「大人の風格」~~西早稲田・金泉湯
金曜日,1週間のお疲れさんは銭湯(ふろ)で流す。
勤務先から直行するは西早稲田・金泉湯。
最寄り駅は東京メトロ副都心線西早稲田駅かJR高田馬場駅。
運動不足解消を兼ねて高田馬場駅から早稲田通りを直行する。
いつもながら堂々たる宮造りの構え。
白壁に映える金の装飾,剥げかけているとはいえ美しい。
下駄箱から進みまずは中庭の景色がお出迎え。
浴室へ。天井が高~~い。
ボクはこういう銭湯が嬉しい。
水色のペンキで塗られて清々しい。
ペンキ絵なし,タイル絵なし…
タイルは独特の凹凸のある模様で,これは新宿の銭湯でよく見かける。
しかし,どんな名称がついた装飾なのか皆目見当がつかない。
あっそうそう,鳥が線刻のようにデザインされたタイルが2枚混じっていた。鳥は…鵜?まったく自信がない。
カランの数は27。
立ちシャワーができるくらいの高さのブースが4つもあるのは珍しい。
湯舟はまず向かって左側から
バイブラ,ボディバス,リラックスバス(座風呂)2基,
スーパーチャージャー(ジェットバス)1基。
ここまでは湯温42℃。
右手に水風呂22℃。
そしてトリを飾るのは露天風呂。金泉湯は何といってもここがよい。
3人入ればいっぱいのこじんまりだが,石風呂の肌がいい。
空と中庭を望むことができるのもいい。
おだやかなジェットバス2基もいい。
薬湯になっていて今日は「ペパーミントの湯」。
湯温は40℃とおだやかなので,たっぷり長湯をしたくなる。
サウナがなくても風呂を巡っているうちに身体の芯から温まる。
湯上り,身体の火照りをさます。
島ベンチに座り,見るでもなく脱衣所を眺める。
飴色の折り上げ格天井,板床,大きな植木鉢,革が破れたマッサージチェア,「貴重品はフロントへ」の手書き文字,洗濯機が2台…。
ロビーに出る。ここも広い。
ソファ(これも革が破れている)に座り中庭を眺める。
そうなんだ,金泉湯は,いつも何だか落ち着く。
見栄えを張ることもなく,新しい設備や個性を誇ることもなく,何の衒いもない。ただただ銭湯。
でもそれが「風格」にも感じられるときがある。
こんなオトナになりたいなぁ…なんて,書いているボクは何歳だ?
金泉湯さん,ありがとうございます。いいお湯でした。
そうそう銭湯名が書かれた提灯。裏側を初めて見ましたよ。
ようやく地元「新宿銭湯」の現存する全19湯の訪湯記を書くことができました。何だか軽い達成感があります。
お読みいただきありがとうございました。