中飛車対策を考える
中飛車対策と言えば、穴熊、左美濃、超速などがありますが分岐が多く即死筋が多いと思うのはわたしだけでしょうか。
……そっか、わたしだけでしたか。はは、これは勉強不足でごめんなさい。
―完―
いや、ここで終われねぇ!
というわけで茶番はこの辺でちょっと中飛車対策について考えてみませんか?
※後手番ですが、先手符号でお話していきます。
対44銀型のメタ
『47銀・37桂馬型を構築する(この章のテーマ)』
この陣形の狙いはとっても簡単です。45歩から55銀のコンビネーションで位を取り返すというものです。囲いは何でもいいです。
居飛車としては、ここまで組めればとり不満はないでしょう。
はい、中飛車党の方「いやこの陣形組ませないよ。こうはならないよ」
とおっしゃっていますね。
その通りです。この駒組は対44銀型に対して発動できるという仕組みになっています。
44銀型に組んでくれればこれでひとまず作戦勝ち出来るという心のアドバンテージを持つのが居飛車党には肝要です。
逆に44銀型のこの形を組んでしまうのはあんまりよくありません。
今回のテーマ
今回のテーマは、「安全第一。知ってる中飛車党とティータイム。知らない中飛車党はさよなら妖精」です。
将棋と関係ないですが、米澤穂信著さよなら妖精はまじで辛いのでおすすめです。幸せと絶望は紙一重なのだと教えてくれます。
話を戻します。
流行りの対策だと、右銀を最速で動かしますが、あれは今回なし。
だって、難しいもん。
最初の「対44銀型のメタ」形を覚えていますか?
忘れた方は上まで戻ってくださいねー!
つまりは、「それを前提に駒組をする」ということです。
めちゃ強い中飛車党はそれを知ってるはずです。「44銀型何も考えず組んだらあかん。だから、ちょっと様子見るで!」
で、それを知ってるからめちゃ強い居飛車党は「46銀で全部対応で出来るからやったるで!」という構図になっているんじゃないですか(知らんけど)。
右銀保留するのは「きみぃ~知ってる中飛車党かな?(ニチャ」ってことです。あと、囲いがそれなりに固くなるので、気持ちが楽です。
駒組の方針を決めましょう
・右銀保留
・玉は固める(66歩とする)→高美濃は(極力組まない。信用ならん。
簡単ですがこの二つを採用します。
雁木もあるところですが、ソフトくんが何故か雁木を組みたがらないので今回は不採用です。
そろそろみんな気になってると思いますが、36歩のタイミングが滅茶苦茶大事です。
53銀に36歩と覚えて帰ってください。
これ大事です。
このタイミングだと飛車先交換が出来ません。
そして、あなたは知ってる中飛車党ですか? という問いでもあります。
「はい、知ってます」と54銀としてきたら、37銀と抱擁してあげましょう。
相手の攻めに対する対応策
54銀型に限定することで、相手の攻め筋もある程度パターン化されるかと思います。心の安寧のためにそれぞれ見ていきましょう。
対65歩
65歩の攻めが一見怖いですが、大丈夫です。受け止められます。
同歩と取ると早くなるので、67金同歩同金として、68飛車とすれば大丈夫。
雁木では出来ない形ですね。
以下は使えていない右桂馬を活用するなどしていきましょう。
角頭も攻められて嬉しいデスネ。
対45銀(棒銀)
シンプルイズベスト棒銀です。これが結構困りますよね。
面白い手としては42金と金無双を作る手があるようです。形は崩れますが、これで棒銀は通りません。
しかし、最善は88玉となります。この手は「後手番であれば最善」ということになります。
勘の良い方ならお気づきになたれたかもしれませんが。
千日手になります。
以下、56歩同歩同銀に44銀と出ます。
中飛車から利かしの57歩が入ります。左に移動すると銀が成られて失敗なので、48金の一手。
48金に対して44歩に「68角」が居飛車から選べる千日手含みの手になります。
68角、45歩、53銀が下図になります。
この銀を同銀とすると振り飛車は歩損だけが残ります。
なので、55角としますが、これで55角~18飛車の千日手となります。
かと言って、57歩を打たないで、44歩とするのであれば、こちらから57歩を打ちます。
この局面は居飛車だけ美濃に囲えているのが大きいです。
24歩同歩35歩同歩に34銀と打ち込んで居飛車が戦いやすい展開になります。43歩成も同金として、大丈夫です。
もっと遡ると、この手順があるのであれば、そこかで32金は必要。
もしくは、65銀からの棒銀は出来ないということになりかねません。
しかし、32金を入れる一手を費やすと、
35歩同歩46銀という攻めが間に合う恰好です。
中飛車の美濃囲いに組めないというのを生かした戦いになりそうです。
まとめ
今回は先手中飛車に対しての後手居飛車対応策について考えてみました。
居飛車先手の場合どういう変化になるかは考察の余地ありだと思うので、評判が良ければ記事にしてみようかと思います。
この記事が良かったら感想書いてくれると嬉しいです。