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孤独について 15.孤独と政策
私も”後期老齢者”が近づき、これからおとずれるかもしれない「おひとりさま=孤独」の時間をどうすごせばよいか考える必要を感じています。
そこで、「こんな本を読んだ 番外篇」で、さまざまな人の著書をもとに「孤独」について考えています。第15回は孤独と政策について。
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【独断的結論】貧困化の解決なしに未来なし
15.孤独と政策
政府に「孤独・孤立対策」というものがあります。関連ホームページのトップに次のような宣言があります。
社会的不安に寄り添い、深刻化する社会的な孤独・孤立の問題について総合的な対策を推進するための企画及び立案並びに総合調整に関する事務を処理するため、内閣府に、孤独・孤立対策推進室を設置いたしました。
政府一体となって孤独・孤立問題に取り組み、より一層的確に必要とする方に支援をお届けいたします。
そのもととなる法律が『孤独・孤立対策推進法』です。その「趣旨」について、次のように述べられています。
近時における社会の変化を踏まえ、日常生活若しくは社会生活において孤独を覚えること により、又は社会から孤立していることにより心身に有害な影響を受けている状態にある者 への支援等に関する取組について、その基本理念、国等の責務、施策の基本となる事項 及び孤独・孤立対策推進本部の設置等について定める。
→「孤独・孤立に悩む人を誰ひとり取り残さない社会」、 「相互に支え合い、人と人との「つながり」が生まれる社会」を目指す。
また、その基本理念は次のように述べられています。
孤独・孤立対策(孤独・孤立の状態となることの予防、孤独・孤立の状態にある者へ の迅速かつ適切な支援その他孤独・孤立の状態から脱却することに資する取組)につい て、次の事項を基本理念として定める。
① 孤独・孤立の状態は人生のあらゆる段階において何人にも生じ得るものであり、社会 のあらゆる分野において孤独・孤立対策の推進を図ることが重要であること。
② 孤独・孤立の状態にある者及びその家族等(当事者等)の立場に立って、当事者等 の状況に応じた支援が継続的に行われること。
③ 当事者等に対しては、その意向に沿って当事者等が社会及び他者との関わりを持つこ とにより孤独・孤立の状態から脱却して日常生活及び社会生活を円滑に営むことがで きるようになることを目標として、必要な支援が行われること。
支援の制度・窓口を検索するサイトもあります。
⇒ 『あなたはひとりじゃない』
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さて、こうして見てきたところで、次のようにまとめられると思います。
社会が変化した → 孤独・孤立の問題が深刻化した → 対策が必要
法律が制定されたのが2023年6月と日が浅く、いま評価するのは酷かもしれませんが、全体としての印象は、対症療法に重きがおかれているように思われます。
具体的な対策としては、いまのところ、既存の団体や行政の紹介(丸投げ)にとどまっており、法に基づく実施策を待つしかありません。
遅すぎるって..
それに、孤独・孤立にしても、少子化や犯罪にしても、いま問題となっていることの根底に、日本の多くの人たちの貧困化が横たわっていると、私は考えます。
貧困化の解決なしに、未来はない。
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すみません。今、体力がなくてお返しのスキができておりません。ご了承くださいませ。
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『こんな本を読んだ』はブログで随時更新しております。よかったらご覧ください
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