オーストリア/ウィーン街中フライウングのイースターマーケット
日本より少し遅い春が近づいてくると、ウィーンはイースターを迎える準備で、一層春らしさが際立ちます。今年は、例年に比べて4月20日とイースタ―が遅いこともあり、春が来てからイースターが来る、と言った感じもありますが、大人も子供も、心待ちにした春の到来を祝いたくてワクワクしてくる時期です。
色とりどりのイースターエッグは、この時期のデコレーションに使います。
去年のこの時期の記事で、オーストリアのイースターの伝統をご紹介しましたが、今回も軽く説明しておきます。イースターは、キリストの復活をお祝いするお祭りで、通常、イースターの日曜日をメインとして、木曜日から月曜日までの5日間にわたって祝われます。
フライウングのイースターマーケットにある、巨大タマゴ
イースター前の木曜日は、キリストが「最後の晩餐」を行ったとされる日のため、特別なものを夕食にする家庭もあります。翌日の金曜日は、キリストが磔にされた日と言うことで、パーティーなどの大さわぎは控えて、静かに過ごします。そして、土曜日を挟んで、イースターの日曜日には、いよいよ「復活祭」ということで、家族が一堂に会し、子供たちも一緒に、家の中に隠したイースターエッグ(中身はお菓子)を探して回るのが習慣です。
さて、そんな春の到来を象徴するかのようなイースターですが、イースターを待つこの時期、ウィーン市内では、イースターのためのマーケットがいくつか開かれます。
今回ご紹介するのは、その中でも最も有名な、フライウングのイースターマーケット。イースターのシンボルと言えば、多産の象徴ともいえる、卵やウサギです。そんなイースターのデコレーションが所狭しと並び、何を家に飾ろうかとワクワクしてしまいます。
こんな感じで、広場には床一面に、さまざまな飾りつけをしたイースターエッグが売られています。
このマーケットは、毎年イースター前から一か月ほど毎日開催され(今年は4月4日から21日まで)、現地の人や観光客でにぎわいます。小さな野外ステージも設営され、コーラスなどのパフォーマンスも楽しめます。また、子供用には、イースターエッグの色付けなどの工作が無料で楽しめますので、シーズン中一度は訪れてみるのがいいかもしれません。
中には、ウィーンのシンボル、シュテファン大聖堂を描いたタマゴも。
こちらは、あまりに観光客狙いでニヤッとしてしまう、ハプスブルク家のフランツヨーゼフ皇帝と、皇后エリザベートの絵柄のタマゴ。全て手作りで描かれているんですねー。
春の香りを感じるこの季節、町中がイースターと春の到来を楽しみにしています。この時期にウィーンに来られる方は、ぜひイースターマーケットを覗いて行ってみてくださいね。絶対お気に入りのタマゴが見つかると思いますよ。
(2014年4月執筆)