【バトラーズツアー】イザイザの雑解説
はじめに(ツアーの感想を含む)
いやぁ、イザイザって強いんですねぇ。バトラーズツアーファイナルで優勝できるくらいのポテンシャルを秘めているとは。優勝した私が一番ビックリしてますよ。
twitterの雰囲気とか見る感じ、心底驚いている人と、「ついに優勝したか」的な感じで、優勝すること自体は不思議じゃないと思っている人に分かれているようです。
私としては、イザイザは今の環境である程度はやれると思って握ってはいました。とは言え、優勝できるとまでは思っていなかった訳ですね。
どこかでメタカードにでも当たったり、イザイザが引けなかったりして負けるに決まっている。そもそも、「イザイザ強化月間」と銘打ってSBやバトラーズでイザイザばっかり握っていたのは大体1ヶ月くらい。そんな付け焼き刃の技術でこの糞ムズデッキを完璧に回せる訳ないだろうと。実際これまでの成績はランキングが真ん中程度で止まっていました。
ところがどっこい、マッチング運や手札運がいい感じにかみ合ってしまい、イザイザでバトラーズツアー優勝という快挙を成し遂げてしまいました。もちろん、予選で殆どミスをせず予選全勝できたのは練習の賜物だと思いますけれども(決勝トーナメントはミスのオンパレードでしたが)。
そんな私が細かい解説をして変なことをしてもしょうがないので、なんとなくで話をしたいと思います。
イザイザってどんなデッキ?
オロチがいた頃の記憶がある人の中には、イザイザは気持ち悪い動きをするループデッキという認識の人もいるでしょう。しかし、今のイザイザにそんな力はありません。できるのは、どうにかこねくり回して打点を作り、防御札のケアを考えながら殴るということ。他の多くのデッキのように、単一で分かりやすいフィニッシュプランを持っている訳ではありません。
イザイザは多くの場合、打点だけ見ると過剰に叩き出すことができます。ただし、ただ単に殴っただけでは簡単に防御札に止められてしまうので、上手く防御札を回避しながらライフを削りきる必要があります。
イザイザは大抵の防御札に対し、解答札があります。絶甲にはシナツ、バーストにはイザイザといった具合に。それらを全て用意出来ればいいですが、大体そうもいっていられないので(オロチさえあれば…)、万全ではない状態で殴り掛かる感じになります。処理順によって解答札を出すタイミングが変化し、それによってケアできる防御札が変わっていくので、そのあたりで色々と悩むことになります。
基本、どんなデッキが相手であったとしても、悩む対象は「相手が何をしてくるか」ではなく、「自分が何をできるか」であるため、
なんでイザイザを選んだの?
今、神煌臨編辺りの古いデッキが色々と活躍しています。しかし、全てのデッキが活躍できる訳ではなく、以下の共通点があると考えています。
安定感があること
速度が出ること
アルティメットを触れること
ある程度のコントロール力があること
安定感を出すためには創界神の力が大抵の場合必要といることですね。遅いデッキは、盤面が整った獄契約などの新しいデッキに太刀打ちできません。アルティメットを含めたコントロール力は、相手の速度を遅くして、自分は創界神なので無傷、という状況を作るために必要です。
これらに加えて、環境メタカードとして紫デッキならダークタワーを、緑デッキならバタジャを、青デッキなら剛腕神殿を入れればデッキとしては一丁あがりですね。
当然、イザイザは上の4つを満たしています。こうやってデッキを選んで、後は運次第かなと思っていました。実際、決勝トーナメントに上がってきたデッキの多くは、苦手対面を克服したデッキではなく、より早く自分の動きを押し付けられたデッキなのだと思います。
構築について
非常に前のめりな構築
カードを眺めると、後ろ向きなカードが1枚も入っていないことが分かります。イザイザは守らない、攻めるという考えで構築しましたし、ここで攻め切れなかったら負けという背水の陣でプレーしました。
1積み2積みが多くない?
カードゲームにおいて、プレイングの安定感を増やす為などで、なるべくなら3積みを増やす方が良いとされています。しかし、イザイザの場合、プランを増やすことがより重要になっています。
例えば、1枚だけ積んだククノチのおかげて多シンボルパンチプランが生まれたりします。
このデッキにおいて、3積み確定なのは、シーカー2種,オノゴロウ,イザイザ,黄泉路の5種だけなのです。
は…ハッパ!?
意図は7枚目のシーカーです。イザイザって地味に起幻持ちなので、ハッパで回収できるんですよね。Lv2効果でヤシマとかも狙うことができます。ヨモツシコメを3枚でもよかったのですが、紫シンボルが足りない時に4コストのスピリットを出したくないというのと、造契約のスチームハイヴを配置された時にも回収できる手段を増やしておきたかったのでこちらを採用しました。
とは言え、回収対象が少ないのと、フル軽減で2コストかかるのがつらいので、一番必要だったのか分からない1枚です。せめてバタジャを回収出来たり、ゴッドシーカーのサーチ対象になってくれていればもう少し使いやすかったのですが。
バースト枠
イザイザにバーストを入れない人もいるそうですが、私はバーストを少しは入れた方が良いと思います。そしてそれは、バジャーダレスが安定です。
イザイザの序盤は、本当にコアの不足に悩みます。そんな中で、無料でシンボルを提供してくれるバーストは貴重なのです。
バジャーは紫シンボル確保,盤面コントロール,縦引きでイザイザやバタジャを探すという求めていることが全部揃ったカードです。入れない理由はないでしょう。
バタジャ
入れましょう。環境メタカードです。2積みまでならデッキを圧迫しません。1回ハッパを抜いてバタジャ3枚でやったのですが、なんとなく違和感が出て2積みにしました。
相手の氷刃血解であったりとか、ケア出来なかった防御札を無効にするのにも使います。
ヤシマ2or3論争
ヤシマを2積みにするべきという派閥と3積みにすべきという派閥があります。私としては、ヤシマは2積みで回すのが最も回しやすいです。3積みにしてしまうと、8コスト4軽減という召喚の重さが手札を圧迫してしまいます。
一方で、召喚時メタやトラッシュ封じなどの、イザイザにとって致命的なメタを張られた状況でも、ヤシマさえいれば殴りきることができるというのも事実。それらが嫌ならば、3積みにした方がいいと思います。でもそもそもそんなのが跋扈してたらイザイザ使いたくないな…。
自分や環境に合ったイザイザデッキを構築しよう!
イザイザはデザイナーズデッキでありながらも、プレイヤーによってかなり個性が出るデッキであると思います。様々なコンボを重ねながら展開し、難解な終盤を詰め切る為には、自分に合った構築にするべきです。
今回入れなかったヤマツミや猛追も、環境次第では1~2枚入れた方が良いでしょう。
私の構築では1500円/枚を超えるような高額なカードは1枚も入っていません(優勝者構築のシク率調べたけど意外と低いですね)。この前80円/枚で売られているイザイザを見かけました。もしかしたら私のデッキも店を巡れば5000円以内で組めるかもしれません。いや、オノゴロウが地味に値段するからキツイか? 今はヒルコの方が高いらしいです。全然知らなかった…。 実際にショップ見たら同じ価格くらいでしたね。伝聞はダメですね。すみません。
イザイザは今後もある程度はやれるデッキではあり続けると思うので、これを機に組んでみるのもいいかもしれません。
プレイングについて
これに関しては習うより慣れよだと思います。どうしたら上手くなれるのかなんて私も知りたいです。
処理順が複雑過ぎる
流石は転醒編のデッキと言ったところで、処理順がくっそ複雑で、そしてそれが勝利へ直結します。特にヤシマのアタック時なんてそうですよね。
質問していたのは、ヤシマ召喚時→絶甲の順なら絶甲は無効化されるのか。ここでバタジャを温存できるのかどうかはかなり大きいと考えていたので質問しました。
ヤシマのテキストをよく目を凝らして見ると、Lv2アタック時効果から4つの効果が誘発することが分かります。
ヤシマの転醒
出したスピリットの召喚時
イザイザの神託
相手のライフ減少時提示
よくテキストを知らない人からすると、ライフバン効果は別の効果なんじゃないかとか、転醒効果を含めた召喚効果なんじゃないかとか思うところですが、実際にはこの4つは同時に誘発します。
今回行ったのは3124の順。これが絶甲を無効化しつつ、一応カシウスもケアしたプレイングとなります。
私の認識が正しければ、今回の絶甲のようなアタックステップ終了予約効果は、効果発揮時と適用時の両方に強制終了できるかのチェックが発生します。今回は発揮のタイミングでシナツが既にLv2になっていたので予約効果が無効になり、途中でシナツやヤシマが死んだとしても止まらない…はずです。不安だったのでその裁定を質問していました。ここら辺の裁定まで知っている人は意外と少ないかも。
こういった細かい裁定は、イザイザを使う上では頻繫に発生します。ルールを熟知することが上達するための条件の1つです。
イザイザの今後
蒼契約と造契約次第です。少なくともこいつらにはまあ勝てないと思ってよいでしょう。
蒼契約で優勝したアバンさん曰く、アルティメットデッキが増えた→ヘクトルが刺さらなくなって減る→蒼契約はやれるようになった、とのことなので、また蒼契約が増える可能性が高いです。また、造契約は今後も強化されていきます。
今回イザイザが勝てたのも、環境の絶妙な穴を突いたからこそなのかもしれません。
まとめ
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
イザイザを使うかどうかはさておき、今後も良きバトスピライフをお過ごし下さい。