おたまじゃくし研究所 第1回 研究ミーティング
2020年9月8日、おたまじゃくし研究所が正式に発表してから最初の研究ミーティングを、所長と全研究員で行った。本記事はその速報である。
我々はハーモニーのあるコミュニケーションの実現を研究の目的に定めているため、自分たちも研究対象である。したがって、研究ミーティング自体をHylableで計測している。話題や話し合いのパターンを意図的に様々に変化させながら、自分たちの行動データを収集し、新たな研究テーマのアイデアを議論した。
実験の一部紹介「発話量をバランスさせよう」
今回は、ミーティングで行った実験の一部をご紹介する。ここでは、目標とに全員が同じ量を発話することを設定し10分程度のフリーディスカッションを行った。
こちらの図がその様子である。図からは、最初の3分あたりまでは全員が発話に参加した区間、つまり短い掛け合いが行われていることがわかる。一方で3分以降からは、一人あたりの占める面積が広くなっている。これは、冒頭の短い掛け合いで発話量が少なかった研究員が長めのエピソードを話すことでバランスを調整しようとしていたことが理由である。結果的に、ほぼ同じ発話量に調整することができた。
このように、「発話量をバランスさせよう」という単純な目標でもリアルタイムのフィードバックを元に各自が異なる戦略で会話に参加することで、多様なパターンが生み出される一端が見て取れる。
今回のミーティングではこの他にも様々なテーマで実験を行い、データを収集した。本記事で紹介した「発話量をバランスさせよう」実験の詳細な分析や、紹介しなかった実験結果、それによって得られた知見は、今後報告していく予定である。
締め
最後は、腕をおたまじゃくしの形にして締めた。これが慣習として継続できるかどうかまた別のテーマである。
参考文献