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【機上の空論】オリンピックvs 万博とトレンド予測
2024年と2025年
日本における「空飛ぶクルマ」産業の推移は大阪・関西万博が開催される2025年を境に、それまでが紀元前、その後が紀元後であるかのような空気に包まれてきました。
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この分野をリードする経済産業省次世代空モビリティ政策室が昨年発表したこのロードマップを一目すればわかるように、我が国における空飛ぶクルマ産業にとって2025年が歴史的通過点となりそうです。
そこで、今回のニュースで最も気になったのが来年パリで開催されるオリンピックにあわせて始まる電動エアタクシー事業のニュースです。
ニュースの見出しに「2024年のオリンピック・パラリンピックに合わせて、パリが欧州初、そしておそらく世界初の電動垂直離着陸機(eVTOL)サービスを提供する都市となるとパリ国際航空ショーで強調した…」とありますが、ここで世界中からの注目を集めてしまうと、翌年の万博時のデモンストレーションには二番煎じではない何かが求められることになります。
パリの次となる2028年オリンピックはロサンゼルスの開催で1984年以来44年ぶりの開催になりますが、忘れもしないのが1984年の開会式に登場した「ロケットマン」。個人用ジェット推進飛行装置を使った空中遊泳のシーンに世界中が驚かされました。
パリ五輪の開会式に空飛ぶクルマが登場するか否か?
登場するとしたらどのような演出になるのかに注目したいものです。
2024年のオリンピックと2025年の万博。
共に世界が注目するビックイベントですが、そのインパクトはオリンピックの方が上でしょう。
ならば、大阪・関西万博におけるデモンストレーションが目指すべきは「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマに沿って、人類が目指すべき未来社会像を示すことです。
単なるデモフライトにとどまらず、世界中に届けるメッセージの中身も含めて準備できるでしょうか…
将来性と経済インパクト
そこで、次に注目したいのが日経クロストレンドの「今後伸びるビジネス」ランキングです。
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経済インパクト内のテクノロジー分野にて「空飛ぶクルマ」が急伸したのはうれしい限りですが、できれば将来性分野でもランキングされたいところです。
そのためにも、新なモビリティがオリンピックや万博でブレイクすることが必須課題なのでしょう。
空飛ぶクルマを取り巻くキーワード
このランキングに並ぶキーワードを見ると実に関連性の高い項目が並んでいることに気づきます。
●MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)
現在は二次元の地上ベースで動いていますが、将来は三次元に拡張されるはず
●ジオターゲティング(位置情報、人流マーケティング)
空飛ぶクルマをささえるビックデータそのもの
●人間拡張
「人間とデバイスの一体化」を目指す上で、究極のデバイスになりうる
といった見立てです。
このデータは半期に一度発表されますので、2023年度下半期版を楽しみに待ちましょう。
空飛ぶ倶楽部
ランキング内の「将来性→マーケティング」で2位になった「チャットbot」は生成AI「ChatGPT」の世界的ブームが牽引したようですが、「経済インパクト→消費トレンド」の1位となった「Z世代」にとって大きな意味を持つキーワードです。
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HAAMでは23年度の新活動としてZ世代の大学生・院生向けインカレ型コミュニティの『空飛ぶ倶楽部』をスタートさせましたが、生成AI(=人工知能)との質疑を通じて空域ビジネスの未来を探究する「対話型未来構想ゼミナール」がコンセプトです。
空飛ぶクルマ業界の未来を担う人材育成に力を入れていきますので、Z世代と興味のある方は是非ご参加ください。
>>空飛ぶ倶楽部
/HYOGO空飛ぶクルマ研究室 CHIEF 江藤 誠晃