【メタバース】荏原製作所がメタバースに取り組んでるって本当?
私が最近ハマっているMoguraVRさんに以下の記事がありました。
荏原製作所といえばハードウェアメーカ勤務の私からすると
「ポンプ屋さん」のイメージだったのですが、
メタバースというポンプメーカと180°異なる領域に取り組んでいると聞いて非常に応援したい気持ちになりました。
本記事では、荏原製作所さんのメタバースへの取り組みと求人情報について調べてみたので紹介したいと思います。
荏原製作所データストラテジーチームとは?
荏原製作所データストラテジーチームとは2022年に発足した社内組織で、
データドリブンな経営を目指し、経営データ分析だけでなく、
メタバース領域やHR(人事部門)、営業部門についてもデータ利活用や開発を行っているとのこと。
ピープルアナリティクスAI
HR関連の取り組みの一つ。
AIを活用して社員のデータを分析した上で、16タイプに分類。
仕事のアサインや組織編成の場面で参考にしており、
「Aタイプの方にはこのタスクを任せるべき」とか、
「AタイプとBタイプは相性が良いから、同じチームに入れるべき」といった
チームビルディングを行っている。
採用活動の選考プロセスにおいても活用しているようだ。
clusterに荏原専用バーチャル空間を構築
https://www.ebara.co.jp/corporate/newsroom/release/company/detail/1205151_1673.html
当社は2022年9月に荏原専用のバーチャル空間をメタバースプラットフォーム「cluster」内に構築している。
このcluster空間は、内定式やインターンシップなどの採用関連や営業関連のイベントを実施しているようだ。
荏原が目指すパーソナルデジタルツイン
パーソナルデジタルツインとは、本人の内面やスキルをアバターに再現し、自己の代理として働く構想である。
荏原製作所はメタバースを主に社内で活用し、バイアスを排除したり、
個人の限界を拡張することで、より公平で客観的な判断ができる環境を目指しているとのこと。
実際に、インターンシップをメタバースで開催したところ、
参加した学生たちから
「アバターを使用することで先入観がなくなり、意見が言いやすかった」
という意見があったそうな。
参考:デジタルツインとパーソナルデジタルツインに関して
荏原製作所のメタバース関連求人
荏原製作所のメタバース関連職種求人は以下のような掲載履歴があるが
現在は募集終了している。
現在も募集中の求人はXR関連技術開発担当として以下などがある。
本求人には、募集背景がかなり詳しく書かれていたので以下抜粋。
【募集背景】
社内でも活用が開始されたxR技術を用いた遠隔支援に関して、今後はハンズフリーで運用可能なスマートグラスの活用加速を計画中。特にマイクロソフト社製スマートグラス(Hololens2)に関しては、一部の顧客から運用を要請されている状況であり、当社として対応が十分とは言えない。そこで社内においてHololens2の活用加速のため市販アプリの機能確認、および事業部門担当者への導入支援、さらに将来的には社内業務に適用したアプリのカスタマイズ化・内製化することにより、スマートグラスを用いた社内業務革新を行う。
上記には、ネットワーク技術やアプリ開発の知識が必要であるが現部門、および社内には当該知識を有した人材が極めて少ない。また今後はAI活用も検討しており、AI関連技術に関する基礎知識の習得する意欲、もしくは運用経験を有した人材が必要である。
従来よりxRとしては視覚、そして聴覚への拡張を図ることによる業務革新を進めてきた。最近では触覚(ハプティクス)分野の基礎研究も進み、工業化への方向性も示されている。中・長期的な視点で、ハプティクスに関する調査、およびトライアルも進める予定。
Hololensの活用方法については、
工業製作品の設計過程でARを用いて仕上がりイメージを確認したり、
製品検査において遠隔で確認するなどの方法を検討しているようだ。
(以下、記事を参照)
あくまで個人の感想です。
荏原製作所とメタバース?
という紐つかない組み合わせだったので、調べてみましたが、
製造プロセスへのXRの利活用方法を検討しているという段階に思えたので、他の機械製造系メーカでも取り組んでいる内容のように感じられました。
一方で社内cluster空間を持っており、
インターンや内定式を行っているという点では、
機械メーカの中では先進的な姿勢を感じます。
歴史の長い製造業ほどデジタルアレルギーのような社員の方々が多いように感じられ、チャレンジングなので、
荏原製作所のような老舗メーカがメタバースに取り組むことについては
純粋に応援したいと思いました。