春の訪れを祝う、シェーンブルン宮殿のイースターマーケット
3月に入り、ウィーンにも春の足音が近づいてきました。カトリックの国オーストリアでは、イースターはキリストの復活を祝うお祭りとして有名ですが、元は春の訪れを祝う土着のお祭り。クリスマスの次に華やかな楽しいお祝いとなります。
イースターといえばタマゴですが、割れ目から花が見えるのが春らしいですね。
以前の記事で、ウィーンの街中にあるイースターマーケットをご紹介しましたが、今回はシェーンブルン宮殿にあるイースターマーケットをご紹介します。
シェーンブルン宮殿は、ウィーンの旧市街から地下鉄で30分ほどの所に建てられた、ハプスブルク家の夏の離宮です。この鮮やかな黄色は、女帝マリア・テレジアが好んだ色で、マリア・テレジア・イエローと呼ばれています。
宮殿の内部見学ではハプスブルク家の皇室の生活を垣間見ることができ、入場料がかかりますが、庭園などの屋外エリアは入場無料です。このマーケットも、入り口の門から宮殿に至る間の広場で開催されていますので、ふらっと覗いてみることができますよ。
このシェーンブルン宮殿のイースターマーケットは、例年イースターサンデーに至る3週間の期間で開催されます。今年はイースターサンデーは3月27日ですので、マーケットは3月9日から29日までの期間となります。
シェーンブルン宮殿とマーケットの屋台
マーケットのハイライトは60にも及ぶ屋台です。シェーンブルン宮殿をバックに、かわいいイースターグッズが並び、ベンチでは日向ぼっこを楽しむ人の姿も見られます。
オーストリアではイースターにプレゼントやスイーツを送り合う習慣がありますので、マーケットの屋台で、ここでしか買えない手工芸品などのプレゼントを買い求める人も多いようです。また、イースター期間に家でタマゴやウサギ、ひよこなど、イースターのシンボルのデコレーションを飾る家庭も多く、かわいいグッズも沢山売られています。
イースターの壁掛けなどのデコレーションは、家の中に春らしい雰囲気を盛り上げます。
パステルカラーがイースターのシンボル。
子供向けのプログラムや工作教室なども充実していて、家族連れもマーケットを満喫しにやってきます。イースター前の土曜日には、イースターネスト探しという大きなイベントが開かれ、敷地内に鳥の巣の形をしたイースターネストが隠され、見つけた人にはサプライズプレゼントがもらえます。
ウィーンではこのように、イースター前の時期にいくつかの市が立ち、春らしい雰囲気を盛り上げます。この時期にウィーンに来られるのでしたら、ぜひ覗いてみて、お気に入りのイースターの飾りやタマゴを見つけてみてくださいね。
(2016年3月執筆)