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Pick Up ! New Dental Product:Endo Smart Plus(エンドスマートプラス)(ビーエスエーサクライ)

月刊『日本歯科評論』では毎号,歯科用機器・材料の新製品を取り上げ,実際の使用感をユーザーの臨床家にご紹介いただく「Pick Up ! New Product」というコーナーを掲載しております.本記事では,2022年6月号で紹介した「Endo Smart Plus」(ビーエスエーサクライ)を公開します.

月星太介(Bassi Logic公式インストラクター)
医療法人 月星歯科クリニック
〒497-0050 愛知県海部郡蟹江町学戸6-8

 1990年代より登場した根管拡大用ニッケルチタンファイルの普及に伴い,エンドモーターも日々進化している.本来,エンドモーターはニッケルチタンファイルを効率的に回転切削させるのが目的であったが,根管内でのファイル破折の問題が頻発していた.そこで彎曲した根管でもファイル破折を防止し,安全・効率的に拡大するため,トルク調整機能,レシプロケーション(正→逆回転の繰り返し往復運動)の動きを取り入れるなど,各メーカーさまざまな対策を講じてきた.
 また,エンドモーターは拡大を目的とするだけでなく,術者の手用ファイルの操作を模した動き(ウォッチワインディング)や根管長測定器との連動により,根管の探索や作業長の決定などにも応用することができ,ともすれば手用ファイルをほぼ使用しなくても,エンド治療が完結するような時代になってきた.そのような潮流の中,これら術者の欲しい機能がすべて備わった多機能エンドモーター「Endo Smart Plus」がウッドペッカー社より登場した(販売元:ビーエスエーサクライ).
 主な機能はCW,CCW,SPG,ATRモードの4つである.CW(クロックワイズ)モードは正回転,CCW(カウンタークロックワイズ)モードは逆回転で,回転速度は100~1,200rpm,トルクは0.4~5.0Ncmの範囲内で設定が可能となる.SGP(セーフティーグライドパス)モードでは,レシプロ回転角度の正回転角度・逆回転角度をそれぞれ20~400°の範囲,10°単位で任意の角度に調整ができる.たとえば+180°⇄-90°や-150°⇄+30°などの設定が可能であり,ほぼすべてのファイルの推奨動作に対応している.
 ATR(アダプティブトルクリバース)モードでは,通常は連続正回転だが,設定トルク以上の負荷がファイルにかかった場合に設定した角度のレシプロ運動に切り替わる.これはファイルの破折を防ぐだけでなく,根管を正常に追随している場合は,必ずレシプロ運動となるため,術者に安心感を与える.
 また,根管長測定器であるWOODPEXIII(別売り)と有線で接続することにより,リアルタイムの根管長測定が可能となる.さらに特記すべきは,コントラヘッドが小さいため(直径8mm,高さ9.7mm),大臼歯部の根管治療には必要不可欠なモーターである.ぜひ皆様にも,このエンドモーターの進化を体験していただきたい.

▶問い合わせ先:
 株式会社ビーエスエーサクライ
 愛知県名古屋市天白区高島1-117-1
 052-805-1181
▶標準価格:
 標準価格:128,000円(税別)
▶本製品の特徴:
 
世界80カ国以上で使われるウッドペッカー社史上最高性能のエンドモーター.AIモーター搭載で回転数は100~1,200rpm,トルク0.4~5.0Ncm.正転・反転角度も20°~400°の範囲で自由に設定可能.多彩な操作モード,豊富なメモリー機能を持つ最新・最上位機種です.

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