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令和4年1月1日から健康保険の傷病手当金の支給期間が通算化

 治療と仕事の両立の観点から、より柔軟な所得保障ができるよう、「全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律(令和3年法律第66号)」により健康保険法等が改正されました。この改正により令和4年1月1日から、傷病手当金の支給期間が通算化されます。

(引用元 厚生労働省HP)

改正のポイント

傷病手当金の支給期間が、支給開始日から「通算して1年6か月」になります。

  • 同一のケガや病気に関する傷病手当金の支給期間が、支給開始日から通算して1年6か月に達する日まで対象となります。

  • 支給期間中に途中で就労するなど、傷病手当金が支給されない期間がある場合には、支給開始日から起算して1年6か月を超えても、繰り越して支給可能になります。

この改正は、令和4年1月1日から施行されます。

  • 令和3年12月31日時点で、支給開始日から起算して1年6か月を経過していない傷病手当金(令和2年7月2日以降に支給が開始された傷病手当金)が対象です。

【参考 協会けんぽ】



なぜ改正されたの? その背景と理由

がん患者の約3人に1人は20代~60代で罹患
 悪性新生物の治療のため、仕事を持ちながら通院している者は36.5万人で、平成22年同調査と比較して、約4万人増加。
 特に、男性は70歳以上が約1.2倍、女性は60代が約1.4倍、70歳以上が約2.4倍と増加率が高い。

病気の治療と仕事の両立
 働き方改革実行計画 (平成29年3月28日働き方改革実現会議決定)

 病気を治療しながら仕事をしている方は、労働人口の3人に1人と多数を占める。病気を理由に仕事を辞めざるを得ない方々や、仕事を続けていても職場の理解が乏しいなど治療と仕事の両立が困難な状況に直面している方々も多くいます。

会社の意識改革と受入れ体制の整備
 がん・難病・脳血管疾患・肝炎等の疾患別に、治療方法や倦怠感・慢性の痛み・しびれといった症状の特徴など、両立支援にあたっての留意事項などを示した、会社向けの疾患別サポートマニュアルを新たに作成し、会社の人事労務担当者に対する研修の実施等によりその普及を図る。

 さらに、治療と仕事の両立等の観点から傷病手当金治療と仕事の両立等の観点から傷病手当金の支給要件等について検討し、必要な措置を講ずる。

 傷病手当金の支給実績は、件数、金額とも年々増加傾向。精神疾患などの申請も多く、がんによる支給の割合も増えています。
 がんは働きながら治療を受ける現在、傷病手当金は入退院を繰り返す場合、がんが再発した場合に使いづらいという意見が出ていました。

【参考) 令和2年3月26日 第127回社会保障審議会医療保険部会 資料


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