家と結婚する
朝の5時。
寒い。
父がトイレで起きた音で自分も目が覚めた。
あ、またこの夢。
一度見たことがある。
すぐにわかった。
忘れないうちに書いておきたい。
ざっくりとしか覚えてないけど、簡潔に述べると二人の男性から結婚を申し込まれる夢である。
まぁ現実ならありえない。
バチェロレッテか?
見たことないけど。
私に結婚を申し込んでいる二人の男性のうちの一人は今の夫である。
そしてもう一人はなんとアニメのキャラクター
前に見た夢のときは別のキャラクターだった気もするがその辺は正直よく覚えていない。
うん、それでもやっぱりすごい夢
起きてる今なら迷わず夫を選ぶのだが、夢の中の私はなぜかアニメのキャラクターとの結婚の方に気持ちが傾いている。
そしてタイトルのフレーズが何度も夢の中に登場する。
「家と結婚する」とタイトルには書いているが
正確には
「結婚とはその男(ひと)とではなくその男の家庭と一緒になること」
という意味である。
実はこれ、実際に父方の祖母に言われたことのあるセリフ。
夢ではなく現実で。
父方の祖父母はお見合い結婚だ。
祖父が26歳、祖母が25歳の頃の話である。
当時でいうと少し遅めの結婚だったそう。
祖母はもともと県外の人だが、結婚を機に今の地へと来た。
今の時代なら夫婦二人で新しく住む家を探すのが一般的だが、祖父母の時代は違う。
お見合いで2回しか会ったことのない祖父と3回目に会う頃には結婚式をして、その翌日から祖父とその母(私の曾祖母)が住む家で同居するのだ。
そして全ての家事(将来的には育児も)をお嫁に来た祖母がいきなり請け負うことになる。
祖母はまさに昭和の男を支えた女性である。
祖母は実家に帰りたくて仕方がなかったらしい。
そりゃそうだろう。
今の時代ならありえない。
頭ではそうは分かっているものの、今日の夢の中の私は「家と結婚する」ということを第一に結婚相手を選ぼうとしていた。
実際の夫は長男で、義父母は義祖父母と同居している。
夢の中の私はその家と結婚すると急に6人分の家事を請け負わなければならないと思い、アニメのキャラクターとの結婚に気持ちが傾いていたのだ。
そのキャラクターの家族構成うんぬんは起きてから調べたものの不明である。
なぜこんな夢を見たのか。
夢の内容を覚えている時は大体夢占いと検索をかけるのだが、今回の夢の場合はいくらワードを変更して探しても出てこない。
しかし、前回も今回も起きてすぐ思ったことは
「夢でよかった」である。
夫はもちろん義実家には本当によくしてもらっていて、遊びに行く度に「この家族の一員になれてよかったな」と思うからである。
先ほど話した父方の祖母も当時は大変だったと話すが、祖父と結婚して今年で61年になる。
先日結婚記念日を迎えたので62年目に突入した。
先月には昨年コロナの影響で行けなかったダイヤモンド婚旅行へ行ってきたようだ。
61年経った今でも仲の良い祖父母を見ていると、自分もあんな風になりたいと思う。
あぁ、でも本当夢でよかった。