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「そこはかとない歴史への誘い」~~巣鴨・宮下湯
巣鴨には銭湯がかなりある。
わりかし都電線路沿いに多い。JR巣鴨駅から一番近いのが「宮下湯」。
巣鴨で一用事すませたある日,訪湯することにした。
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ボクのバイブル「東京銭湯 お遍路マップ」によると,「江戸橋公園」のすぐ角。と思って行くと・・・ない!
こ,これは,まさかの・・・
かつて廃業したのを知らずに銭湯を探し回った悲惨な記憶がよみがえる。
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焦りつつも, ここでGoogleセンセイに頼らないのが「世代」です
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「お遍路マップ」で住所を確認。
あれ違うぞ。住所を頼りに周辺を探索。この作業,実はボクは大好き。Googleセンセイに「曲がれ」とか「進め」とか指示されるよりも主体性がある。そして「あったぁ」。「宮下橋」すぐでした。
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いやぁ入口が狭い,看板が目立たないなぁ。
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なんと珍しい「地下タイプ」。
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少し急な階段が続く,続く,
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常連さんの元気な声が響いてくる,ようやく「下界」に到着。
地下であることを忘れるほど明るいフロントとロビー。
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さて入ってみましょう。
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浴室は長方形。カラン23。中央と左に21。右手前に2。
大浴槽にバイブラ,寝風呂,座風呂。湯温はどれも42度。
「ヒートポンプ方式。ボイラーで沸かしていないので,ぬるく感じるけれど,しっかり温まります」とあるけれど,その通りでした。奥に水風呂。体感22度?中央奥にサウナ。有料。常連さん同士で会話が弾んでいる。
おっと水風呂脇の看板に手書きで書かれた耳寄り情報2つ。
(1)地下120メートルから井戸水を汲んでいます。
(2)ここは慶喜公の住まいでした。
へぇ,今浸かっているこの水,お湯にかつて慶喜さんも浸かっていたのかと一瞬,殿様気分に浸る。
さて,いつもの1時間。すっかり汗が抜けてさっぱり。
フロントのご主人が,常連さんと話していないので声をかけてみたら,丁寧に説明してくださった。
「慶喜公が静岡からお帰りになったときにお屋敷を構えたらしいです。国道17号からこの辺りまで御屋敷があったらしいですよ。井戸もそこにあったとか。まぁどこまで本当かわかりませんけど」と,
穏やかに語るご主人は,よく見れば,なかなか上品なお顔立ちでした。
他にもお尋ねしたいことはあった。
なぜ,「宮下湯」なのか,
近くに「お宮がある」からなのか,「宮下橋が近い」からなのか,
単に「宮下さんが経営している」からなのか(笑)
なぜ,下足箱の番号になぜ100番や110番など「0番台」がないのか?
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聞いてみたかったけれど忘れちゃった。
次に訪湯したときに聞いてみましょう。
でも,どなたか訪湯したときに聞いてきてくださいませんか。
訪れたときには,脱衣所,浴室内等のあちこちに書かれた「手書きの文字」に味わいがあります。見逃すことなかれ!
「宮下湯」さん,ありがとうございます。いいお湯でした。