2024/8/11 キタラ 亀井聖矢リサイタルツアー2024

まずはバッハのイタリア協奏曲、最初から「ああ、これってこんなにたくさん声部があったんだ」って思う。くっきりと弾きわけられていて、どれがどの楽器を模しているのか当てられそうなくらい。
そして、ものすごく小さくゆっくりゆっくり、まるで何度も止まってしまうかのように弾かれる2楽章。そこに、途中から咳が止まらなくなってしまった方がいて....「咳」込みで音楽として聴かざるを得ない状況になって...でもそれはそれで印象的な....まるで年老いた人が過去を振り返るような。あきらかに咳を意識したかのような演奏。(その後「咳大丈夫でしたか?」って言ってたので、たぶん気のせいじゃない)そして最後の終わり方...ものすごい静寂。

マズルカ、まるで踊っているかのような上半身の動き。4楽章「なぜ、なぜ、なぜ」という大きな疑問が何度もやってくるような...ってメモに書いてあるけど..うーむ、もはや具体的な演奏を忘れている。すごかった、としか覚えてない...😭

ここまでは、弱い音をすごく意識した演奏だった。ところがやっぱりポロネーズ第5番は思いっきり開放された音。でも、大きい音、じゃなくて、粘度の高い音、としか言いようがない音が聴こえてくる。ピアノから飛沫が飛んでくるような。なんて濃厚な。前半では私はこの曲が一番好きだった😊

英ポロは、これも面白い、最初っから最後までスラーがかかっているような、何かがずっと引きずられているような演奏。

休憩後、一番楽しみにしていたバラード二つ。ショパンの曲って、途中で、突然どうしちゃったの?っていうくらい激情にかられている瞬間がある気がしてて、それが顕著に現れてくるのがバラードだと思うんだけど..その激情があまりにも唐突に聴こえてくるとちょっと変、でもやはり奔流ではあってほしい、その匙加減の難しさ....
もちろん🐢さん演奏は🫀掴まれて離そうにも離せない説得力でした!

バラード第3番、「私のせいだ、私のせいで何かが起きた」と思っていたのに、最後、「私の行動で何かが、世界が、変わった」という逆転が起きたような。

バラード第4番、これ....この曲が1番心掴まれて.....実際に🫀が痛い。ずっと掴まれてる。何もこの曲に関して言えない。なんだろ...もう一回聞きに行きたい、けど、もう一回聴きに行くならもう少し体力つけます、という反省の弁しか出てこない....なんとなく音に押されて斜めになってのけぞってしまうような、真正面からまっすぐ受け止めるには私の器では無理だった、みたいな感じ。

戦争ソナタ、三楽章で左足ワン、ツー、スリーってテンポとってから弾き始めた!おおお、かっこいいー♪クラシックらしからぬ振る舞い!

そしてアンコールのノクターン第8番、これはもうたっぷりとショパンらしい。優しくロマンチック。ずっと浸っていたい。

最後のアンコール、ラ・カンパネラが始まった途端、観客からどよめきが!
最後、鐘が雪崩をうってナイアガラの滝のようになっていくのを呆然と聴き終わったら、観客がスタンディングオベーション!観客全員が満足しきった感がありました!

最後、亀井さんもちょっとウルウルしてた??

私は、心拍数が上がりきってしまったので、中島公園のベンチで、ちょっと休憩してから帰りました。今度聴く時までに体力つけます.....

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