「和に和む」~~代々木八幡・八幡湯
小田急線・代々木八幡駅近くのその名も「八幡湯」,2年ぶりの訪湯です。
前回は「2020東京オリ・パラ協賛」のペンキ絵を見にいったようなものでした。今回はじっくりと「八幡湯」そのものを味わいに伺います。
営業開始20分前すでに地元大ベテラン勢の行列あり。
ちょっと街探検をして戻ってきたら,開始時間前なのに開いていました。
ここらが阿吽の呼吸ですね。
フロントには中年のご主人。以前は大大女将でした。
代替わりがうまくできたようです。
脱衣所に入ると目につくのが,「開運」「勝利」と墨書された桝の山。
破魔矢とお札も併せて飾られています。
いずれもこの辺り,いや渋谷北部一帯の総鎮守,代々木八幡神社のものです。八幡神は武神ですから「勝利」の文字が似合いますね。
いざ浴室へ。
天井が高~~い。
ここのところ「ビル銭」巡りが続いていたので,この高さは気持ちがいい。
そして,ペンキ絵です。何とも雄大な富士山がすばらしい。
前景に若草色の低山と磯景色をからめているとは言え,
富士山の面積が圧倒的!
麓からグラデーションで濃さを増していく青,
そして山頂の冠雪の白との対比が実に美しい。
前回の訪湯時にはモノクロのローマ風の絵柄でした。
あとでご主人にうかがいましたが,あれは期限が来たら変えなければならないものだったので,上から塗り直したのだそうです。
気になったのは,裾野が長く長く女湯まで延びていっていたこと。
あちらには富士山が描かれていないのか…
ついつい首を伸ばしてしまいます。
おっなぜかアマビエ発見。
どうやら裾野の延長に波が打ち寄せる磯景色が広がっている様子でした。
女性銭湯愛好家の皆様,どんな図柄かご存じでしたら教えてください
ちなみに「東京銭湯」HP掲載のペンキ絵とはまるで違います。
あちらは,2020年以前のものだったのでしょう。
おっと。お湯の話が後回しになっている。
カランの数は17とややこじんまりとした感じ。
湯船は入って正面に位置。
全体が仕切られずにつながっています。
湯温も同じで40~41℃くらい。
向かって左に「ジェットバス」3基。
優しめの水流。冷水パイプの枕がキンキンに冷えていて心地よい。
パソコン仕事でノ~ミソがカッカしている時にはクールダウンにはピッタリ。さらに,向きを180度転換すると,水流が足裏と臀部の梨状筋にあたりマッサージ効果がある。
中央に「でんき風呂」。
何度も書いていますが,ボクはパス。
右手に「バイブラ」こちらも優しめ。
全体的にマッサージ効果を追求している湯揃え。
大きなサイズのロッカーもあるし,代々木公園周辺を走っているランナーの皆さんにおススメ…なんて思っていたら,湯上りの脱衣所に「いかにも銭湯ランナー」という出で立ちの方がいました。
知る人はもう先刻承知なのですね。蛇足でした。
さて,の~んびり長湯をしながら浴室を見渡すと,
あちこちに富士山の小さなプリント絵が6枚あります。
七福神の姿を描いた漫画絵もありました。
これは「本部」から購入したものでしょう(神田岩本町にある東京銭湯組合の本部。「宝来湯」の大旦那に教えていただきました)。
総じて「和」の雰囲気が漂う,その雰囲気に和む。
八幡湯はそんな銭湯です。
2020の時も変にいじくらないで,この雰囲気で外国人をおもてなしすればよかったのになぁ…。
八幡湯さん,ありがとうございます。いいお湯でした。
次のペンキ絵は,いっそ代々木八幡宮なんていかがでしょうか。