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山を秘密基地にしたい


岡山県西粟倉村の百森に今年4月から地域おこし協力隊で来た清水美波です。主に森林を素材生産以外にも活用するための活動を行います。



幼いころから外遊びがやたら好きでした。

大阪府の住宅街で育ったので特に自然豊かな環境ではありませんでしたが、公園の木、人の家の塀、用水路、駐車場などを近所の友達とひたすら駆け回り、ボールを投げあちこちから飛び降りる毎日を過ごしていました。

千葉県に周りを田んぼに囲まれて畑も借りていた祖父母の家があり、一年に一度訪れ、夏休みに泥だらけになって遊んだのもいい思い出です。

しかし小学校4年生までに友達が次々に転校してしまい、6年生で自分も神奈川県に転校すると、育った環境の違いなどからうまく馴染めませんでした。私はまだ外を駆け回っていたかったけれど、周りはだんだんそのような遊びに興味を失っていく時期でした。

高校、大学進学のときもその未練が残っていて、進路は外に出られる分野=山か海にしようと思っていました(海は水族館の飼育員にあこがれていたのが大きいですが)。

結局山にしようと決め、千葉大学園芸学部緑地環境学科に進学しました。そしてそこで日本の森林や林業に課題がたくさんあること、国民の多くが普段山に接する機会がないため危機感を感じづらいことを知り、それは困ったなと思いました。

なぜ住宅街で育った私がこの歳になるまで自然に興味を持ち続けられたのか、考えてみると千葉の祖父母の家の畑で過ごした毎年の夏休み、それから木登り、虫、生き物が大好きだったことが思い当たりました。

それから、道がまっすぐじゃなかったり、地形や風景が変化に富んでいたり、何より木など登れるものがあるところに大変わくわくすることに気が付きました。

それで「あー山は絶対楽しいな」と思ってあこがれていました。

こども時代の外遊びの経験なしに学校で遠く離れた自然環境の大切さとかを学んでも、たぶんあまり響かなかったと思うのです。「へー」と思っておしまい。

理論も大切ですが、なにかしらの経験(私の場合は山が楽しいというのは半分妄想ですが)のうえで学ぶと初めて理解になるという感覚があって、日本の山をもうちょっとほったらかしにしないためには、山は自分に関係がある場所だという経験をもっと多くの人ができるようになったらいいのではないかなあという結論にたどりづきました。

だから私は西粟倉の山を、おとなもこどもも泥だらけで楽しめるようにしたいと考えています。もちろん泥だらけになりたくない人にも楽しんでもらえるように。


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そしてそれはある意味後付けで、ただ山で歩き回りたくて、山に詳しくなりたくて、木に登りたくて、あちこちを探検したくて来ました。

山で遊ぶ、手入れをする、教えてもらう、そうやって段々村の山に詳しくなって、いつか全部を私の秘密基地のように感じられたら最高だなと思っています。


私の山遊びに付き合ってくださる人、一緒に作ってくれる人、教えていただける人、西粟倉の山で何かやってみたい人、これから色々動き出しますのでどうぞよろしくお願いいたします。

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