J. S. Bach ロ短調ミサ
バッハの作品はどれも素晴らしく、どれも傑作と言っていいものばかりだと思います。
声楽作品に絞っても、カンタータ、オラトリオ、ミサどれも名曲揃いですが、やはり異彩を放つのはロ短調ミサ BWV 232でしょうか。
宣伝していて
今回2025/1/25に、酔藝楽士団でロ短調を演奏するわけですが、演奏会の宣伝をさせていただくと多かった声は、『いつか歌ってみたい』曲だ、というものです。単純に聴くと長いからかもしれませんが。多くの人に歌ってみたいと思わせる作品というのは独特の力があるように思います。音楽のうねりなのかその響きの美しさなのか。
オラトリオと違って場面・曲想がコロコロ変わるというのもあるかもしれませんね。
練習していて
今回の演奏会に向けては1年以上の期間をもって取り組みました。
練習を始めた頃はまだまだ時間があるね、なんて毎回言っていた気がする。
先日には全曲通しやソロ合わせも行いましたが、不思議とこれが長く感じない。バッハの他の作品でも感じるのが、演奏していて感じる時間があっという間です。その情報量ゆえなのか、単に自分が好きだからなのかわかりませんが。
正直、あれ?もうこんなところまで来たの?と思うことが他の作品より多い気がします。
ロ短調の魅力
この作品の魅力やアカデミックな意義については、私はそれを語る自信はありません。きっと他の方の言葉の方がいいと思います。
演奏者であって研究者にはなれないなというのが自分の弱さでもあります。
それでも、Kyrieの丘を登っていくような荘厳さ、et in terraの天からさす光、Sanctusのロングトーンの神々しさ、曲中の好きな箇所を挙げていけばキリがない。
この曲の稽古を通じてむしろ、美しい音楽に理屈を述べる甲斐なさを感じる瞬間が多くありました。
今回の演奏会
酔藝楽士団は少人数で合唱と室内オケからなる団体で、今回の演奏会で五回目の公演となります。
少人数だからこそしっかりとでる音を大切にしたいと常々思っていますが、それが少しでも形になるといいなと思います。
私自身も指揮の他に振り返ってテノールソロを歌いますが、その他にも素晴らしいソリストの皆さんとの共演など見どころたくさん。
今回の公演に向けた練習の中では、歌と器楽の合同の練習を回数多く設けました。個人的に、オケと歌が一緒に練習後に飲みにいくグループになってほしいと思っています笑。合同のLINEグループもでき、少し一体感もましたでしょうか。
よろしければ是非会場でお聴きください。
酔藝楽士団
芸術に酔い、音楽を楽しむ若手音楽家と愛好家により創設。合唱と室内オーケストラによるJ.S.バッハの作品が主なレパートリー。少人数アンサンブルならではの緻密で充実した演奏を目指し、第五回となる今回の演奏会では、J.S.バッハの最高傑作の一つ、ロ短調ミサを演奏いたします。豪華ソリスト陣の演奏も必聴です!ぜひ会場の皆様とバッハの音楽に酔い、心温まる冬のひと時をご一緒できればと思います。
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プログラム
J.S.バッハ作曲「ロ短調ミサ」
(Johann Sebastian Bach - Messe in h-moll, BWV 232)
出演者
指揮・テノール:吉田宏
ソプラノ:澤江衣里
アルト:上杉清仁
バス:清水健太郎
合唱・管弦楽:酔藝楽士団