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「街に灯をともす銭湯と大女将」 ~~東新宿・東宝湯
明治通り(環状5号線,都道305号線)の東側,
東新宿や新宿7丁目という味気ない呼び名の一画に東宝湯はある。
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新宿区でも銭湯の廃休業が相次いでいるが,この一帯には5軒がひしめき,東宝湯はほぼその中央に位置している。
とはいえ,大通りに面していないし,ビル乗っけタイプだから煙突がたっていないので遠望できる訳でもない。
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東宝湯の明りだけが輝いている。
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要するに「目立ちにくい」。そんな場所にあってもここに客足は絶えない。
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それはやっぱり大女将の人柄か。ともかく気さく。
ボクはこれまで訪湯していつも先に話しかけられている。
常連客でもないのに,そんなことをしてもらえる銭湯は滅多にない。
さて長話はともかく,浴室へ。
ペンキ絵やタイル絵はない。白のタイルを基調としていて清潔感がある。
カランの数は16くらいと小規模。
湯船は大(浅)と小(深)。
大は42℃くらいの熱めで漢方薬湯になっている。
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入浴剤だけど日替わりなので何にあたるか分からないのが楽しみ。
この日はさわやかグリーン系。スーパージェット,ミクロバイブラ,ボディバスなどがそろっていてどれも勢いがいい。小は40℃くらいで備長炭が入っている。
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都内の銭湯ではデザイナー系のリニューアルが相次いでいるが,
東宝湯はそれ以前から銭湯ランナーを受け入れたり,さまざまな工夫を凝らして人を集めている,いわば銭湯再生の先駆者の一つかもしれない。
夜の湯上がりに大女将がフロントにいると
「寒いから暖かくしてね」とか「おやすみなさい」と声をかけてくれることがある。
「はい」と答えて出る。
そのたびにボクの心に明かりが灯り,こう思うのだ。
「東宝湯」さん,ありがとうございます。いいお湯でした。