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A-5TD概括的思考形成


みなさんどうもこんにちは。
CC team JAPANのはいぱーりゅうと申します。

この度、JOPT 2023 Grand FinalでA-5(エース・トゥ・ファイブ)を2つのイベントにて実施することになりました。

①5/5 Fri. #39 MIX A-5 & 2-7 Triple Draw
②5/6 Sat. #45 MIX Triple Draw Championship / Day 1 
  ※#45は次の日にDay 2があります

2023 JOPT Grand FinalよりA-5TDが含まれるトーナメントを抜粋


さて、このA-5TDというゲーム、

 -プレイしたことがない
 -プレイしたことがあまりない

という方が多いのではないでしょうか?


「2-7TDから1ずつ引いた感覚でできる?」


まぁ、そんなわけはないです。


そんな中、以下のサイトに記載の記事を見ると大まかには理解が深まるのではないか、と思いました。
日本国内であまり勉強教材が普及していないゲームとも思いますのでの日本語訳(+ちょっと編集)したものを共有したいと思います。

サイト「Counting Outs」
URL:
https://www.countingouts.com/

Counting Outsより


上記サイトのA-5TDに纏わる記事の全訳です。
正直間違った記述がある箇所もありますが、これを全く知らないのと、全てを鵜呑みにするのでは、圧倒的に後者の方が優位的であると考えます。

※商用目的での使用は禁止と記述があるので、全訳については全文無料で公開します。




今回のタイトルは「A-5TD概括的思考形成」

※「概括的」って言葉が使いたかっただけ





A-5TD Lowballのルールと基本戦略


A-5TDのゲームのルール

A-5TDはベストハンドがA2345で、ストレートもフラッシュも考慮されないローボールゲームです。
基本的には2-7TDと同じゲームであるが、ハンドのランクが異なります。
今般、A-5TDは2-7TDより人気はありませんが、WSOPで開催される多くのミックスキャッシュゲームやトーナメントで、このゲームは行われています。

このゲームはブラインド制で行われ、1回目のドローの前後はスモールベットでのアクションになります。
2回目と3回目のドローアクションの後のベッティングラウンドは、ビックベットでのアクションになります。

ハンドレビューの報告を容易にするため、1回目、2回目、3回目のそれぞれのドローの後のベッティングラウンドは、フロップ、ターン、リバーとも便宜的に呼ばれています。


各ストリートでの基本戦略

A-5TDは一人勝ちのリミットゲーム(=非スプリットポットゲーム)なので、タイトでアグレッシブなスタイルが理想的だと考えられています。

つまり、常にレイズでポットに入り、先にオープンした人に対してリレイズすることで、ヘッズアップになる確率が大幅にあがるので、頻繁にリレイズすべきです。このゲームではエクイティが近いので、ブラインドを刻むことには大きな価値があり、より良いハンドに遭遇した場合でも厳しい損失を受けることはあまりありません。

1stドローの前の難しい決断の多くは、3567のような4枚のカード7をキープするか、2枚ドローするかというものである。ポットがマルチウェイで行われている場合は2枚引くべきですが、ヘッズアップでは1枚引くことが多いようです。しかし、A247のようなスムーズなドローの場合はインプライドオッズが高いので、ポットに参加している人数に関係なくドローすべきと考えられます。

1stドローの後のプレイの多くはかなり単純です。もしあなたが相手より少ない枚数のカードを引いていれば、自動的にベットします。特に、あなたが1枚ドローで相手が2枚ドローの場合、2回目のドローの後にベットすることが重要です。リバーでショウダウンをせずにポットを獲得するために、一発勝負を挑む必要があります。同じ枚数を引いている場合は、ベットするのはハンドが成長した時だけにしてください。より多くのカードを引いている時は、チェック/フォールドかチェック/コールをすることが多いのですが、状況が整えば、劇的にハンドが成長した時にチェック/レイズをすることを恐れてはいけません。
例えば、2回目のドローの後、2枚引いてA24567(本文の誤記と思われ、おそらくA2456と推察される)に改善した場合、1枚引いた相手にはチェックレイズすることが多いはずです。それは、あなたのハンドがこのゲームにおいてモンスター級に強いからではなく、大多数のプレイヤーのハンドが成長したかどうかに関係なくベットするからです。そして彼らはベットするはずです。なぜなら、あなたが全くハンドが成長しない場合、あなたはフォールドしなければならないので、バランスを取るために、あなたが引いたときに相手にフォールドを要求するベットを引き出す必要があるのです。また、チェックレイズすることにより相手がより良いハンドをブレイクすることもあり得ますが、このアクションは自分にとって明らかに良い傾向です。

例えば、2回目のドローの後にマージナルな手札を有していて、相手が1枚チェンジを行ったとします。2-7TDではブレイクポイントはジャックであることはある程度知られています。つまり、捨て札がないと仮定すれば、パットジャックはどんな1枚ドローよりも有利です。A-5TDの場合、ブレイクポイントは通常Tローでありますが、このアドバンテージはわずかであるため、ポジションで暗黙のオッズを得るために、Tをブレイクする傾向がしばしばあります。しかし、A2349のようなスムーズなドローの可能性があるハンドでも、ヘッズアップで9をブレイクするのは一般的に間違いであるだろうとされています。


スターティングハンドの基準

多くのテーブルにおける合理的なオープンの条件は以下のようなものになります。

アーリーポジション/HJ

(26%のハンドをプレイ)

・6ロー完成
・4枚のAから5までのカード
・4枚の6までのカード
・3枚のAから5までのカード
・A26-A46、236、246、346

アーリーポジションでオープンする割合が非常に高いので、経験が浅い、あるいはタフなラインナップに直面している場合は、このリストの下位層を除外することができるのは確かです。

CO

(31%のハンドをプレイ)

・アーリーポジション/HJハンド
・3枚の6までのカード

BTN

(42%のハンドをプレイ)

・COハンド
・A2-34


Super System 2 by Doyle Brunson(Rating 8/10) - Daniel Negreanuが書いた2-7TDの章は、トリプルドローのローボールの良い記述があり、A-5TDをプレイする際に必要な特定の調整に関するセクションも追加されています。しかし、A-5TDのオープニングハンドセレクションのアドバイスの中には、過度にタイトなものもあるようです。 COまでフォールドで回ったボタンで356のような良い手をフォールドすることを考えるのは、極めて「ウィークタイト」になります。


1stドロー前の戦略


A-5TDは、ベストハンドがA2345で、ストレートもフラッシュもカウントされないローボールゲームです。 基本的には2-7TDと同じゲームでありますが、手札のランクが異なるのが特徴です。 しかし、A-5TDのハンドの相対的な強さを2-7TDに関連付けるだけでは不十分なので、テーブルを離れてこのゲームについて考える時間が必要です。 また、2-7TDと同じように、よくある状況を熟知しておく必要があります。 例えば、パットやブレークが有利になるタイミングを瞬時に把握しなければ、ゲーム中に避けられたはずのミスを簡単に犯してしまうことになります。
特に注目すべきもう一つの重要な分野は、1stドローの前のオープニングハンドの基準と戦略で、これが今月の記事のテーマです。


スターティングハンド選定(オープンの基準)

強いパットハンドは非常にまれで、23456以上のハンドが配られるのは0.24%しかありません。 7以上のパットが配られることは1%以下でありますが、7ローはマルチウェイでプレイする場合、不安定なハンドです。 マルチウェイポットでは、24567で7を捨てるべきですが、ヘッズアップでは7ローでパットします。
4枚のカードが5以下になるのは非常に強いので、1stドローの前にできるだけ多くのベットを入れておく必要があります。 6ローの4枚のカードも非常に強力ですが、2456や3456のような荒いドローはマルチウェイポットで問題になることがあるので、フィールドを限定するのが理想的です。

このゲームでは、A23から345までの3枚からなるハンドがほとんどで、6枚以下の3枚のハンドもほとんどプレイすることになります。
A2、A3、23などの2枚のカードハンドはブラインドを奪ったり守ったりするときに価値があります。
合理的なオープニング戦略は以下のようなものです。

アーリーポジション (UTG/HJ)
・7ロー以下 0.8%
・4枚の5以下のカード 1.9%
・4枚の6以下のカード 3.7%
・3枚の5以下のカード 12.7%
・A26-A46,236,246,346 7.6%
合計26.7%

これはBadugiやHold'emなどの他のリミットゲームと比較すると、かなりアーリーポジションのオープン率は高いです。 これらのゲームとA-5TDの違いは、A-5TDの場合、極めて支配的なポジション(=極端にエクイティが低い)になることが少ないということです。 このオープニングレンジで最もレンジの下限であるハンドである346は、A23に対して約46%のエクイティがあります。 BadugiやHold'emでは、30%から40%、あるいはそれ以下のエクイティの状況になることが非常に多くあります。
アーリーポジションで広くオープンすることの最大の懸念は、ポットがマルチウェイでプレイされた場合に経験する可能性がある逆インプライドオッズの存在です。 これが、65ローに向けた6以下の3枚のハンドがカットされた理由である。 このゲームでは「65」ローは非常に強力だが、「765」ハンドも構築していることになります。 A-5TDにおける「765」の2-7TDに相当するのはラフ8か9で、これらの持ち札は一般的に大きなフィールドに対してスタックを多く失います。

CO
・7ロー以下 0.8%
・4枚の5以下のカード 1.9%
・4枚の6以下のカード 3.7%
・3枚の5以下のカード 12.7%
・3枚の6以下のカード 12.7%
合計31.7%

COのポジションでは、「3枚の6以下のカード」のハンドをすべて加えるが、通常の通りテーブルの状況を判断材料にするべきです。 BTNとブラインドが非常に緩い場合、356や456のようなレンジの下端を排除してもあまり損はないだろう。 一方、残りのプレイヤーがタイトで弱い場合は、A2、A3、23を追加することができます。

BTN
・7ロー以下 0.8%
・4枚の5以下のカード 1.9%
・4枚の6以下のカード 3.7%
・3枚の5以下のカード 12.7%
・3枚の6以下のカード 12.7%
・2枚の4以下のカード(A2-34) 10.9%
合計42.7%

これはボタンのオープニングレンジとしてはかなりアグレッシブなものである。 しかし、この頻度では相手にディフェンスやリレイズをさせることになりかねないので、注意が必要です。 ホールデムでは大きくオープンすることができ、一定枚数のカードを引くことで自分のハンドの強さに関する情報を提供する必要はなく、フロップではフォールドエクイティを持つことができます。 しかし、ドローゲームでは、あなたがレイズし、3枚ドローしていることに誰もが気づくので、軽くオープンしているという事実を隠すことはできません。 そうすると、誰も3枚ドローに対してフォールドしないので、あなたはより頻繁にハンドを作ることを余儀なくされる(=フォールドエクイティが取れず、エクイティが実現されやすい)。
3567のようなハンドでオープンし、一人のプレイヤーからコールされた場合、通常は7をキープして1枚ドローとしてプレイするのが最適である。 3567はA46のようなハンドに対して約52.4%のエクイティがあり、356は約46.8%である。(これらのエクイティは、2ndドローの後、2枚ドローが1枚ドローに対してフォールドすることを想定しています)。 逆インプライドオッズは、ハンドのどの時点でレイズされても、おそらく安全なフォールドができるため、あまり気にする必要はありません。 さらに、このハンドはラフドローなので、スノーに変える候補にもなります。
A23よりもA46の方がエクイティが高いが、このマッチアップでは、スムーズなハンドにドローしてインプライドオッズを得る機会と引き換えに、エクイティを少し減らす方が有利と思われます。 スムーズなドローはスノウには向きません。なぜなら、相手が二番目にベストなハンドではなく強いハンドを作ると同時に自分もビッグハンドを得るという暗示的オッズを排除してしまうからです。 ラフなドローの方が、逆にセカンドベストのハンドを作る可能性が高いので、スノーの方が良いのです。
スモールブラインドからのオープニングレンジは、ビッグブラインドのプレイ能力に大きく左右されます。 優れたプレイヤーは、スモールブラインドがどんなハンドでも有益にレイズできるようにするために、少なくとも50%の確率でディフェンスする必要があることを知っています。 タフなプレイヤーに対してオープンが広すぎると、多くのリレイズに直面し、それを効果的に使うことに長けている相手に対して、ポジションから大量の悪いドローをプレイしなければならなくなります。 このように、タフなプレイヤーに対してはボタンのレンジでオープンするのが合理的ですが、弱いプレイヤーに対しては、相手があまりにフォールドし、頻繁にリレイズしないようであれば、もっと広くオープンしてもよいでしょう。


レイズに直面したプレイ

オープンに対しては、パットハンドやワンカードドローであればリレイズすべきです。 あまり強くない1枚ドローのハンドでもリレイズすることは重要です。なぜなら、あなたのエクイティは通常良好であり、あなたのハンドに関する情報を与えず、通常ヘッズアップでポットを獲得することができるからです。A23に対しては、最悪の1枚ドローである3456でも約58%のエクイティがあります。 時にはもっと良いワンカードドローに遭遇することもありますが、その場合でもエクイティは40%程度あります。
また、A23、A24、A34のようなプレミアムな2カードドローをリレイズすることもできます。特に、どのポジションからでもA2のような3枚ドローでオープンする相手に対しては。 A23はA2に対して約59%のエクイティがあるので、このエクイティの優位性を利用し、相手のルーズなプレイを罰したいところです。
他の2枚ドローに対しては、A23は通常55% vs 45%程度の有利さがあります。これは適切なエクイティ・アドバンテージであるが、非常に優勢というわけではないので、代わりにコールドコールを選択し、その過程でブラインドの弱いプレイヤーにポットに入ってもらい、逆オッズのハンドを構築し始めることができるだろうと考えられます。。
A23のような高級な手をリレイズし、A36のような弱い手をコールドコールするというアンバランスな戦略をとることは、何も問題がないように見えますが、 相手はその情報をあなたに対してどのように利用するのでしょうか? 相手は、あなたがホイール(A2345)を作れないこと、でもそのハンドは作るのが難しいことを知るだけでしょう。また、このゲームで2枚ドローでイニシアチブを取っても、おそらくあなたの思い通りにならないポットを獲得することはできないでしょう。そして、前述したように、時にはプレイを混ぜてA23をコールドコールすることも可能です。
スモールブラインドからは、ほとんどレイズかフォールドの戦略でプレイすべきです。 もしあなたのハンドがプレイする価値のあるものであれば、ビッグブラインドをノックアウトするためにリレイズすべきです。これは、2人のプレイヤーに対してポジションから外れる可能性を排除するのに役立つからです。 しかし、ルーズでアグレッシブなプレイヤーがレイトポジションでオープンした場合、A2のようなハンドでスモールブラインドからコールすることができますが、アーリーポジションのタイトなプレイヤーからのレイズであれば、フォールドすべきです。 1枚ドローの可能性の方がはるかに高く、あなたのハンドはそれらに対してひどく不利なのです。 3456に対してA2のエクイティは約33%しかなく、それを実現するチャンスを得るにはハンドの早い段階で改善しなければなりません。

ビッグブラインドでは、レイトポジションのレイズに対して、少なくともオープニングボタンのレンジで防御すべきですが、ポストがアーリーポジションからレイズされた場合は、それよりも少しタイトにプレーすべきでしょう。 スモールブラインドからレイズされた場合は、ポジションがあるので多くのハンドをプレイすべきであり、また相手に2枚のカードを利益的にオープンさせてはなりません。 オープニングボタンのレンジにA5、25、35、45を加えると50%以上のハンドをプレイすることになり、2カードドロー以上のカードでリレイズすべきと思われます。
A-5TDでは、タイトだがアグレッシブな戦略を採用したいが、このゲームではエクイティが近いので、ポジションによってプレイできるハンドに大きな格差があるわけではありません。次回は、2ndドローの後の判断について検討します。これは、簡単に避けられるミスが多い分野です。


2ndドロー後のパット/ブレイク判断基準


冒頭でも述べたように、A-5TDは2-7TDと同系列で扱われますが、ゲームは少し異なるようです。 両者は基本的に同じゲームですが、手札のランクが異なるため、プレイヤーは通常、2-7TDを研究し、A-5TDの違いをその場で処理しようとします。 しかし、キャッシュゲームやWSOPでは、A-5TDの方がよく使われている。 したがって、テーブルから離れてA-5TDについて分析したり考えたりする時間は、経済的に有利であることは確かそうです。そうでなければ、簡単に回避できるはずの最適でないプレイをする危険性がああります。 2ndローの後、よくあるパットかブレークかの判断に慣れることが、大切な要素の1つです。

1枚ドローの相手1人に対して

例えば、2ndドローの後、自分はマージナルな手札を有していて、相手が1枚ドローしたとします。2-7TDでは、ブレイクポイントはジャックであることが一般的に知られています。つまり、捨て札がないと仮定すると、パットジャックはどのドローよりも有利です。
さて、A-5TDのブレイクポイントはどうなっているのでしょうか?

いくつかの異なる手札を使ったシミュレーションを見てみましょう。 以下の表では、最初の列の勝率(ブレークすると仮定)と、次の列の限界パットハンドの勝率を比較したいと思います。 例えば、最初のグラフでは、A2348のホールドはA457に対して76%有利であるのに対し、A234は57%に過ぎないことがわかります。 これは大きな差であり、我々は明らかにメイド8を保持し、3rdドローの後に相手をレイズできる可能性のあるベターを作る機会を放棄することを選ぶべきであります。A2349はA457に対して67%のエクイティがあります。この差は小さいが、特にすでに大きなポットでは9をキープする価値があると思われます。 A234とA234TとA457の間にはほとんど差がないので、優位なドローを持っているときは確実にハンドを崩すべきだ。 もちろん、相手が何を持っているか正確には分からないので、いくつかのマッチアップを見て、何か結論が出るかどうかを確認する必要があります。

test

このデモンストレーションとも言える記述から得られる最も重要なことは、基本的にすべてのケースで、9をブレイクすることはおそらく間違いであると考えられるということです。 しかし、10をブレイクするかどうかの判断はより複雑です。 A234やA236のような良いドローの場合は、パットしない方が勝率が少し高いとはいえ、10をブレイクしてドローを続けるべきです。 ポジションとスムーズなドローがあれば、インプライドオッズがあり、最後のベッティングラウンドで明らかに優位に立てるからです。

A457Tや4567Tのような荒い手では、特に相手に6以下のカード4枚から1枚ドローをさせることができれば、10をキープすべきと思われます。もし相手が1stドローの前にリレイズして1枚引いたなら、これが彼の初手のホールカードである可能性は高いです。

2346やA456のような、上記の表に表示されていない他のタイプの中間の手の判断は、より近いものになります。 繰り返しになりますが、もし相手に強い4枚のカードを持たせることができれば、10をキープするのがよいと考えられます。 10をキープするもう一つの理由は、ハンドの途中で自分のハンドと対になるローカードをたくさん捨てたが、それは相手が必要としているカードである可能性がある場合です。

アウトオブポジションでのドローアクションについて

残念ながら、ポジションがない時は、相手がドローをするのか、それともパットを続けるのか、知らずに先にアクションが迫られます。

相手がドローしているかどうかの情報を得られないと仮定すると、通常はチャンスを逃さず、8でパットしておくべきです。 相手がコールしている可能性もあり、より良いハンドでパットを考えているかもしれませんが、相手がドローしている場合、エクイティの観点からはあきらめが良すぎます。 9ローかそれより弱いの場合は、通常ブレークすべきです。 

複数の相手に対してポジションがある場合

もし、あなたがドローをする2人の相手と対戦していたらどうしますか?どのようなカードを持っているかによって変わりますが、多くの場合、9のローがブレークポイントになります。
上記の結果や、多くの人が2-7TDでも9がブレークポイントだと信じていることを考えると、意外かもしれません。このような誤解は、"SuperSystem 2”の第二章で Daniel Negreanuが次のような説明を示していたことに起因していると思われます。

23479 42%
2347 29%
2347 29%
この例の問題点は、全員が同じ手札を持っていることです。
ドローハンドがすべてのカードをキャッチすることができるため、偏った視点になっています。

他のもっとありそうな状況を見ると、最もありそうなブレイクポイントは10ローであることがわかります。

2374T 42%
2357 29%
2458 29%
上記の例は2-7TDでの話ですが、A-5TDで同じようにすると、似たようなことが観察されます。



上記の結果を見て、私たちは誤って「9を切るべきだ」と結論付けてしまうでしょう。
しかし、ある程度、誰もが他のプレイヤーが持っているカードを必要としている例を以下に示します。

上記のすべてのケースでは、9を保持する方がエクイティが高くなります。
ホイール(Aから5)ドローやスムースシックスドロー(引けても最高6ロー)の場合は、インプライドオッズやポジション、また9を保持した方が成績が悪くなる場合があることを考慮して、9を捨ててもよい場合があります。
しかし、34569のような荒い手札では、常にパットするのが正しいとなります。

しかし、最も重要なことは、A2348を持っていても8を切るという大きなミスをしないことでです。 その手でパットを続け、結局負けてしまい、どうすればよかったのだろうと悔しい思いをすることもあります。

ポーカーはオッズを味方につけて正しくハンドをプレイすることであり、そうすればあなたのバンクロールは向上していくでしょう。 自分の判断に自信を持つことは、ティルトを避けることにもつながります。 この記事が、A-5TDというゲームのよくある重要な状況をうまく切り抜ける助けになることを願っています。


最後に

紹介したサイトや他の記事、あと個人的に計算デモンストレーション等したまとめもどこかで執筆できたらと思います。

今回はもうこれ以上時間をかけないのでこれで終わりますが、以下のコラムは羅列的に書けそうです。

・UTG openに対するBTNの3bet/call/foldレンジの考え方
・ヘッズアップでの2ndドロー後の両者1枚ドロー同士でのOOP側のべッティング戦略
・A-5TDのAの価値と2-7TDの2の価値の差異

他もなにかあれば。。。


あと一応ぼちぼち時間かけたので、もし有用だったってなった人はこっそり投げ銭をお願いします。


以上。

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