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#273 意思決定理論(2)限界効用の登場

実用性のないダイヤモンドはなぜ高い?の続きです

アダム・スミス「国富論」は交換価値と使用価値で説明

ダイヤモンドは、交換する時に価値を見出すが、使用する時には水より劣る。水はその逆。

ここで価格のパラドックスが起きます。

使用価値の低いダイヤモンドの方が圧倒的に高価であり、使用価値の高い水は安価であるという。

お金に換算することは、すなわち ⇒「名目上の価格」
「真の価格」労働価値説とすると ⇒ リカード、マルクスへ

しかし、労働価値説は交換価値にのみ議論の的を置いていて、使用価値について何も述べていないのです。

ここでジェボンズ、メンガー、ワルラス 「限界効用理論」が登場します

これによると、交換価値を決定するのはモノの希少性と商品を一単位追加するときに得られる満足度(限界効用)である、と。

限界効用(Marginal utility)とは、1つ追加した時の満足度

水≪ダイヤモンド

限界費用(Marginal cost)とは、追加的に1単位生産量を追加するときに発生するコストです。

水≪ダイヤモンド   ・・・ミクロ経済学の最初   価格=限界費用

物の価値を決める要因は使用価値にあるのではなく限界効用であるのです。

ダイヤモンドは使用価値がほとんどないのに高価なのは、それは限界効用が大きいからです。

水がすでに豊富である(希少性に乏しい)く、水の追加1単位の価値(限界価値すなわち消費者の追加欲求)が低いのです。

これが実用性のないダイヤモンドが高い理由です。

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