ワールドエンドヒーローズを好きになるまで
これはワールドエンドヒーローズ、通称ワヒロについてのあれこれを、なにか形に残したいと思って書いたものである。
なんて固い切り口になってしまったが、要するにただのプレイ雑記だ。
ゲームを始めて一か月弱の新米指揮官が、ワヒロの何が面白くてどこが好きかを拙いながらも書き連ねてみた。
当時TLに遠慮して言えなかったようなことも明け透けに書いているので、可能ならなるべく心が元気な時に読むことをおすすめする。
また、この記事は布教目的の内容ではないが、簡単なあらすじとうっすら4章完結までのネタバレも含む。(核心的なものは触れないようにはするが)
もしまだそこまで到達していないという人や、まだワヒロを始めていないという人がいれば、その点は留意されたし。
ワールドエンドヒーローズに出会うまで
きっかけはこのフォロワーのダイマツイートだった。
この画像の「オタクが絶対欲しいやつ」という一文と、武器のページがあることに惹かれたのが、ワヒロに興味を持ったもっとも大きなきっかけである。
もともと自分は武器というものが好きである。それは武器の種類や名前に詳しいとか、歴史や成り立ちなど造詣が深いとか、オタクやマニアのような「好き」ではなく、単に「かっこいいものが好き」というだけの話でしかないのだが、それでも推しを戦闘スタイルで決めることがあるぐらいには自分の中で武器というものは結構重要な要素だ。ゆえに、「武器がかっこいい」というのは自分がワヒロに興味を持つには十分な効果があった。
これ以前にも、機会があればやってみようと思う程度にはワヒロのことは気になってはいた。
しかしそれまでのワヒロの知識といえば、フォロワーからたまに流れてくる公式のお知らせツイートと時々の感想ツイートぐらいのもので
・いかついお兄さんの墓参りSSRがある
・桜に拐われそうなSSRがある
・矢後と頼城というなんかよくわからん因縁を持つ二人がいる
と、そもそもワールドエンドヒーローズが「高校生がヒーローに変身し、武器を持って戦う話」であることすら知らなかった。
いやヒーローズいうとるやんけという話だが、正直なところ、他のイケメン育成ゲームとほとんど同じに見えていたので、そこまで印象に残っていなかった。
GWにトンチキイベントをやっていたことは知っているものの、ソシャゲのトンチキに慣れてしまっていた(?)自分は「またなんか様子のおかしいことをやってるソシャゲがあるんだな」としか思っていなかった。
だって新規実装予定のキャラに青いカレーをひたすら食わせ、筋トレで銀河を持ち上げ、無限大数階もあるビルを15分ごとに宇宙に飛ばし、あるいは原作ファンならおもわずニヤリとするような要素の詰まった、かなり本腰の入った某ホラーゲームのパロディを公式が唐突におっ始めるようなアイドル育成ゲームに5年も付き合っているのだ。ちょっとネタに走った程度では「ふーん」ぐらいの反応にしかならない。
それからしばらくもしないうちに、ワヒロのキャラたちが武器を構えたイラストがTLに流れてきた。それをRTし、思いきってツイートをしてみる。
仕事が早い。
ちなみに、イラストをRTしていたのは柴さんとは別のフォロワーである。たぶんその二人は繋がっていないはずなのに、見事な連携プレーを魅せられて笑った。
この次のツイートがこれだ。
自分はたとえばハイキューの縁下先輩とか、進撃の巨人のベルトルトのような、お世辞にも華やかとは言えないキャラを好きになりがちである。あるいは集合イラストでは画面の隅や後ろの方に配置されるような「添えられる」タイプのキャラを気付くと好きになっている。
逆に、髪の色や髪型が特徴的で目立つ、見た目からしてキャラ立ちしまくっているようなキャラは敬遠してしまう。
そんな自分にとって久森くんはだいぶ惹かれるキャラ造形をしていた。相関図なんか上半分は矢印も人口密度もすごいことになってるのに、久森くんの周りはスッカスカだったのも個人的にポイントが高かった。確実に添えられるタイプと分かるキャラだ。
ここまで関心を示しておいて始めないのは逆に失礼ではないか?今がその「機会」なのではないか?そう思った自分は翌日、こっそりとワヒロをインストールし、こっそりとプレイを開始した。
何故こっそりかといえば、当初はどこまでモチベが保てるかわからなかったからである。
せっかくすすめてもらって、じゃあやります!と宣言して、結局肌に合わずログインすらしなくなるようなオチではなんだか気まずいし申し訳が立たない。なにより課金については個人的なルールを決めており、入れ込みすぎないようにあえて距離を置く意味もあった。
めんどくさがりなのでリセマラをするべきか悩んだが、続けるにしろ止めるにしろ、ソシャゲで強いカードやキャラを引けないというのはかなりストレスが溜まることだと分かっていたので、せめてSSRが出るまでは粘ることにした。
あえて公式のキャラ紹介ページは見なかった。引いたキャラに愛着を持つタイプだし、見た目から入ったとしても実際に触ってみたら印象が変わるかもしれない。第一印象では苦手だと思っていたキャラのSSRがチュートリアルのガチャで出たことに縁を感じ、今やそのジャンルの最推しにまでなったようなキャラもいる。
この時点で久森くんが気になっていたのは確かだが、絶対に久森くんで始めたい!と思うほどの強烈な印象はまだ持っていなかった。
というか繰り返し言うが自分はほんとうにめんどくさがりなので、特定のキャラをゴールに設定してしまうと、そのキャラが出る前にプレイを諦めてしまう可能性が薄々見えていた。
それに加えてワヒロはダウンロードが重い。直近に始めたゲームが「確定するまで何度も引き直しができるリセマラ用ガチャ」が実装されていただけに、ダウンロードとアンインストールを繰り返す必要のあるワヒロのリセマラは自分にとってなかなか苦行だった。
そんな中、運よく数回のリセマラで、浅桐さんのSSRとSRを1枚ずつ、伊勢崎敬(フルネーム呼び捨て)のSRを1枚引くことができ、無事に指揮官業務を開始できることとなった。
……なったのだが。
これスルーできる奴おる?無理でしょ
お陰でこっそり始めるつもりだったのに早々にフォロワーにバレた。
「ひょんなこと」からヒーロー適性を見出だされた主人公・三津木慎を、彼の通う学校の上級生であり、先輩ヒーローでもある浅桐真大が半ば脅しながら、新米ヒーローとして迎え入れるところから始まるストーリー。彼らの通う崖縁工業高校のヒーローは体の一部を工学的に強化しており、かくいう三津木くんも、気を失っている間にエアコンの遠隔操作も可能な通信機能(と視力回復)が施された改造人間にされるという、なかなかヘビーかつパンチの効いたやり取りがのっけから展開される。
さらに「ヒーローに変身するための『リンクユニット』の使用には己の血が必要であり、長時間使用し続けると貧血になる」「ヒーローに変身している間は地球そのものとリンクするため、精神が不安定だと自分の意識が地球に呑み込まれる」「『地球を守るための力』は人間であることを保証してくれない」と穏やかでないワードも頻発。
また崖縁は、物語の舞台となる東成都の一部を4つのエリアに分けたうちのひとつ、北エリアの代表たる「認可代表校」に選ばれることを目指しているが、ヒーローの始祖と呼ばれるとある一族と、その一族の息がかかったライバル校の妨害を受けているという、苦境に立たされていることが明かされる。
そんなシリアスな流れの中で飛び出してきたのが「エレクトリカルバカ野郎」である。
突っ込むなという方が難しくね?
エレクトリカルバカ野郎は横に置いておくとしても、ヒーローになるリスク自体は最近の変身モノでよく見るものだとしても、それを一番最初に教えてくれるのはなかなか新鮮に見えたし(しかも先輩ではなく三津木くんの友人でもある同じ新米ヒーローの佐海ちゃんが、何も知らない三津木くんを危ない目に遭わせないために慌てて教えるというのがまたクるものがある)、三津木くんがそれを「だめだったらだめでいい」と自然体で受け入れるのも、今までにはあまりなかったように思う。
どんなリスクがあろうとも、それでも自分はヒーローに憧れてしまったし、病気がちでクラスメイトにすら名前を覚えてもらえなかった自分が、誰かの記憶に残るならそれは本望だ。
……いや君は何を言っている???
入れ込みすぎないようにしたかったのに、1章序盤の時点で「このゲームは何かが違う」と思わされてしまった。
なによりまだ話が始まったばかりにも関わらず、不穏な設定に陰謀だの確執だのがバンバン飛び交いハイスピードで飛ばしてくるが、難しい言葉や言い回しは一切なくするすると、それこそ流れるような文章で物語が展開していく。
セリフ回しにも個性が光り、キャッチーで読みやすく、咀嚼しやすい文章というのはそれだけで美点だ。
そして噂の立ち絵芸もすごかった。
爆発が起きた次のシーンでは地面から足が生え、荒ぶるトラックに乗れば大袈裟に振動する。ツイッターではトランポリンで跳びはねる表現として立ち絵が画面からはみ出まくるシーンや、バスケのシュートの動きがキャラごとに違うなんてのも見た。
もちろんそれも凄いのだが、個人的に感動したのは差分の細かさだ。
表情差分の細かさもさることながら、制服・私服と戦闘服でポーズが違うのである。さらに言えば、それぞれの立ち絵とも通常バージョンと負傷バージョンとでまたポーズが違う。
自分は「そのこだわり要る?」とついつい思ってしまうような謎技術が大好きだし、普段は表情差分すらまともに実装されてないようなソシャゲにいるだけに、正直、これだけでものすごくテンションがあがった。
一目で目的のわかるアイコンが並ぶUIもとっつきやすく(でもコマンドシーンのスキップボタンと戦闘突入時のスキップボタンの位置が微妙にずれているのは許さない)、「全然武器持って戦わへんやんけ!」という嘆きもどうでもよくなるぐらいには面白かった。
三津木くんを文字通りヒーローに仕立てあげた浅桐さんはもとより、血筋と才能と実力を以て崖縁の前に立ちはだかる白星第一高校、手術を行い人工的にヒーロー適性を強化する新設校のラ・クロワ学苑、生まれながらの超人が集う荒くれ者集団の風雲児高校、そして「底辺を救う異端のヒーロー」を名乗る北村倫理くんと、どこかダーティな雰囲気が漂いながらも、それでもまごうことなき「ヒーロー」であると納得させられてしまうような、そういった魅力が彼らにはあった。
そのまま流れで2章まで読み終わり、そしてついに彼に出会ってしまう。
自分は地味なキャラが好きだと前述した。それを少し訂正する。自分は、おとなしそうに見えて(実際性格は静かだが)全然おとなしくないキャラに弱い。
縁下先輩は初登場こそ数合わせのために急遽産み出されたモブのようなキャラだったが、それでもいがみ合う大型新人の影山と月島の仲裁をこの頃からしていたし、ベルトルトだって特筆すべき項目がないと言われながらも、超人のミカサやライナーに次ぐ3位の成績で訓練兵団を卒業する実力者だ。
あとはまあ……彼らがどれほどのポテンシャルを秘めているかは知っている人は知っているだろう。
久森くんも相棒である矢後さんが際立って尖っているのと、本人の性格も相俟って相対的にまともに見えるだけで、特にメンタルなんかはどう考えたって逸般人のそれである。いやたぶん、彼にも彼なりの苦い思い出や経験があって獲得した、あるいはしてしまった精神力なのだろうが。
「これは矢後さんに怒られるなあ」とのんびりした口調で言いながら、「僕にそこまで出来るわけないじゃないですか」「でも言われた限りのことはやりましたよ」と最強の不良相手に口答えする。
あまつさえ「風雲児に僕を蹴落としに来て下さい。本当に待ってますから」なんてラスボスみたいなことを健気な笑顔で言われて好きにならないはずがなかった。それで自称被害者の一般人は無理があるよ。
(会えてない)
ちなみに現在のデータでは、チュートリアルの10連で正義さんSRを2枚引き(まさかのダブりだったが面白かったのでヨシとした)、ゲーム開始後にもらえる石で10連を回して月末倫理くんとチャイナ久森くん、SR以上確定チケで月末頼城さんを引いた。
頼城さんが来た瞬間、SSRメンツ的に、もしかしたら自分は矢後さんSSRを一生自引きできないんじゃないかとわりと本気で思った。つい最近ポリス矢後さんが無事に来てくれたのでこれはただの杞憂となったが、よりによって頼城さんと同じSRチケでのお迎えだったのは笑ってしまった。
リセマラに挫けるかもと言いながらきっちり久森出してるじゃんと思うかもしれないが、実際このときは挫けかけていた。
SSRの種類が複数あった時点で3割ぐらい挫けていたし、うっかり月末SSRに狙いを定めてなんていたら、たぶん早々に諦めて浅桐さんのデータでそのまま進めていたと思う。この時は本当に運がよかった。
ところで、
話は変わるが、久森くんに関して個人的にものすごくショックな出来事がひとつあった。
ジャンルは違えど「推し」とはある程度の共通点があるものである。見た目?性格?シナリオ上のポジション?他キャラとの関係性?
自分の場合は、なにかと顔の良さと料理の腕前を褒められがちで、器用で賢く、ゲームが得意な参謀役であることが多い。それも公式プロフィールに明記されているのではなく、シナリオやフレーバーテキストなどで初めて判明するようなやつだ。
さすがに全部の要素を持ったキャラはそうそういないが、総括すると概ねそんな感じである。
そして、何故か「ほぼほぼ無意味な露出をさせられがち」だ。
本人が軽装を好む性格だとか、そういう需要の下に産み出されたキャラだというわけではなく、また夏服や水着のような薄着になることを目的とした服装ということでもなく、なんか知らんが気付くと脇やらヘソやら膝小僧やらが出ているのである。
自分はむしろ着込み萌えの服飾フェチである。好きな服装はセーラー服、好きなアイテムはカーディガン、シャツガーター、リボンタイもしくはループタイ。好きな要素はタートルネック、Vネック、ドルマンスリーブ、エンジェルスリーブ、Aライン。露出は可能な限り少ない方が嬉しい。
にも関わらず、推しはバンバン露出していく。しかもただ脱ぐのではなく、ピンポイントで脇やヘソだけを出す。チラリズムに一定の需要があるのは理解している。自分だってそれに興奮することもあるし、女の子のふとももは魅惑的だ。
だが少なくとも、自分が推しに求めているものはそれではない。悲しいことに。
とはいえ推しの中には、そういう枠やマーケティングを狙っているであろうポジションのキャラもいるにはいる。だがそいつらはそいつらで、ぴちぴちタンクトップとゆるゆるオーバーオールを着て、ノーパンもかくやという格好をしたカードが実装された。この時はさすがに運営にお気持ちメールをしたためた。
翌年、それと同じ衣装を着た別の推しのカードが実装され(よく見ると若干露出が抑えられ、際どいラインはポーズやアングルで誤魔化されていた)、フォロワーに盛大に草を生やされたのはまた別の話だ。
少し話が脱線した。
ここで、チャイナ久森くんを見てほしい。
これは紛れもなく自分の推しだと思った。思ってしまった。
そんなところで運命を感じたくなんてなかった。
ワヒロではカード一枚一枚に専用ストーリーがついており、このチャイナのカードストーリーでは、なんと久森くんが小綺麗な顔立ちであることと料理ができることが判明する。
マジで言ってんの?
ちなみに、推しチームは久森くん・矢後さん・御鷹さん・正義さん・巡くんだ。矢後さん・御鷹さん・巡くんは武器が好みだったので、正義さんはメインを読んでかっこよかったので推しチームに入ってもらった。
……そう。SSR脇のカードがあるヒーローが3/5もいる。
そして、正義さんの枠にはもともと頼城さんがいた。なんと頼城さんもSSR脇だ。
さらに言えば、久森くん(と頼城さん)は開花前は袖があるように見えるが、よく見ると腕が透けて見えているので実質袖無しである。
どうあがいても脇。
アニバブックを読んだ時にそのことに気付いて少し泣いた。助けてほしい。
でもこの絵はめちゃくちゃかわいいんだよな。
なお、見た目で言えば前述した通りの控えめな風貌であることの他に、切れ長の目であること……有り体に言えば目付きが悪いことが多い。参謀役=クール系という図式が成り立ちやすいからだろう。
しかし久森くんはそれとは真逆の顔立ちであるように、この点に関してはちょくちょくブレることもあるのだが、もし何かを察した指揮官さんがいたら、それはもうちょっと待っていてほしい。
話を戻そう。
リセマラし直してから2章を読み終わった頃、イベントに手を付け始めた。
新規ユーザーが走ったところで上位報酬はどうせもらえないだろうからと触らないつもりでいたのだが、ソシャゲでのアイテム貯蓄はイベントをこなしてするものであるし、もし今後もゲームを続けるなら、貯蓄は多いにこしたことはない。
この時やってたのは矢後さん上位の復刻イベントだった。復刻にあたってシナリオが追加されたというので、せめてそこまでは回収することを目標にした。
とりあえずキリのいいところまで走り、何気なくイベントトップに戻った自分はそこで動きを止めた。
画面の文字に目が釘付けになり、背中が急激に冷たくなった。あまりの衝撃に、背筋が凍るってこういうことを言うんだろうななどと呑気に考えてしまったのもよく覚えている。
どう見たって、ゲームを始めたばかりの新人が、感覚を掴むために軽く触った程度で到達できるような順位ではない。
5年間(そろそろ6年間)付き合ってきたソシャゲもアクティブ減少を叫ばれ続けてはいるが、それだってここまで簡単には順位は上がらないはずである。
思わずランキング報酬を確認した。最低報酬をもらえるボーダーは1ポイントとなっていた。
その上のボーダーはさすがに変動しているようだった。
ワヒロの運営はユーザーに優しいと聞いたことがある。ローテが安定していて、SSRの排出率が他のゲームに比べて高く、イベントも走りやすい。
しかし実際にイベントを走ってみて、ワヒロの運営はユーザーに優しいのではなく「優しすぎる」のだと感じた。ユーザーに優しいソシャゲ運営というのは、イメージはクリーンだが商売としては向いているとは正直言い難い。
なんだか嫌な予感がして、慌てて石とアニバブックを買った。少しでもいいから、ゲームが面白いと感じたことを運営に伝えたかった。
ちなみにその石で20連したらチャイナ佐海ちゃん(また脇)、おは単発で特効つきのSR佐海ちゃんが来た。深刻なPW不足を抱えているアカウントなのでこのSR佐海ちゃんの存在はかなりありがたかった。
なおイベストを完走した結果
そして3章
からの4章
この4章81話までの感想をツイートしてからいいねの通知がくるまでそんなに時間がかからなかったような気がしたので、もしや待ち伏せされていたのでは?とこの時ちょっと思った。
まあ自分がフォロワーの立場だったら絶対に待ち伏せするし、満面の笑みでいいね連打するが。
そして81話を読んだ衝動でまた課金し、月末御鷹さんを引いてあまりのえっちさに仰天した。指揮官に向かってなんだその甘い微笑みは。お前のようなお堅い政治家一家の息子がいてたまるか、せめて他のキャラと比べて明らかにガバガバな胸元をどうにかしてからにしろ。(好き)
そんなこんなで当時解放されていたメイン最新話まで読み終えたのが、次回更新日の前日だった。
そして、運命の日はやってくる。
ゲーム始めて2週間でこんなことってある?
とはいえこの時の自分はほんとうに笑っていたし、ツイートの通りだいぶ冷静だった。
自虐とかではなく、いや自虐もあるんだけど、ワヒロにはまだサ終を悲しめる(あえてこの表現で)ほどの思い出も思い入れもない。こんなことかえって貴重な笑い話のネタになるのではと純粋に考えたし、なにより数日前に嫌な予感がしていただけに、正直なところ「やっぱりな」という感想が一番大きかった。
もちろん、そんな予感など外れてほしかったという気持ちはあるし、もしその時が来るとしても、もう少し先の話だと思っていたが。
そんなわけで自分は平常心で新しく更新されたメインストーリーを読み、矢後・お前そういうところだぞ・勇成に頭を抱えた。
正義さんにもうこれ以上頑張ってほしくないと願ってしまい、「半分」を思ってふせったーに感想を投稿した。
ゲームを始めてまだ2週間そこらで、久森くんのガチャなり上位なりが来たらしたかった課金もまだできてない。月末SSRも引けてないし、なんならこの時、久森くんのRを1枚も持ってなかった。
とはいえお布施程度にはお金を払ったし、たとえ2週間そこらであっても「プレイを開始するタイミングは間に合った」のは事実である。
いずれ機会があればなんて呑気に考えていたのは自分の方なので、もっと早くに手を付けていればなんて後悔はしてもしょうがない。仮にサービス開始からワヒロをプレイしていたとして、今と同じ感覚で面白いと思えていたかどうかも疑問だ。(なんとなくワヒロがサービス開始した2018年11月頃の自分のツイートを遡ってみたら、ワートリが連載再開しており、メギドは始めてからちょうど半年という何をやっても楽しい時期で、エムマスではサイバネ2が上演され、さらに急にテイルズがやりたくなったとイノセンスRを買っていたので、そりゃ他のことなんか目に入らんなと思った)
だから自分は、これから8月まで毎日デイリー課題をこなしても100枚にギリ届かないSSR補助チケと、課金ができない=ガチャを回せないので一部のメンバー課題が実質クリア不可能になってしまっていることに対して救済がほしいという意見を、まあ対策してないことはないだろうと思いつつも一応送り、メイン解放のためのランク上げをしながら最後の時を静かに待つことを決めた。
だって終わりが見えているものにこれ以上入れ込んだって、悲しさが増すだけだ。
もともとのスタンスを思えば、むしろゲームから距離を取る理由ができてちょうどいい。
と、この時は本気で思っていた。
本当にそれでいいのか?と思った。
終わることが決まったゲーム、課金のできないゲームに今さらしがみついたって無意味なことは重々承知している。商売は数字が全てであり、数字に繋がらないものは、極論ではあるが無価値だ。
それなのに、そんな無意味で無価値なユーザーのために、運営はメインシナリオの完結を約束した。イベントシナリオを全解放し、サービス終了後も各種シナリオが読めるオフライン版をリリース予定だという。
ワヒロ運営、まじで優しすぎんか?
自分はそこそこソシャカスをやっているので、ソシャゲのサ終に遭遇したのは初めてではない。それも課金するほど入れ込んだソシャゲの、だ。
だがサ終のお知らせが出る頃には飽きて既にアプリがアンインストール済みになっていたり、運営の方針に愛想が尽きて疎遠になっていたりしていたので、運営やゲームのことが嫌いではない状態で迎えるサ終はワヒロが初めてだった。
それなのに「好きにならないよう距離を取ったままサービス終了を待つ」?正気か?
自分が悲しい思いをしたくないからというワガママのためだけに興味がない振りをし続けるというのは、作品と作り手に対してあまりにも無礼ではないだろうか。
何より、もうワヒロには課金ができないのである。
つまり、「課金ルールを破らないためにのめり込みすぎないよう気を付ける」必要がないのだ。だってルールを破りようがないのだから。
だから開き直ることにした。
なんか知らないがいろんな人に見られてめちゃくちゃビビった。
にわかが知ったような顔してんじゃねー!と焼きマロが来るかと怯えたがそんなものは来なかった。代わりに、何を読めば風雲児の出会いがわかるという情報も来なかったので今は別の理由で怯えている。
世界は、自分と他人でできている。自分以外の存在を観測し、また自分以外の存在に自分を認知されることで、初めて「自分」というものがここに在ることを証明できる。したがって、世界を構成する最小単位は二人であると自分は考えている。
何が言いたいかと言うと、二人だけが共有できる、もしくは理解できる価値観やセンスを持っているような、そんな独特な世界を生きているコンビが出てくると非常にときめく質である自分が、風雲児に抗えるはずもなかった。
好き……なんだよなあ……風雲児……。
「普通じゃないことが普通な二人」って、自分にとってはすごく魅力的にうつる要素だ。誰もが当たり前にやってくることを信じて疑わない「5年後」が、矢後さんにとっては特別な意味を持ち、久森くんもまたそのことを理解している。もうそこがめちゃくちゃに刺さった。
ここで、前述した自分の推しにありがちなキャラ造形を思い出してもらえるだろうか。久森くんのチャイナSSRの件の最後で説明したものだ。
えるしっているか、どう見てもかわいい系じゃない見た目のキャラをかわいいと言い始めたらそれはもう手遅れなんだ。
風雲児、数え役満です。本当にありがとうございました。
なおこのツイート、バレンタイン矢後さんを見てのものなのだが、同時に開花後の矢後さんが腹チラしていることに気付いて複雑な心境になった。そのことについてのツイートには付き合いの長いジャンル外のフォロワーから煽りいいねがついた。ありがとう、いい煽りです。
とまあ、これが自分がワヒロを好きになるまで……というより、自分がワヒロを好きだと認めるまでの話である。
それ以来、ワヒロの話を前よりも積極的にするようになった。好きなものを好きだと認めてから、なんとなく感じていた胸をふさぐような苦しさがなくなった。
自分は年上が強くてかっこいい話や、年下を甘やかす話が大好きである。
メインストは心のペンライトをバルログ持ちで振り回したし、かるがも隊はあれだけかっこよかった2・3年生が、過保護なあまりポンコツ気味になっていたのにたいへん笑顔になった。
ただし直前のメインストとの温度差のせいで心のグッピーは何匹か死んだ。
……そうやって、素直な気持ちを吐き出すようになった代わりに、サービス終了の文字が、とても重たく感じるようになった。
だから好きだと言いたくなかった。認めたくなかった。こうなることは目に見えていたからだ。
でも、それを受け入れると決めたのもまた自分である。
だから声を大きくして言いたい、いや、言わなければならない。
自分は、ワールドエンドヒーローズが大好きだ。
ワヒロと、ワヒロのキャラクターたちに出会えたことに、とても感謝している。
……ただ、ひとつだけ、これだけは言わせてほしい。
(個人的には楽しいんだけど展開的には楽しいと素直に言えなくなってきているという意味です、念のため)
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