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一日で二度おいしい!シロギスとアナゴのリレー船/江戸川放水路 伊藤遊船
※掲載終了の「@niftyつり」から2014年5月17日の「ゆるゆる釣り部」釣行記を一部修正して移植しました。大好きなシロギスとアナゴのリレー船です。
初夏といえばシロギスとアナゴのリレー船ではないだろうか
船の上で凍える季節がようやく終わったと思ったら、いつのまにやらもう夏の気配がビンビンである。「もう寒くないわー」ってついついミュージカル風に歌ってしまう陽気になると、気になってくるのがアナゴ釣りの結果である。
自分で釣らなければ味わえない、ニョロニョロしたうまい魚の三冠王といえばは、ギンポ、ウツボ、アナゴなのである。異論は認める。ヌタウナギとかね。
ここ数年はちょっと厳しい釣果が続いていたアナゴだが、今年はそこそこいけそうだという噂を聞き、相当久しぶりとなる船でのアナゴ釣りにいくことにしたのだが、アナゴだけを狙うと翌日の夕飯がカレーとか焼きそばになる恐れがあるので、アナゴ同様に天ダネとしての評価が高いシロギスとのリレー船である。
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今回お世話になった伊藤遊船のキスとアナゴのリレー船の場合、電車でも余裕で間に合う12時出船。まずは昼間にシロギスをのんびりと釣り、夕方6時くらいから8時半くらいまでの短期決戦でアナゴを釣るという流れ。
今年はシロギスが好調ということなので、天麩羅で食べる分くらいのお土産はほぼ確実に釣れるはず。それにアナゴがちょこんとトッピングされたら最高なのだが。
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シロギス釣りの道具など
船室内でごろんと昼寝をしている間に目的地へと到着。本日の釣り場は木更津沖。
水深が7~15メートルと浅いこともあり、この時期のシロギス釣りは船釣りデビューにも最適とされている癒し系の釣りだ。
シロギスの道具は、1.8メートル前後のシロギス用竿、PE1号+先糸フロロカーボン4号くらい1メートルのスピニングリール、小型のキス用天秤、20号のオモリ、吹き流しの2本針というのが基本になるのかな。最近は胴付きの仕掛けを使う人が多いみたい。
キス釣りの仕掛けは船釣り用と投げ釣り用があるけれど、投げ釣り用は仕掛けの全長が長くて、船で使う短い竿では使いづらい場合が多いので、必ず船釣り用を使用すること。
そしてシロギス釣りの場合、ほとんどの船宿が竿とリールの貸し出しや仕掛け類の販売をしているので、手ぶらでいっても問題なし。ニョロニョロしたエサがどうしてもダメという人は、小型のオキアミやアサリのむき身、あるいは人工エサでも今ならきっと釣れます。たぶん。
ところでこの記事、「シロギス」と「キス」が混じっていますが、どちらも同じ魚です。釣り業界でキスといえばシロギスなのです。
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シロギスの釣り方など
私がやるシロギスの釣り方は、スピニングリールでピョーンとテンビン仕掛けを投げ飛ばし、着底したら誘いつつリールを巻いていくという、たぶん一番スタンダードとされている方法。胴付き仕掛けは使ったことがないので謎。キス釣りが久しぶり過ぎて、釣り方の進化についていけていない。
船長の話によると、シロギスは競争心の強い魚だそうで、エサが逃げるように動かしてやると、ついついシロギスが我先にと食いついてしまうらしい。よくわからないけれど恋愛にも通じるテクニックである。
船はパラシュートアンカーとかシーアンカーとか呼ばれるでかい傘みたいなやつを海中に入れて、ゆっくりと移動しながら釣りをするため、投げずに真下に仕掛けを落としておくだけでも、ある程度は釣れるみたい。一本は投げて、もう一本は船下に落としていくという二本竿の人も多いかな。
まあ今年はシロギスが好調のようなので、お好みの釣り方でいいんじゃないでしょうか(もちろん食いが渋い日もあるようですが)。
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この日はキスを釣り始めた時間が干潮のすぐ後で、見事に潮が止まっている様子。こりゃしばらく釣れないかなと思ったのだが、すぐにクククンという懐かしいアタリ。軽く竿先を持ち上げると、プルプルプルという弱いながらもはっきりとした引きが感じられる。
巻き上げてみると、小指サイズのかわいいシロギス!ちいさっ!
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このサイズのキスやメゴチが最初に釣れてしまうということは、私にマゴチを釣れという、東京湾の神様からのお告げなのだろう。船長にマゴチ狙いの竿を出していいのか確認をして、周囲の邪魔にならなければOKという許可をいただき、コソコソと2本目の竿を準備。
30号の鋳込み天秤と4号のハリスで、きっとナイスなマゴチが釣れるはず!
とかいって、サメとかエイを釣る確率の方が高そうだけど!
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絶好調で釣れるシロギス
今年は好調という話は本当のようで、最初こそマイクロサイズでスタートしたものの、潮が動き出すとすぐに食べ頃のサイズ、そして20センチを超えるうれしいサイズが釣れ出した。お隣さんの話だと、型がいいのが多いから、大きめの針にしないと当たってもすっぽ抜けちゃうのだとか。
それにしても久しぶりに釣るシロギスの引きの気持ちいいこと。「サイズの割に引きのいい魚ランキング」というものがあったら、シロギスは相当上位にランキングされるのではないだろうか。ちなみに1位はアユだと思う。
シロギスは10センチでもプルプルとそれなりに引くし、20センチにもなればブルブルと気持ちがいいし、25センチ近くともなればブルンブルンである。
この日は投げた後に、フワッと竿先を聞き合わせのような感じで大きくあおって、仕掛けが手前に寄った分だけ巻いてちょっと待つという誘い方が効果的だったようだ。エサを横だけではなく縦に動かすことで、大きくアピールするのである。そしてあおる誘いがエサをくわえたキスに対する合わせにもなるようだ。関係ないけどアオリイカ食べたい。
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日がだんだんと傾いてきて、そろそろアナゴのことを考えだし始めた頃に船長からカップラーメンのサービスが配られた。船の上で食べるカップラーメンこそ、一番うまいラーメンではないだろうかと思ってしまう。
カップラーメンにこだわりがある人は、自分が食べたいやつを持ち込むといいかもね。
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そんな感じで前半戦のシロギス釣りは絶好調で終了。私はタラタラとやっても30匹オーバー。竿頭は70匹くらい釣れたのではないだろうか。久しぶりのシロギス釣り、堪能させていただきました。
この調子でアナゴが釣れてくれたらいいのだが、そうすると捌く係の船長が腱鞘炎になってしまいますね。
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このように好調なシロギスはこれから産卵の時期を迎えるため、さらに大型サイズの乗っ込みが期待できるのだとか。もちろんアナゴとのリレーではないシロギス船の出船もしているし、さらにこれから旬を迎えるライトアジもいい感じのようだ。
さてアナゴは釣れるのだろうか
好調に終わったシロギスに続き、アナゴも好調といきたいところだが、日が傾くにつれて、予報にはなかった風が吹き出してきてしまった。なかなか不安を煽ってくれる展開である。
今年はまあまあのスタートで始まった夜アナゴだが、ここ数日は雨の影響などで水温が下がったためか(取材日は5/17)、あまりパっとしないよという話は予約の時から聞いていたので、まあ型を見れれば御の字という感じだろうか。
私の腕なら目指せ1匹!できれば二匹!三匹釣れたら大吉である。
さあ、レッツ、アナゴー!
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多種多様なアナゴの釣り方
ちょっと前まではアナゴ釣りといえば、おそろいの竿を両手に持って、船下を小突いて釣るのが一般的だったのだが、ここ数年はアナゴの魚影がうすくなってしまったため、「点」ではなく「線」で狙うスタイルが一般化してきている。
シロギス釣りのようにポーンと投げて、小突きながら寄せていく「投げ小突き」という釣り方だ。相撲の決まり手みたいでかっこいい。上手出し投げ的な。
私もだいぶ前にこの船の船長から習った投げ小突きスタイルが基本。
アタリがあったらしっかりと合わせてフッキングさせる必要があるので、固くて短いアナゴ専用竿が使いやすい。お隣さんの言葉を借りると、「必殺!」くらいの強い合わせを入れて、アナゴが仕掛けに絡みつかないように一気に高速で巻き上げるのがコツなのだ。
仕掛けについては釣れたアナゴを外しやすいように、ハリス部分がパイプやビーズで覆われているものを使う場合が多いのだが、私は釣れてからの事よりも、まず違和感なくアナゴに食いついてもらうことを優先するため、チモトに小さなビーズを付けただけ。
投げ釣りとも全く違う仕掛けだし、水中ライトの効果もよくわからないし、なにが正解なのか謎だらけなのが、この夜アナゴ釣りなのである。
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厳しいながらもぼちぼちアナゴは釣れました
この日は今シーズンの底みたいな状況だし、風もでてきてしまったし、なかなか厳しい戦いになるかなという予想はしていたのだが、残念ながらその通りの展開となってしまった。天国のようだったシロギス釣りとの落差がすごい。
とはいっても、まったく釣れないという訳ではなく、船が移動するたびごとに、船中で誰かが釣るというペース。楽しい修行の時間という感じ。
複数のアナゴを仕留めた人は、投げ小突きにしろ、船下狙いにしろ、自分のスタイルをしっかりと確立しているようだ。
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私の場合、まだ明るいうちにファーストヒット。投げて小突いていた竿に何かが食いついたような感触があったので、しっかりと合わせるとかなりの重量感。
これは逃がすまいと一気にリールを巻くと、大きな水の抵抗が伝わってくる。
でかいね。これはでかい。
キュウリくらい太く、長ネギくらい長いアナゴではなかろうかと思ったのだが、上げてびっくり玉手箱。
まさかの肉厚カレイ32センチでございました。
船長同士の無線で話題になってしまうほどの珍客である。これならアナゴと同等の嬉しさだ。
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こういう場合、これが今日の私のハイライトになってしまう気配がプンプンなのだが、すぐにまたアタリをキャッチ。今度はそれほど重さはないが、長い魚独特の抵抗感を感じる。
上がってきたのは、うれしすぎる本命のアナゴだ!
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これに続いて2匹、3匹と釣れればよかったのだが、残念ながら私はこの一匹で私は終了。「なんて日だ!」と、坊主頭の芸人風に心の中で叫んでみたりして。
この日は0~5匹と残念ながらオデコも出てしまうなかなか渋い展開となってしまったが、久しぶりに夜アナゴ独特の「夜遊びっぽさ」を味わえたので個人的には満足。ご飯のオカズならシロギスがたっぷりとあるしね。
ちなみに他の船宿の釣果などを見てみると、やっぱりこの日は悪かったようだが翌日から急激に回復して頭が二桁いっているようなので、本当にこのタイミングが底だったっぽい。ちくしょう。
船でのアナゴ釣りは、これから梅雨に掛けての時期が本番の釣り。釣果が上向きになることを祈りながら、懲りずにまた乗船していきたいと思う。
たのしいんですよ、アナゴ釣り。
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大変おいしくいただきました
電車に乗って家に帰り、ビールを飲みながらさっさと魚の下処理をやってしまう。
釣りまくったシロギスは、いわゆる天ぷら用の形に捌くのは面倒なので、ウロコと内臓をとったら、大名おろしで三枚に卸してしまい、腹骨を漉き取る省エネスタイル。
この方法なら慣れてしまえば時間はそんなに掛からない。コツはこまめに包丁を砥石で研ぎながら捌くこと。
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そして翌日、捌いておいたシロギスと船長が捌いてくれたアナゴで天麩羅ランチ。昼間に天麩羅で飲むビール最高。
天ぷら粉を切らしており、仕方なくお好み焼き用の粉に片栗粉を混ぜてあげたのだが、これはこれでサクッとしておいしかった。
自分で釣って、自分で捌いて、自分で揚げた天麩羅はうまいのだ。
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たまたま釣れてくれたカレイは刺身と昆布締めでいただいたのだが、甘みと歯ごたえがあってうまかった。今まで食べたカレイで一番うまいかも。
シロギスの真子とカレイの肝を醤油で漬けたタレで食べると、アナゴが1匹しか釣れなかった悔しさが飛んでいく……かというとそれはまた別問題なので、さっさとリベンジを果たしたいなと。
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