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グランベルナデット、完歩ピッチからサンタクロースSの敗因を考える。
サンタクロースS(以下、サンタS)でのグランベルナデットの敗因を考えるため、完歩ピッチを計測してみた。完歩ピッチとは「1完歩にかかる秒数」で、ざっくり言うと各区間で馬がどれだけ頑張ってるか?を表すもの。値が小さいほど、脚をたくさん回転させて頑張っていると考えればよい。
個別ラップよりも完歩ピッチの方が、よりレースを解釈しやすいと思い、Mahmoudさんの真似事をしたものである。
1.完歩ピッチデータ
まずは完勝した忘れな草賞とサンタSの比較。また参考に、サンタSの2着馬でグランベルナデットの2馬身後方くらいを追走していた、シェイクユアハートとの比較も合わせて載せる。
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2.敗因分析
完歩ピッチから、グランベルナデットの敗因を2点推測した。
①前半のペース
②早仕掛け
①前半のペース
スタートのピッチは忘れな草賞の方が速く、加えてサンタSでは見せ鞭で前に行っていたことから、サンタSは行き脚がいまひとつであったと考えられる。
また、1角に入るあたりでピッチが大きく落ちている。レース映像で見ると手綱を引いており、ペースが早いとの判断で引いたと考えられる。ペース判断は間違いではなかったが、スタートから出して行ったにも関わらずペースを落とすことになってしまった。一方で2着馬シェイクユアハートはスタートから無理せず追走しながら、向こう正面ではグランベルナデットのやや後ろに位置している。つまりグランベルナデットはスタートで頑張ったのに、楽に追走してきた後続に対して、ポジション面でのアドバンテージをほとんど得られなかった形。
ただこれは騎手が悪いということではなく、この馬で勝つには前に行くのは必然であり、逃げた2頭の超ハイペースが誤算だっただけ(不運)である。
②早仕掛け
逃げ馬が離れていたこともあり、後続が早めに詰めてきたことから、グランベルナデットも残り800m付近から徐々にペースアップ、自身は残り600m〜400mでほぼ全開のピッチとなり、直線を向いた時にはあまり余力が無かったと思われる。前半頑張った分、後続に対しても余力が少ないため、直線早々に後続に捉えられた。
3.結論
サンタSは不運な側面がわりとあった。今回騎乗してくれた鮫島克駿Jの言う通り、展開次第でこのクラスは十分突破できると思う。頑張れグランベルナデット!