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自室にあった紙

自室を掃除していたらこんなものを見つけた。

小さく折りたたまれた紙。見つけたときは「なんだゴミか」と思ったが、よく見てみると色が塗ってあるし、何か文字が書かれている。

開いてみよう。

開けた。どうやら私宛の手紙みたいだ。

モザイクがあるところは作者の本名です。

*ちゃんへ
おいしいりんごの木ができたのでこんど*ちゃんにあげにゆこうと思います。
ぼくからのプレゼントなんていらないかもしれないけど、ぼくはあげたいのであげます。よろこんでくれたらうれしいな。
あと、いつも仲よくしてくれてありがとう!*ちゃんのおかげでまい日たのしく学校せーかつをすごせています。本とーにありがとう!!
これからも仲よくしてね、やくそくだよ?
やくそくやぶったらしなせにゆくね^^
ぜったいにやくそくやぶるなよ。
                                                       ひかるより

文面的に小学生が書いたものだろう。誤字や平仮名が多いことから、恐らく小学1年生くらい。

もし仮にこれが小学1年生が書いたものならば怖い。手紙というより怪文書だろう。例えば

りんご」をプレゼントしてくれるならありがたいが「りんごの木」をプレゼントしてくれるのは困る。あとりんごの木自体は美味しくはないと思う。恐らく「家の庭のりんごの木に美味しいりんごが出来たので……」的なことを書きたかったのだろう。
でも小学生ならばこれくらいの誤字は仕方ない。

怖い箇所は他にも。

急にSっぽい口調になる。最終的には命令形になってるのがまた怖い。そして仲良くするという約束を破っただけで4なせに行くって……56しに来ないでくれ。ヤンデレかよ。

……とまあツッコミはここまでにして。本題はここから。差出人手紙の絵についてだ。

まずはこの手紙の差出人について。

この「ひかる」という人物、この人物に心当たりがないのだ。

どれだけ記憶を辿ってみても「ひかる」という人物に出会ったことがない。一応小学生の頃の卒業アルバムを見てみたが、「ひかる」という名前の人物はいなかった。

もしこの先の人生「ひかる」という名前の人物と出会ったりしても私は仲良くすることは出来ないだろう。

次は手紙の絵についてだ。

もう一度、手紙全体を見てみよう。

上の方は緑色に塗られており、下の方は赤色で塗られている。そして

地味に上手い

真ん中にはりんごが描かれてある。では、この3つの絵にはどんな意味があるのだろうか。

まずは緑色に塗られている部分

これはりんごの木の葉っぱだと私は考える。手紙の文に実際「りんごの木」と書いてあるし、「木の葉っぱは木の一番上らへんにある」的な固定観念から、手紙の一番上の部分に描いたのだろう。

次はりんご

文には「りんごの木をあげる」と書いてあるが、りんごをあげたかったことは本当なのだろう。文が誤字してる(気づいてない)代わりに、絵で「りんごをあげる」という表現をしたと私は考える。

それかただ単にリンゴを描きたかっただけかどうかはわからないが。

最後に赤色に塗られている部分

個人的にここが一番怖かった。最初はりんごの果汁だと思ったがりんごの果汁は黄色(もしくは薄い黄色)なのでそれはないと思った。そして最終的にこれはだと考えた。

理由としてはこの絵が描かれている部分が命令形の文の部分に描かれており、この文にはサツ〇予告的なことも書かれてあるためこの絵は血だと私は考える。

絵についてはこれで以上だ。

仮に、この手紙をもらったときが小学1年生の頃ならば、数年経った今でも「りんご」はもらえていないし、56されていないのでこの手紙は嘘、またはイタズラとしておこうと思う。

まあそもそももらった記憶もないし「ひかる」という人物と仲良くしたことは愚か、出会ったこともないけど。

〈END〉




















この記事を書き終えた直後、中学時代にいたとある人物のことを思い出した。中一の始めの時期に不登校になってしまったとある男子生徒。その人物の名前は







ひかる

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