AWAY
9. I'M GONNA SING THE BLUES (山本恭司&厚見玲衣)
10. CRY NO MORE (山本恭司&厚見玲衣)
11. I'LL WAIT A LIFETIME (山本恭司&厚見玲衣)
12. SOMEWHERE IN THE NIGHT (山本恭司&厚見玲衣)
13. DON'T TELL ME LIES
14. DON'T LEAVE ME NOW
15. MOUNTAIN TOP
16. PAINS OF LOVE
17. YOU'RE THE ONE FOR ME
18. NIGHTLESS CITY
19. HURRICANE
20. SHOT IN THE DARK
-Encore-
21. SHOCK WAVES
22. SUMMERTIME BLUES (with 斉藤光浩)
おまけ
ライブ前に雰囲気感じるためにポチってたBlu-ray、ライブ後に届いたけど、それはそれで思い出しながら楽しめた。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?