「狭いけれども楽しい我が家」!? ~~新宿上落合・「松の湯」
都会の家は狭い。狭い土地に家族が住むにはと,三階構造の一戸建てが増えている。
新宿上落合・「松の湯」はそんな感じかもしれない。
東京メトロ東西線「落合」駅から徒歩1分。西武新宿線・大江戸線「中井」駅やJR総武線「東中野」駅からも徒歩7分程度)と便利。
でも,大通りの早稲田通りから路地に入るし,見通しが悪いので初めての人は迷うだろう。
さらに立派な木の看板がフロント脇にある。一見の価値あり
ロビーには縁起物やら絵やら何やらが所せましと並んでいる。
まるで田舎のおばさんの家に上がり込んだような感覚になる。
大女将は明るく話好きの方,でも,いつも常連のオバサマ方と話し込んでいるので,なかなか話しかける隙がない。
脱衣所もごちゃごちゃ感にあふれる。木彫りや何やら置物多数。
黄色いあひるちゃんがうようよ,「番犬」までいる。
セントバーナードくん。胸に「見張り中」にの看板をかけて浴室を見据えている。何があったんだろう(笑)
「貴乃花 最後の土俵入り」と題した紫色に変色した大きな写真が額に入っている。かつてご近所の中野区(新橋)には貴乃花部屋があった。大女将か大旦那がファンだったのかもしれないなぁ。
ドシっとした瓦が異彩を放つ。「松の湯縁起」的な書き物が添えられる。
創業は大正12年(1923年),その後経営者が変わり1989年(平成元年)4月に再出発…。瓦もフロント脇の立派な看板も創業時のもののようだ。
な~~んて風呂に入る前からキョロキョロしてしまう。仕方がないんです「社会科のセンセイ」ですから。歴史を感じるものには目がありません。
さて,いよいよ浴室へ。これがたのしく珍しい「3階建て」,やっと出だしの話につながった(笑)
カランの数は18,立ちシャワー3と小ぶりの浴室。
これをフル活用しているのが三段の湯舟。これはかなりのレア構造。
短い階段があり左側に三段の湯舟が並ぶ。
下段は「薬湯」,日替わりでラベンダーの入浴剤がたっぷり。
中段は「ぬるめの湯」,たまたま「ゆず風呂」で本物のゆずがネットにたっぷり入っている。
さぁいよいよ上段は「あつめの湯」と,松の湯自慢の「唄背の湯」。
天井の太い2本パイプから勢いよく湯がフリーホール。両肩を直撃する。強力です。体をひねり,脳天,肩甲骨,腰とあてまくる。
おひとり様専用。
スプラッシュしまくるので,カーテンをひいて当たるのがマナーです。
階段右側,中段にはサウナ(今は閉鎖),上段には水風呂。全体に「ぬる風呂」。地下120mから汲みあげる水を利用しているせいか湯質がいい。
浴室にもグッズがごちゃごちゃ。いつか行ったら黄色いあひるちゃんが下段の湯舟を覆いつくしていた。誰か小さい子が遊んで行ったのかしら。
「松の湯」さん,ありがとうございます。いいお湯でした。
追伸。
かつて,ボクがとんでもない,銭湯巡り史上最大の失態をやらかしたときに,優しくフォローしてくださった大女将さん,
御恩は一生忘れません。
経営者さんのブログを見つけました。