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19:川原を埋め尽くすアレチウリを食べてみる

先日カボチャの新芽や茎がおいしく食べられることを知った。

ならば近所の川原で繁殖しまくっているアレチウリという外来植物を食べればいいのではと試してみた。

春が終わるとカラシナと入れ替わる

アレチウリは特定外来生物なので生きたままの移動はご法度だが、摘んで繁殖能力のない状態にして食べる分には問題ないだろう。どちらかといえば駆除活動だ(ちょっと食べる程度では焼け石に水もいいとこなのはわかっているが)。

これまで活用されなかったのは、その実が食用には大変不向きなだけであり、毒があるからという訳ではない。

秋になるとこんなトゲトゲしまくっている実ができる。
夏なら柔らかい新芽が摘み放題。
摘んでも摘んでもなくならない。天国なのか地獄なのか。

よく洗って炒めた新芽は、ザクザクした歯ごたえがとてもよく、拍子抜けするほど癖もなく、ちゃんとおいしかった。

カボチャの新芽ほど太くないのでボリューム感はないけれど、摘み放題でこれだけうまいのなら文句はない。いや川原を覆ってしまう特定外来生物なので文句はいろいろあるのだが、それはまた別の話である。

これがタイとか台湾の料理店にあったら喜んで注文する。

せっかくなので、アレチウリの葉と茎も試してみた。

葉っぱはカボチャよりも少し柔らかく、がんばれば食べられる和紙という感じだった。味は同じくほとんどない。

ザリザリしまくるカボチャの葉に比べれば食べやすいし、このサイズだからこそ一口で食べられる。無理に食べなくてもいいけれど、包むことがすごく好きなら試してみるのもいいだろう。

食感が強い方がいいかなとイカのワタ炒めを巻いてみた。ゲソの吸盤に強い歯ごたえがあるので、葉の硬さがそんなに気にならない(異論は認める)。

そして茎は細すぎて筋取りが面倒くさかった。でも風味が不思議とフキに近く、フキノトウのすぐ後に収穫をした柔らかいフキとそっくり。

商品としては流通しないだろうけれど、だからこそ自分で採取して食べるだけの魅力はあると思う。

100人いたら99人はフキだと思うはず。残り1人はフキを知らない人だ。

カボチャの新芽がおいしいと知った結果、まさかアレチウリまで食べることになるなんて。そしてそれを自分が気に入るとは驚いた。ここからもっと展開させて、トルコ料理などで使うブドウの葉の代用にしてもおもしろそうだ。

我ら埼玉県民が食べるべき「そこら辺の草」は、このアレチウリなのかもしれない。

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