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「駅から百歩」㊗リニューアルオープン~~新宿牛込柳町・柳湯

新宿牛込柳町にあるその名もズバリ「柳湯」
2022年8月17日待望のリニューアルオープン

鮮やかな「柳色」

念願かなって初訪湯してきました。
これでようやく新宿区内の銭湯はすべて訪湯+スタンプGETとなりました。
この牛込柳町,昔は鉄道から切り離された「陸の孤島」(大げさ)でした。ところが都営大江戸線が開通。柳湯さんはいきなり牛込柳町駅の「駅前銭湯」になっていました。

「南東口」です。お間違えなく。

駅の「南東口」を出て左へ,最初の角を左,すぐの角を左,
ほら見えてきた。たった百歩で行けちゃいます。
ボクの知る限り23区内では東急池上線久が原駅「ますの湯」に次ぐ駅近度№2。

さぁ入りましょう。
ロビーを飾る胡蝶蘭。

リニューアルオープンの華やかさがあふれる。

フロントで胡蝶蘭に負けず劣らずの晴れやかな笑顔の女性陣がお出迎え。

「待っていたんですよ。これで新宿の銭湯を全部廻れました」と言ったら
「あらまぁ」と歓声を上げて拍手までしてくれた。
いやぁ照れくさい。けれど,うれしいものです

脱衣所,フローリングの色も明るい。ピカピカしてみえる。

(「東京銭湯マップ」HPより)

脱衣所にもさりげなく「柳色」。
「きれいになったねぇ」と常連さん。
「いやいやどうも」とご主人。
ご主人はこの後もずっと脱衣所をうろうろしながら常連さんたちとご挨拶を続けていました。

脱衣所で常連さんたちの声が弾みます。
「どこが変わったんだ」
「構造だけはいじってないな」
「あとは全部だろう」
「タイルが光っているね」

ボクの隣のロッカーに手を伸ばした常連さん。
「えっ,ロッカー百円玉がいるのぉ。オレ金なんか持ってきてねえょ」
「銭湯に行くのにカネなんていらないよなぁ」とボクにふってくる。
どうするんだろうと思いつつ話を合わせていたら
「いいや,どうせ金はないしパンツもっていくヤツもいねぇだろう」と笑って鍵をかけずに浴室へ向かう。
いやおっしゃる通り

さてボクも浴室へ。
四角い。やや横長の長方形は珍しいかも。
手前が洗い場,奥が湯舟のシンプルスタイル。
カランは21。入ってすぐ左に立ちシャワー。右に水風呂
湯舟は向かって右から「寝風呂」(ジェットバスは外されている)「バイブラ」「座風呂」やさしめのマッサージ,やや強めの「ジェットバス」

湯温は42℃。うん程よい。
なんだか湯の刺激が少なく肌に柔らかい気がする。
帰宅してHPを見たら「井戸水」使用とある。そのせいかな?
水風呂18度と行き来すると今日も汗が出るわ出るわ。
給水しつつ回遊ならぬ回湯に励む。

ジッチャンに連れられたボンズ(推定5,6歳)。
この子も風呂好きらしく回湯を続ける。末頼もしい。

湯舟の奥のタイル絵はヨーロッパの高原のイメージか。
湖畔の右手前に白樺の樹々,左奥に古城。タイルが細かい。
なんだかこの絵柄,色合い,他の銭湯で見覚えがある(どなたか教えてください)。
緑に包まれたタイル絵に合わせるように湯舟や浴室のタイルも「柳色」。
あれ?でも「柳」の絵がないぞ。まっいいか。
反対側には白糸の滝のようなタイル絵あり。

(「東京銭湯マップ」HPより)

17時くらいに入ったけれど,どんどん人が増えてくる。
交わす言葉の華やぎはずっと続いている。いいですねぇ。
リニューアルオープンの日に駆けつけて良かった。

まだまだ銭湯は続いていくぞと希望が見えてくる。

さて,帰り際のフロント。
まだお出迎え陣勢ぞろいが続いている。
「いいお湯でした」と声をかける。
「ありがとうございました」と答えたのは,さっきはいなかった若旦那。
そうかぁやっぱり後継ぎがしっかりいたんでリニューアルに踏み切ったんですね。
「お湯はいかがでした。ぬるくなかったですか」とたずねてくる。
「42℃くらいですよね。ボクにはちょうど良かったです」と返すと
「そうですか,よかった。オープンしたてなんで不安で不安で」と語る若旦那,目を細めての笑顔に誠実さが感じられます。
「ここはできてから何年くらい経つんですか」
「えぇともう50年くらい」
「じゃああと50年ですね」
「そうですね」お出迎え陣みんなが笑顔で見送ってくれた。

流行りのサウナはないし,特別な湯があるわけじゃない。
けれど,銭湯を愛し,守り,つないでいく人たちの心意気が感じられる
お湯だけじゃなくて元気を充電できる,「柳湯」はそんな銭湯でした。


「柳湯」さん,ありがとうございます。いいお湯でした。

出てすぐに風呂上がりの一杯処もありますよぉ~~


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