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キモノノキホン・袷

訪問着や小紋、紬など・・・柄付けや工程による種類も様々ですが、今回は少し専門的な”構造”に関するキホン。
その分、ルールが多いため難しく感じる方もいらっしゃるかと思いますが、逆に選ぶ幅が広いと考えて頂くと楽しみも増えるのではないでしょうか。

ここでは一番お持ちの方が多い『袷』の種類についてご紹介いたします。


袷の着物~キホン~

着物をお持ちの方、そうでない方も「袷(あわせ)」という言葉を聞いたことはありますか?

中には
「一番最初に作ったのが、袷の着物」
「手持ちで一番多いのが、袷の着物」 ・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか。

『袷』とは着物の仕立ての一つで、裏地がついている着物を指します。
表地と裏地の2枚を合わせているため寒い時期に適しています。

基本的な袷の着用時期は10月~5月と、一番長い期間着用できる種類とされています。

裏地には背中や腰回りに「胴裏(どううら)」と呼ばれる生地と、
裾や袖口に色のついた「八掛(はっかけ)」と呼ばれる生地が縫い合わされます。

また裏地の保温効果はもちろんですが、表地を汚れや擦れから守る役割もあります。


袷の着物~楽しみ方~

袷の着物の魅力と言えば「夏以外の様々な季節に着用できること」だけではありません。

『八掛』を選ぶことも袷の着物ならではの楽しみです。
色が付いた裏地の八掛は、袷の着物を仕立てる際には欠かせない存在です。

また袖口・裾の内側からチラっと色が覗き、表地からもほんの少しはみ出す形で縫製するため、こだわって選ぶ方も多いパーツです。

★八掛の選び方のポイント
・訪問着や付下げなどのフォーマル着物 ⇒ 表地と同じ色味・表地と同じ生地

・小紋や紬などのカジュアル着物 ⇒ 表地と反対色・補色(同系色も可)
を押さえておくと安心です!

色だけでなく、柄のある八掛をいれるのも個性的な雰囲気になりますね!


少し手を加えて・・・

八掛えらびに加えて・・・
単衣の着物に仕立て変えることも楽しみ方の一つです。

単衣の着物を簡単に言うと「裏地が無い着物」になります。
表地の生地にもよりますが、長く袷の着物として楽しまれた後に裏地を外して着用も可能です。

最近では暑い時期が長くなっているので、単衣の着物が着やすい!と人気がでています。

仕立て替えをしながらお気に入りの一枚を大切にできるのは着物の最大の魅力ですね。



今回は、袷の着物について簡単にご紹介いたしました。
柄付けやTPOについて知ることも着物を楽しむための一つですが、仕立てや着物の構造を知ることでより扱いやすくなります。

ぜひお手持ちの着物の仕立て方や裏地に注目してみてはいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました✿


きもの百花 ~HYAKKA~
きもの、人、時ー和のスタイルアップを目指す、着物マガジン

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