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「隠れた名湯」~~下丸子・都湯
「都湯」,すごい名前です。
さぁどこにあるでしょうか。
「そりゃ千代田区か中央区でしょう」と答えたくなるけれど違います。
都湯は都心から遠く離れた多摩川近く大田区にあります。
最寄り駅は下丸子駅,各駅停車しか止まらない。
正直,期待を抑えて訪湯してみました(🙇)。
ところが,これが逆転満塁ホームラン❣
まずは,外観。一軒家タイプ。しかも空が広い。
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トクン,鼓動が一拍。
暖簾をくぐる。
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広い玄関。
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おぉ彼の横尾忠則さんの名作ポスターだ。
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顔がニマニマしてくることが分かる。ロビーが広いし,整っている。
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浴室に入るなりなぜか心が躍る。
思わず,なんでだ?と自問してしまう…ここもキレイなんです。
高い天井,水色のペンキがきれいに塗りなおされている。
タイル,場所によって三色に使い分けられている。
どれも淡い色だけど,色調が明るい。
おぉ床のタイルだ。これですよ!
まるで螺鈿細工のようにキラキラと反射している。
このタイプのタイル,あまり見たことがない。
よくよく見れば,あちこちに経年の傷みは見つかる。
湯舟のタイルも何か所かひび割れている。
でも,どれも欠けたままではなく,きちんと補修されている。
それに気づくと,タイルの輝きも毎日の清掃の賜物に思えてきた。
キレイの理由(わけ)はまだある。
カランの数は20と小ぶりながら,浴室が広く見える。
そうか,洗い場同士,背中の間隔がとても広いんだ。
カランは窓際,女湯との仕切り,それに中央のシマ1列に配置されているのだが,3列の間隔がたっぷりとられている。
これはいい。老若問わない迷惑者のシャワーを背に浴びる不快感,
浴びそうだという警戒感をもたずに済む。
ひょっとすると,以前中央にはシマが2列あったのではないだろうか。
それがお客さんが減少してしまい,思い切って1列に設備替えした…
どこかの銭湯でそんな話を伺ったことを思い出す。
いずれにしても,浴室に入って3分経たぬうちに,
ボクの都湯への好感度はうなぎ登りに上がっていった
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さてお湯は…。湯温推定42℃,高めのボク好み。
ジェットバス,ボディバス,程よい。いいぞ,いいぞ。
どうやら薪で沸かしています。
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そしてついに,好感度のホームランが放たれた。
サウナ無料です❣
しかも本格的。熱い,熱いぞ。
両方の耳がジンジン痛くなるレベル。
推定95℃(視力が悪いのでサウナ内の温度計を探せない…あとで隣の若者に尋ねたらピタリ95℃でした)。
そして水風呂はキンキンの16℃。
しかも,元気なバイブラタイプ。
火照った体をしっかりクールダウンしてくれる。
ととのい処やサウナチェアはないけれど,気持ちよく切り替えられる。
サウナ⇔水風呂(熱湯⇔水風呂)のローテーション。
いつもならば3セット。ところが倍の6セットもやってしまった。
いつの間にやら,1時間半。
脱衣所で水分補給すれば,もう3セットは確実に行けた。
いやぁ行きたかったなぁ~。
(漢方薬湯が電気風呂だったのが唯一残念。ボクは電気風呂苦手です)
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見かけの派手さはありません。でも,まったく名前負けしていません。
「広い,きれい,気持ちいい」しっかり3拍子そろった都湯は,なかなかの逸材,隠れた名湯でした。(知らなかったのはボクだけ?)
都湯さん,ありがとうございます。いいお湯でした。