みるということ Vol.5
はじめての一人暮らし
(永)10月からは宿舎に住まれる予定ですよね。一人暮らしをされるということですが、もう既に泊まったりしたことあるんですか。
(辻)まだないです。
(永)辺境の地にありますし、色々と住みにくい面もあると思うんですけど、何か心配されていることとか、逆に初めての一人暮らしでわくわくしてるとか、あります?
(辻)どちらかというと、ワクワクの方が大きいですね。でも、買い物のためにバスに乗るにしても、大学の授業で教室を移動するにしても、どんな時でも移動が伴うわけですけど、まずは道を覚えないとやはり難しい面があって。目が見える人は、どこに何があるかがわかるし、地図見ながら歩くこともできると思いますが、私たちはそれができません。
Googleマップで音声を聞きながら歩くことはできますが、車の音とかも聞かないといけなくて、なかなか大変です。だから、移動するときはできるだけ道を覚えることが大切なんですが、大学内の道を覚えるだけでも一苦労だなとか、いざ出かけないといけなくなったらどうしようかなとか、その辺りのことは一番最初に何とかしないといけないのかなと思っています。でも、ワクワクの方が大きいですね。
(永)後期が始まると、日中は教室や図書館で、夜は宿舎で生活することになると思います。
これから色んな人と対話をしながら生活をしていくことになると思うんですが、学生や教員、大学のスタッフに対して、何か要望とかメッセージとかありますか。
(辻)はい。何でも言っていただきたいというのが一つありまして。目が見えない人に、視覚的な話はしてはいけないとか、目の見える人同士でしゃべるような話題はしてはいけないとか思う人が多いと思いますが、私はそういうことは気にしないので、何でも言って欲しいと思っています。で、見えてる人と同じように何でも会話がしたいなと思っています。
「みるということ」オンライン座談会 目次
|0| 辻本実里さんという人
|1| 好きな色は、ピンク
|2| 触れて、見る
|3| 一聴き惚れ
|4| はじめての一人暮らし
座談会メンバー