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公務員から起業したい人へ。公務員から起業するパターンはオススメできるか?

こんにちは。
株式会社HYAKUSHO代表の湯川です。

駄文でも、思ったことをしっかりと書いて、残しておいて、後々また見直して、リライトしていくスタイルが良さそうだなと思って、徒然なるままに書いていきます。

今回のテーマは、「公務員から起業パターンはオススメできるか?」です。
私自身がそういうパターンだったので、実体験に基づいて思うところを整理したいと思います。

まず、私は「オススメできない」と思っています。
相当な特殊能力化、実家が太くて人生イージーゲームになっているか、相当な資産を保有しているか出ない限り、辞めておいた方が良いと思います。

特に、公務員の中でも、地方公務員の事務職は辞めておいた方が良いです(土木職や建築職などの技術者系、または保育士などの専門職はあまり起業するイメージはないですが、こういった職種は民間企業への再就職は可能な印象。)。

私の方にも、「市役所辞めようと思っています」「市役所辞めました」という声が少なくなく聞こえてきますが、辞めていない場合は必ず止めています。辞めてしまったら、もう自分の力を信じるしかありません。

さて、なぜオススメできないか、というと、3つ理由があります。(属人的な問題は置いておいて、一般論としてお読みください。)

(1)公平性マインド

まず、最初に挙げたいのは、「公平性マインド」です。公務員は公僕ですので、職務において、常に公平性を意識して業務を遂行します。誰か個人や事業者をエコ贔屓することは絶対にあり得ません。そういったマインドで業務を進めていると、そのマインドが身体に染み込みます。私もそうでした。もっと平たくいうと、誰にも嫌われないし、誰からも好かれない能力と言えます。

このマインドが、起業においては邪魔をします。
起業は、限られたマーケットの中での資源(お金や人間)の取り合いゲームなので、誰かに圧倒的に嫌われたとしても、誰かに圧倒的に好かれていれば、事業は継続します(業種にも寄りますので、あくまでも一般論として)。

なので、経営者や個人事業主の中には、個性が強めな方が多いです。なぜなら、個性が強いことの方がメリットが大きいからです。

「あいつはよくわからないな、公務員みたいだな」と言われる人間が、激しいマーケットの中で生き抜くは難しいでしょう。

(2)営業を慣れていない(プレゼン能力)

2つ目に挙げさせていただいたのは、営業能力(プレゼン能力)です。
1つ目とも関係しますが、公務員は基本的に営業をしません。ですので、営業能力(プレゼン能力)が磨かれていないケースがほとんどです。最近、企業立地や観光推進なども業務に入っているので、営業をする職種も増えてはきましたが、そういった職種につける人も全体の中ではごく僅かです。

仮に、営業を必要とするポジションにいたとしても、〇〇市役所、〇〇県庁などの名刺看板で営業することと、起業した後、名前もよくわからない企業名で営業することは大きく違います。そもそもアポイントが取れないことも多く、アウェー戦からの戦いです。

起業すると、実績も名前もない中で生きていく必要があり、相当程度の営業能力(プレゼン能力)が求められます。

ちなみに、営業能力(プレゼン能力)は磨かれるケースもありますので、一概には言えませんが、能力がついてきたと思ったら資金ショートというケースもあるので、デフォルトとして身につけていないと出だしから転けます。

なお、逆にいえば、営業能力(プレゼン能力)が高いとサービス、商品があまり強くなくても売上が立つというケースはあります。

(3)論語と算盤の算盤の方ができない

最後は、お金の勘定です。

公務員は、複式簿記や請求書、サービスの相場感など、知らなくても業務が成り立っていきます。予算立てする際も、事業者からの見積もりをもらって進めますが、それが相場として適切なのかどうかは知る由もありません。相見積もりやプロポーザルなど実施しますが、その見積もりがどのように組み立てられているのか、企業会計を知らないので、相当苦戦すると思います。

公務員で起業をしようとする人は、想いが強い人が多いため、論語だけではなく、算盤もしっかりと整えてから進めてほしいと思います。

起業に、どんな人が向いているのか?

最後に、それでも「起業に、どんな人が向いているのか」を整理して終わりたいと思います。

向いている人は、上記の(1)〜(3)のマインドセットやスキルセットもちろんのこと、ライフスタイルとしてあらゆることを自分で意思決定するのことに快感を覚える(全くストレスを感じない)人だと思います。

起業とは、もはやライフスタイルです。

小さな事から大きな事まで、誰の指図も受けずに意思決定をしていかないといけません。また、答えのない問題を解き続けるようなものでもあり、むしろ問題を見つけて、それに対して回答していく日々が永遠と続きます。

このことを気持ち良いと思える人が起業に向いている人だと思います。


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