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防波堤から餌木(エギ)でタコを釣りたい
※掲載終了の「@niftyつり」から2011年6月4日の「ゆるゆる釣り部」釣行記を一部修正して移植しました。船ではなく堤防・防波堤からガルブスティックという振り出し竿でタコ釣りに挑戦しました。最近はタコ用の餌木も多数販売されていますが、この時はイカ用の餌木。船のタコ釣りに比べると、当たり前だけど格段に大変でした!
餌木(エギ)でタコが釣れるらしい
いきなりですがナゾナゾです。○の中に入る文字を当ててください。
エ○でタ○を釣る。
正解は、ビとイではなくて、ギとコ。
エギでタコを釣る。ということで、今回は防波堤での餌木を使ったタコ釣りである。参加メンバーは前回のアナゴ釣りの四人だよ。
防波堤から餌木でタコが釣れるというのはなんとなく知ってはいたけれど、岡っぱりからはイカすら一匹も釣ったことがないのに大丈夫だろうか。というか、「岡っぱり」じゃなくて、「陸っぱり」って書くのか。そんな間違いをするくらい、岡、じゃない、陸っぱりの釣りには自信がない。陸っぱり、さっぱり。
そんな私の強い味方は、今回のナビゲーターを買って出てくれたizuさんだ。izuさん以外は全員がタコ釣り初チャレンジ。ちなみに名前はizuさんだが、やってきた場所は伊豆ではないどこか。タコはけっこうどこでも釣れるそうで、場所は千葉でも神奈川でも静岡でもモーリタニアでもいいそうだ。ただし漁業権的にタコを狙ってはいけない場所も多いのでご注意を。
アナゴの次はタコ。鱗のない魚とガルプスティックは相性がいいと思うのだが(個人的感想です)。
餌木で狙うタコ釣りの仕掛けと釣り方
餌木を使ったタコ釣りのやり方はとてもシンプル。普通のイカ用の餌木(3~4号くらい)に5号前後のオモリをぶらさげたものを投げ、底をズルズルと引きずってくるというのが基本らしい。それだけ。
餌の交換なども不要なので、初心者に最適かもしれない。釣れればだが。たまに大きく竿を動かして、アクションをつけたりするのも効果的。また投げずに防波堤のヘチを探っていく方法もアリ。
タコは底べったりにいる生き物なので、餌木が海底にあることが一番のポイント。それでオモリをぶら下げるのだ。ただ餌木の扱いに慣れていれば、オモリをつけずにしっかりと着底するのを待ち、ゆっくり巻くという方法でもいい釣れる。ということでizuさんは、オモリなしの餌木を使って、ズル引きでタコ、シャクってイカの両狙いだ。
アオリイカ狙いと違って、餌木を激しく動かさなくても、そこにやる気のあるタコがいれば釣れるので、タックルはそれほどこだわらなくても大丈夫。もちろんガルプスティックでも問題なし。たぶん。
エギングなんて全然やらないのに、なぜか家にエギがいっぱいあった。
リーダーの先にスナップ付きヨリモドシをつけ、5号のナス型オモリとエギをつなげる。
オモリをスナップ付きヨリモドシでぶら下げるのもアリ。
リールを巻いている途中にタコが餌木を抱いたようなモターっとした感覚があったら、大きくあわせて海底からタコをひきはがし、一定速度でグリグリと巻き上げる。フィニッシュは岸壁にへばりつかれないようにして、タコタコ上がれと念じながら抜き上げる。大きいものはタモで頭側から掬う。脚側から掬おうとするとジェット噴射で逃げちゃうよ。
合わせはこうだ!
上げる時はこうだ!
izuさんがわかりやすく身ぶり手ぶりを交えて説明してくれるのだが、合わせと上げるときのポーズがなんだかかわいくて、何度もおねだりしてしまった。izuさん、ごめんなさいね。
アニメーションにしたりして。チャッチャチャチャッチャ、チャチャチャ!
高確率で乗ってくる…海藻
タコ釣りのやり方がわかったところで釣り開始。ポイントは港内全域。3.5号の餌木に、さらに5号のオモリが加わっているので、投げた拍子に竿先が折れないかなとちょっと不安だったが、私のヘニャっとした投げ方であれば折れることはまずなさそうだ。飛距離も十分。
投げてから数秒待って餌木を完全に着底させ、エビが餌を求めてさ迷い歩く速度をイメージしてリールを巻く。そしてたまにタコの気配を感じてビックリしたエビ風にヒュンと大きく動かす。このとき、できればエビらしく後ろ向きに跳ねさせたいところ。まあできないんだけど。
そんな感じでズリズリズッコロバシと巻いていると、餌木をなにかが押さえつけたような違和感。サンダルのかかとを踏まれた様でもある。まさか一投目からのタコだろうか。一瞬のタメを作ってから、手を上げるように大きくあわせる。
あ、乗った?
いきなり釣れた!と思ったら
海藻!(というのをこの後100回以上繰り返すことになる)
どうも数日前に海が荒れた影響か、この湾内は海底はどこもかしこもカジメだらけ。同行者達も何度となく竿を曲げ、そのたびに全員の視線を集めるのだが、それが全部カジメという罠。カジキだったら嬉しいのにね。カジキ、感激!って(ヒデキですね)。
もちろんタコはそんな障害物を住処としているので、カジメがあるのは悪いことではないのだけれど、高確率で掛かり過ぎ。それも掛かった重さや見た目がタコっぽいので(まだ釣っていないので予想ですが)、毎回ドッキリしてしまう。「ドキ!丸ごとタコ釣り!ハズレだらけのくじ引き大会」状態だ。
海藻だけに、かーいそう(かわいそう)な私達。
ぴーぴーさんに掛かった!
と思ったら海藻…
さすがizu先生!
と思ったら海藻…
しかしタコもイカもいた!
izuさんの話だと、タコは寄せて釣る魚ではないので、というか魚ですらないので、タコがいるところを探し歩くのが釣るための重要な要素。少しずつポイントを変えては餌木を投げ続ける。そして投げた努力に比例して順調に釣れ続ける……カジメ。持って帰って風呂にいれてみようかな。たしか内房にある「ばんや」のお風呂がカジメ風呂だった気がする。
釣りを始めて30分。早くもちょっと飽きてきたところで、港内に飛び出た堤防でやっていたぴーぴーさん達から声が上がった。隣のizuさんがなにやら指示をしている様子なので、今度こそ海藻ではないようだ。
遠くてよくわからないけれど、きっとタコ!
しかし半分ほど寄せたところで、竿はおじぎをやめてしまった。急いで近寄ってみると、餌木にはタコの吸盤が一つ。
惜しい。
吸盤……ピッチャー、ダルビッシュ(交流戦中)
そしてそのすぐ後、同じ場所で投げていたizuさんの竿に大きなアタリ。しかしエギにしっかりとしたキスマークならぬ噛み痕を残してサヨウナラ。
これはタコではなくてイカの仕業だそうだ。イカってああみえて激しいのね。
中央上にある傷がイカの噛み痕だそうです。
この港内には、イカもタコも確実にいる!
そうとわかれば気合も入る。
しかし、その後は投げても投げても海藻ばかり。こうやって記事を書きながら思い返してみても、回想シーンは海藻シーンばかりなり。
現在までの収穫:イズさんが網ですくったギマ
というところで、お昼前に場所を変えてみることにした。
別の魚を狙いつつ、引き続きタコを狙う
当初の予定では、最初の場所でタコを景気よく釣り上げてから、移動した先でもう一つの獲物を狙う予定だったのだが(その話はこちら)、いまだタコはデコ。
仕方がないので、ガルプスティック(使っているコンパクトロッド)は投げ釣りに切り替え、バスロッドで引き続きタコを狙うことにした。
同じくブッコミの投げ釣りをしながら餌木でタコを狙うお二人。
最初に竿を曲げたのはぴーぴーさん。半端ではない曲がり方だ。と思ったら、海藻と捨て網のコンボ。
ようやく姿を現したタコ
ここの場所もやはり海藻が多く、遠投をすればするだけ海藻の掛かる確率がアップ。そこでチョコンと目の前に投げて、竿を上下させるという船でのイイダコ釣りみたいな小突きをやっていたクモさんの竿にタコがヒット。わお!
あ、海藻じゃない!
このシルエットはタコ! が、エギを離した!そしてスミを吐いてサヨウナラ~
惜しい。これが自分の身に起きた事件だったら、逃げたタコを追いかけて、そのまま海に飛び込んでしまったかもしれないというくらいに惜しい。
しかし、このドラマはまだ終わらなかった。
諦めずに同じ場所で小突いていたクモさんが同サイズを掛けたのだ。たぶんさっきと同じタコ。
で、また逃げられたのだ。どうやら網を出すのは、エギ部分が水面から出てからじゃないと、タコがびっくりしてエギを離してしまうらしい。
しかし、このドラマはまだ終わらなかった。
諦めずに同じ場所で小突いていたクモさんが同サイズを掛けたのだ。たぶんさっきと同じタコ(この二行はコピペしました)。
今度こそしっかりネットイン。
タコだ~!
サンドイッチはおいしい。いや、三度目の正直。それにしても水の中からタコが上がってくるという光景、魚を釣るのとはまた違ったインパクトがあるね。あー、うらやましい!
最初の場所で良型ゲット!
なるほど、本当にエギでタコは釣れるようである。風が吹けば桶屋が儲かるみたいな話かと疑い出したところなのに、もっと直接的な話だった。目の前で釣れるところをみちゃうと、やっぱり自分でも一匹釣りたいよ。あ、タコって一杯って数えるんだっけ。
タコとは別の本命との戦いを終えたところで、最初のポイントへと戻り、もう一度タコを狙ってみることにした。きっとぴーぴーさんがバラした吸盤が一つ足りないタコが釣れるはず。
朝まずめで釣れなかったタコが、おやつの時間に釣れるとも思えないが、大切なのは潮が動いているかどうかだそうです。
しかし、戻ってきた港は朝よりも魚の気配がしない上に、風が出てきて釣りづらい。一匹でいいから釣ってやろうと頑張って海藻を釣っていたが、そろそろ体力の限界。エギングなんていう慣れない釣り方をしたせいで右手首が本気で痛くなってきた。
そろそろ諦めて帰ろうと竿を縮めたその時、スロープのところで釣っていたizuさんの呼ぶ声がした。振り返ると海面からプシューと水柱が上がっている。マジか!
タコ?ねえ、タコなの?
おお、海藻っぽいけどタコだ!まさか本当に釣れるとは思っておらず、誰もタモを用意してなかったよ。
タモがくるまでに水を吐きまくるタコ。見ているこっちがハラハラする。
どうにか間に合って無事ネットイン。
さすがizu先生、最後の最後に釣るなんて男前!
最後の最後にまさかのナイスサイズ。こんな立派なタコが岡…じゃなくて陸っぱりから釣れるなんて。これは時合いの到来だろうと、縮めてしまったガルプスティックを再度伸ばし、延長戦に突入。こうやって釣り人は帰るタイミングを逃していく。
しかし1時間ほど延長したものの、残念ながら釣果ゼロ。どうやらタコ釣りと私の相性はよくないらしい。これは私の一方的な片思いなのだろうか。
ここで一曲。
「もうタコなんて釣らないなんて……いわないよ絶対~」
ということで、タコ釣りは近日中になんらかの方法で再挑戦しようと思います。
諦めません、釣るまでは。
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